2010-11-29

ボールであそぼうマイスター養成講習会 開催報告

2010/11/29


 日本トップリーグ連携機構(JTL)は11月29日(月)、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)にて、ボールであそぼうマイスター養成講習会を開催いたしました。

 「ボールであそぼう」は、ボールを使った運動プログラムで、JTLが平成19年度から開発に取り組み、平成21年11月に完成したものです。ボールであそぼうマイスター養成講習会は、「ボールであそぼう」を全国的に普及・指導するための「ボールであそぼうマイスター」を養成する講習会です。今回で、3回目となるボールであそぼうマイスター養成講習会(グレードアップ講習含む)には、各リーグから推薦のあった72名が参加しました。参加者の中には、元日本代表の大山加奈さん(バレーボール)、石渡良太さん(フットサル)、田沼広之さん(ラグビー)、森本由樹さん(バスケットボール)ら、各トップリーグで活躍したアスリートが集い、ボールであそぼうの講義と実技を受講しました。講習会終了後は参加者全員が、「ボールであそぼうマイスター」として認定されました。


 ボールであそぼうの講義は、プロジェクトのリーダーとしてプログラム開発にご協力いただいた、山梨大学人間科学部准教授の中村和彦先生がお話されました。午後の実技では、ボールであそぼうマイスターを取得し、現在、全国各地で開催されるボールゲームフェスタや、ボールであそぼう指導者講習会において、講師をつとめている岩屋睦子さん(元バスケットボール日本代表)、中川善雄さん(元ハンドボール日本代表主将)が担当し、プログラムを展開されました。

 午前は、中村先生による講義が行われました。子どもの体力低下や幼少年期の動作の発達、睡眠・食事・運動の生活習慣など、子どもたちを取り巻く環境の変化についてお話がありました。中村先生は、日本の状況だけではなく、諸外国のアメリカ、イギリス、オーストラリアなどを例に、子どもスポーツへの取り組み事例を紹介し、日本と諸外国の取り組みの違いについてご説明されました。今後、日本において、小学生の学習指導要領が改訂され、“遊び”が重要視され、楽しい運動遊びを通して、子どもたちを遊ばせるプレイリーダーの必要性が高まりつつあることを話されました。

 その後、あらかじめ編成されたグループにわかれ、ボールを使った遊びをテーマにグループディスカションを行いました。グループには、各リーグで活躍した選手や小学校の先生、地方自治体のスポーツ担当者、山梨大学の大学院生や大学生といった学生が、ばらばらに混ざったグループが組まれ、活発な意見交換が行われていました。選手からは、各リーグの特色を生かしたボールを使った遊びが紹介され、参加者同士の意見交換の場にもなっていました



 午後は、共用体育館へ移動し、実技のプログラムが展開されました。午後の実技プログラムでは、参加者の出身競技をクロスオーバーした15グループに分かれ、ボールを使った基礎的なプレー、連携的なプレー、ゲーム的なプレーを体験しました。いつもやっている競技種目だけでなく、いろいろな遊びを体験する中で、ボールを手で扱ったり、足で蹴ったりしました。



 まずは、ボールを「つく」、「とる」、「ける」、「なげる」などの基本的なプレーを行い、その後、2人組、4人組をつくり、連携的なプレーが展開されました。競技ではなく、ボールを使ったいろいろな遊びを体験する中で、参加者からは、無邪気に楽しむ笑顔がたくさん見られ、その姿が印象的でした。ボールであそぼうのプログラムでは、基礎的なプレー、連携的なプレーを経て、最後に必ずゲーム的なプレーを実施しています。ボールゲームの楽しさはゲームであり、そのゲームで勝敗が決まることにスポーツとしての面白さがあります。最後のゲーム的なプレーでは、グループ対抗戦を行い、優勝チームには、ささやかな賞品がプレゼントされました



 全プログラム終了後、参加者を代表してジャパンラグビーフットボールリーグの三洋電機ワイルドナイツに所属する青柳勝彦さん(元選手、現ストレングス&フィットネスコーチ)が、中村先生から認定証を授与されました。その後、修了者全員に、認定書が手渡されました。今後、修了者は、「ボールであそぼうマイスター」として全国でのプログラムの普及・展開が期待されます。


スケジュール

時間 講習内容 会場
9:00-11:30 開講式
「トップリーグとは」(紹介用DVD)

講 習

「ボールであそぼう」講義

中村和彦准教授(山梨大学)

NTC研修室5
12:00-13:00 昼食 アスリートヴィレッジ
13:00-17:00 実 習
「ボールであそぼう」実技指導

岩屋睦子さん、中川善雄さん

(ボールであそぼうマイスター)

第1部 基礎的なプレー

第2部 連携的なプレー

第3部 ゲーム的なプレー
閉講式

NTC共用体育館

参加者(修了者)一覧

No リーグ名 氏名 所属
1 なでしこリーグ

種田 佳織

岡山湯郷ベル

2

小関 孝徳

ノルディーア北海道
3 東城 薫 清水第八プレアデス
4 西ヶ谷紀恵 清水第八プレアデス
5 濱中 沙希 清水第八プレアデス
6 矢野晴之介 日本体育大学
7 田村奈津枝 日本体育大学
8 バレーボールVリーグ 濱口 純一 東京ヴェルディ
9 大山 加奈 一般社団法人日本バレーボールリーグ機構
10 日本バスケットボールリーグ 増田 匡彦 日本バスケットボールリーグ
11 バスケットボール女子日本リーグ 山崎 直美 バスケットボール女子日本リーグ機構
12 森本 由樹 バスケットボール女子日本リーグ機構
13 ジャパンラグビートップリーグ 横山 洋人 NECグリーンロケッツ
14 浅野 良太 NECグリーンロケッツ
15 内山 浩文 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
16 田沼 広之 リコーブラックラムズ
17 筑井 賢二 リコーブラックラムズ
18 池田 誠悟 三洋電機ワイルドナイツ
19 青柳 勝彦 三洋電機ワイルドナイツ
20 水間 良武 三洋電機ワイルドナイツ
21 大澤 雅之 三洋電機ワイルドナイツ
22 HJL 松村 誠 龍谷大学
23 日本フットサルリーグ 不破 信 日本フットサルリーグ
24 小野寺隆彦 エスポラーダ北海道
25 原 章展 ペスカドーラ町田
26 横江 怜 ペスカドーラ町田
27 石渡良太 ペスカドーラ町田
28 大地 悟 ペスカドーラ町田
29 篠崎 隆樹 ペスカドーラ町田
30 白方 秀和 バサジイ大分
31 中野純一郎 バサジイ大分
32 太田 敦之 バルドラール浦安
33 北野 正義 バルドラール浦安
34 河原  優 府中アスレティックFC
35 鈴木 伸行 府中アスレティックFC
36 伊藤 雅範 府中アスレティックFC
37 宮田 義人 府中アスレティックFC
38 石井 秀樹 府中アスレティックFC
39 日本トップリーグ連携機構 武田千恵子 東京都小学校体育研究会
40 岡田 正子 横浜市 市民局 スポーツ振興課
41 田中 千夏 (財)横浜市体育協会 経営企画課
42 谷口 郁美 (財)横浜市体育協会 スポーツ事業課
43 久保田麻紀 (財)横浜市体育協会 地域スポーツ支援課
44 山田 武史 (財)横浜市体育協会 地域スポーツ支援課
45 武田久美子 (財)横浜市体育協会 地域スポーツ支援課
46 近 佑治 (財)横浜市体育協会 地域スポーツ支援課
47 森 華子 (財)横浜市体育協会 地域スポーツ支援課
48 齊藤 公敏 スポルト青い森グループ
49 齊藤 健志 スポルト青い森グループ
50 宮本 和弥 横浜FC
51 田村 充 横浜FC
52 掘 美和子 シュータススポーツラボラトリ
53 山極 博 ㈱セレスポ
54 加藤加代子 ㈱セレスポ
55 菅 隆博 ㈱セレスポ
56 渡邊 大輔 ㈱セレスポ
57 篠原 俊明 山梨大学大学院教育学研究科修士課程1年
58 山口 剛史 山梨大学科目等履修生
59 山本 敏之 山梨大学大学院教育学研究科修士課程1年
60 保坂 美礼 山梨大学大学院教育学研究科修士課程1年
61 秦 曦 山梨大学大学院教育学研究科修士課程研究生
62 長野 康平 山梨大学大学院教育人間科学部生涯学習課程4年
63 仙石 亜希 山梨大学大学院教育人間科学部学校教育課程3年
64 平林 沙織 山梨大学大学院教育人間科学部学校教育課程3年
65 古川 聖 山梨大学大学院教育人間科学部学校教育課程3年
66 吉田 祐 山梨大学大学院教育人間科学部学校教育課程3年
67 和田 拓之 山梨大学大学院教育人間科学部生涯学習課程3年
68 島崎 篤志 山梨大学大学院教育人間科学部生涯学習課程2年
69 早川 純一 山梨大学大学院教育人間科学部生涯学習課程2年
70 岸本あすか 山梨大学大学院教育人間科学部生涯学習課程2年
71 築田 岬 山梨大学大学院教育人間科学部生涯学習課程2年
72 白田 雄一 早稲田大学大学院

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