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高校サッカー聖地物語 僕らが熱くなれる場所


 どんな高校スポーツでも、日本一に輝ける「聖地」という場所がある。
高校野球なら甲子園球場、高校バスケットなら東京体育館、高校バレーなら代々木第一体育館など数多くの聖地が存在する。
高校サッカーに関わるすべての人が憧れ、夢を見る特別な場所。国立競技場。
サッカーを愛する彼らにとって、この場所は「聖地」である。

 サムライブルー、サッカー日本代表はワールドカップや多くの国際大会で活躍し続け注目を集めている。今やサッカーは日本でもメジャースポーツの一つとなっている。日本国内に限らず、世界の大舞台で活躍を続け日本サッカー界の歴史を変え続けている日本人選手も数多く存在する。そんな彼らにとって、」サッカーの「聖地」とはどのような場所なのだろうか。その聖地にたどり着くまでに、海外組、Jリーグのプロサッカー選手たちは何を感じ、何を思い、現在の活躍があるのだろうか。彼らがサッカーを通して経験してきた試練の場所、振り返ると自分の原点となる場所とはどのような場所なのだろうか。当時の写真や指導者の話を交えながら、サッカーに人生を捧げ、数々の夢や希望を与えてきた男たちにとって国立競技場だけではない、彼らが熱くなれる「もう一つの聖地」について語っている一冊である。

 本書で紹介されている細貝萌選手、岡崎慎司選手が、ブラジルワールドカップ出場をかけた6月4日の対オーストラリア戦に招集されている。彼らがどんな「聖地」に向かって走り続けているのか。そんなことに思いを馳せながら、試合を見つめてみたい。