日本フットサルリーグ

2012-7-2

フットサルを「夢があるスポーツ」にしたい!

01第一弾は、Fリーグ、ペスカドーラ町田の滝田学選手です。

第2節、対シュライカー大阪戦の後にお話を伺いました。

Q : 滝田選手が出場したAFCフットサル選手権UAE2012で日本代表チームが見事優勝しました!

おめでとうございます。圧倒的な勝利でしたね。

「ありがとうございます。

確かに、決勝のタイ戦の結果だけ見ると(6-1)圧倒的なようですけど、どの試合も難しかったんですよ。

でも一試合ごとに、絶対に負けない!という雰囲気がどんどん高まって、

今まで体験したことがないようなすばらしいチームになっていきました」

Q : 勝利の要因は?

「まず、Fリーグでもトップクラスの選手たちが集まっていますから、精神面でも技術面でも充実していたこと、

そして、監督(ミゲル・ロドリゴ氏)とフィジカルコーチ(エンリケ・イバニェス氏)が

試合に取り組む姿勢というものを本当によく教えてくれて、

その指導を選手一人一人が自分のものにできたことが大きいですね。

でもやっぱり一番は、それぞれの選手が与えられた役割を遂行できたことだと思います。

11月にはワールドカップがありますから、リーグのことはもちろん一番大事ですが、

ぜひ出場して結果を残したいと思ってます。常に意識はしています」

Q : UAEから帰ってすぐにリーグが開幕、疲労もたまっていると思いますが。

「そうなんですよ。6月1日の夜(日本時間では2日の朝方)に決勝戦、

帰国直後の3日にはもう地元町田のイベント(街頭出陣式)でしたからね。

休む間もなくて。でもそれは代表としては当たり前のことなんですよ。

町田の先輩である金山(友紀)さんはそうやってやってきたわけですから。

特に気をつけていることは、怪我をしないことですね。

でも、優勝したことでフットサルというスポーツを意識してくださった方が増えたと思います。

昨日の開幕戦も観客数が多くなっていましたし。

だから疲労感はありますけど、この高揚感を自分たちの力で大きな盛り上がりにつなげていきたいですね。

そのことはみんなが意識しています」

02

Q : 滝田さんのオフィシャルブログ「タキタとマナブ」で、

滝田さんが書いていらした「フットサルを、夢があるスポーツにしたい!」という言葉について

詳しくお聞かせいただけますか?

「実は大学の時、就活で内定をもらっていてフットサルは辞めようと思っていたんですよ。

自分は、今はギャラリー2の支援をいただいてますけど、

プロとしてやっていくのは本当に難しい。

なのになぜこの道を選んだのかと言えば、

僕が一生涯かけてやっていきたい社会貢献のためには、

フットサルという最高に魅力的なスポーツを使う方がいいんじゃないかと思ったからなんです。

子どもたちに夢を与えるだけでなく、スポーツの感動を分かち合った時に観客と選手の間で生まれるさらなる感動、

なでしこやサッカー男子代表みたいな一体感を分かち合えるスポーツに、フットサルもなりたい。

でもFリーグの中でプロチームは名古屋オーシャンズだけ。それが現実なんです。

日本においてスポーツはまだ文化になっていませんよね。

サッカーですらまだまだ、根付いているのは野球ぐらい。

もっとスポーツ選手の地位向上の仕組を作らなければいけませんよね」

Q : 社会に対する取り組みは具体的には?

「とにかく今は選手としてレベルアップすることが第一ですが、

町田でまず根付かないと、日本全体に広げて行くことは難しい。

スポーツ観戦を娯楽の一つとして、サッカーでもフットサルでも気軽に観に来てもらえるような取り組みをしなくてはならないし、

その時にみなさんの期待を裏切らない選手でなければいけない。

だから、普段の立ち居振る舞いも気をつけてます。

私生活ってやっぱり大事なんですよ。私生活がプレイに出ちゃうんです。

軸をもって、普段からフットサルのことを考えていないと、試合でどんなにがんばろうと思ってもフラフラしてしまう。

自分を律する必要があるんです」

Q : 普段、サポーターのみなさんとどのようにコミュニケーションとってますか?

「試合の後、ギャラリー2というショップに必ず選手もサポーターも集まるんですよ。

3年ぐらい前から徐々に広まって行ったんですが、今やたまり場になってて、いろいろ話ができるのがいいですね。

自分たちが考えたんですよ。PRといっても費用対効果がゼロに近い中、どうすればアピールができるか。

今はいい形になっていると思います。ただ、サポーターのみなさんにはもっと自由に楽しんで観てほしいですね。

ビールとか飲みながら。プレイに関してもどんどん言って来てほしい。

少々にぎやかでも自分たちにとってはそれが嬉しい。だからホーム&アウェイの味が出るんです」

Q : ところで滝田さんはかつて、桐朋中学・高校のサッカー部とフットサルチームの両方を掛け持ちしていたんですよね。

「ええ。実は母が大のサッカー好きで、中学や高校で試合に出られないといけないから、という理由でフットサルスクールを探して来たんです。

そこには同じチームの森谷さんや橋本さんもいたし甲斐さんは指導に来られてました。

学校での毎日の練習の後、週2日ぐらいは家から遠い有明やお台場の方に練習に通っていました。

学業との両立については、母親にうるさく指導されましたね。

試験の前々週ぐらいから予定表を作らされるんです。

でもそのおかげで、設定した夢や目標にむけてがんばるという、いい習慣ができました。

それにしてもあの当時、まだフットサルという言葉もなくて、サロンフット(ボール)と言われてた時代に、

ネットでなのかどうかわかりませんけど、よく見つけたと思いますよ、うちの母は(笑)」

Q : ちょっと話題を変えて、滝田さんのパワーソングは何ですか?あればぜひ教えてください。

「ブラジルに4ヶ月ほどいた時、『パゴージ』というブラジルの音楽を朝から晩まで聴いていました。

(注:パゴージ=pagode カーニバルで歌われるサンバに対して、日常で歌われるポップなサンバ)

エザウタサンバというグループの曲は毎日聴いてましたね。

サンバやボサノバが心地よくて好きです。

あのブラジルのリズム、プレイに絶対に影響あると思いますよ」

Q : それでは最後に、選手をめざしている方たち、そしてフットサルを観戦したことのない方にぜひメッセージをお願いします。

「フットサルは観客と近いところでプレイできるので、感動もぐっと近くなります。

この感動をファンや地域の方たちと作り合える選手になってほしいです。

そうすればFリーグも盛り上がります。ぜひ一緒に感動を作りましょう!

まだフットサルを観たことがない人は、とにかく一度観に来てほしい。

ルールなんか知らなくても展開が早いので絶対に飽きさせない自信があります。

『日本スポーツにFリーグあり!いいから来い!』ですね(笑)」

☆滝田学 プロフィール☆

所属チーム   ASVペスカドーラ町田

生年月日    1986年7月26日 (25歳)

身長       178cm

体重       78kg

利き足      右

背番号      8

ポジション    フィクソ

☆ASVペスカドーラ町田 ホームページ