ヨーロッパニュース一覧

2014-10-2

「女子バレー世界選手権」「アイスホッケー」「男子バスケ」 「ベースボール欧州選手権」「男子ハンド」など

女子バレー世界選手権:日本はグループ2位で第2ラウンドへ

<ドミニカが今大会の台風の目に> イタリアで開幕した女子バレーボールの世界選手権は第1ラウンドが終了し、5連勝のブラジル、アメリカ、ドミニカら16チームが第2ラウンド進出を決めた。世界ランキング3位の日本も初戦のアゼルバイジャン戦、最終戦の中国戦では敗れたものの3勝2敗のグループ2位で第2ラウンドへ駒を進めた。

 プールAではイタリアが首位通過を決め、プールBでは全勝のブラジルに次ぎ、4勝1敗のセルビアが2位につけた。一方、プールCの最終戦はアメリカとロシアの全勝対決となり注目を集めたが、アメリカが3-1で勝利して首位通過を決めた。また、プールDの日本は、ここまで4戦で1セットも落としていない中国と首位の座をかけて最終戦で激突したが、中国の高さの前に屈し、タイブレークの末、惜しくも敗れた。

<ドミニカ共和国が5連勝で台風の目に>

 強豪勢が順調に次ラウンドに駒を進める中、今大会で台風の目となりそうなのが、5戦全勝で第1ラウンドを終えたドミニカ共和国だ。FIVB世界ランキング10位のドミニカは、プールAの初戦でドイツに3-2で勝利すると、続くチュニジア、クロアチア、アルゼンチンも下して全勝のまま最終戦で地元イタリアと対戦。この試合でイタリアをタイブレークで破る金星を挙げたものの、勝利ポイント制(3-0、3-1の場合は勝利ポイント3、タイブレークの場合は勝者に勝利ポイント点2、勝ち点1が与えられる)により、4勝1敗ながらポイントで上回ったグループ首位はイタリアに譲った。ドミニカは第2ラウンドではグループEに入り日本と対戦するが、日本にとってもこれまでのように簡単に勝てる相手ではないだけに要注意だ。

<第2ラウンド>

 10月1日から始まる第2ラウンドは、プールAとプールDを勝ち上がった8チームによるグループEと、グループBとグループCを勝ち上がった8チームによるグループFに分かれてリーグ戦が行われるが、第1ラウンドの勝ち点(同じプールから勝ち上がったチームとの対戦成績による勝利ポイント)が一部持ち越される。日本は第1ラウンドで3位ベルギーに勝利し(勝利ポイント3)、4位アゼルバイジャンと1位の中国にはタイブレークで敗れている(ともに勝利ポイント1)ため、持ち越される勝利ポイントは5となり、プールEでは中国(同8ポイント)、イタリア(同7ポイント)、ドミニカ(同6ポイント)に次ぐ4位からのスタートとなる。日本はこのラウンドでまずクロアチア、その後はドイツ、イタリアと欧州勢と対戦し、最終戦で今大会絶好調のドミニカと対戦する。第3ラウンドに進出するためにはグループ3位以内に入らなければならないが、ブラジル、アメリカ、ロシアらがひしめくグループFに比べれば組み合わせに恵まれており、日本にも十分チャンスはある。

世界選手権第2ラウンド組み合わせ

<プールE>

1.中国(勝利ポイント8) 2.イタリア(同7) 3.ドミニカ共和国(同6) 4.日本(同5)

5.ベルギー(同3) 6.クロアチア(同3) 7.アゼルバイジャン(同2) 8.ドイツ(同2)

<プールF>

1.アメリカ(勝利ポイント9) 2.ブラジル(同8) 3.ロシア(同6) 4.セルビア(同5)

5.オランダ(同3) 6.ブルガリア(同3) 7.トルコ(同2) 8.カザフスタン(同0)

女子バスケ世界選手権:日本はスペイン、チェコに敗れ崖っぷち

<アメリカを脅かすチームはあるのか>” /> バスケットの世界選手権は、先週閉幕した男子に続いて27日からトルコで女子大会が開幕し、16チームによる予選ラウンドが始まった。</p>
<p> 4チームが4グループに分かれて総当たり戦を行う予選ラウンドでは、グループ1位通過のチームのみが自動的に準々決勝進出を決め、2位と3位のチームは、準々決勝進出をかけてプレーオフを戦わなければならない。</p>
<p> ここまで2試合が終了し、世界ランキング1位のアメリカ、同2位のオーストラリアに並び、地元開催国のトルコが2連勝してグループ首位での準決勝進出に王手をかけた。世界ランキング14位のトルコは、初戦でロンドン五輪銀メダルのフランスを50-48で破る番狂わせを演じると、続く第2戦でもカナダを破り波に乗っている。</p>
<p><日本は最終戦のブラジル戦に望み></p>
<p> 一方、グループAの日本は苦しい戦いを強いられている。平均身長が歴代最高と大型選手を揃えて今大会に臨んだ日本だが、世界の壁は高かったようだ。世界ランキング5位のチェコ、同6位のスペイン、同7位のブラジルという強豪国と対戦した日本は、初戦のスペイン戦では世界との力の差を見せつけられ50-74で大敗すると、続くチェコ戦でも57-71で敗れ連敗を喫した。30日の予選最終戦で対戦するブラジルも格上ながら、今大会はまだ勝利がなく、日本がこの試合に勝てば3位でのプレーオフ進出が決まる。日本期待の大型センター渡嘉敷来夢(とかしきらむ)は、スペイン戦ではチーム最多の19ポイント、7リバウンドを挙げ大器の片りんを見せたが、チェコ戦では相手のマークに苦しみ、10ポイントを挙げるにとどまった。</p>
<p><span class=アイスホッケー:富士フィルムがデユッセルドルフのメインスポンサーに

europe255_003 ドイツアイスホッケーリーグ(DEL)の古豪デュッセルドルフEG(DEGメトロスターズ)は、今季、フジフィルム・ヨーロッパとスポンサー契約を結んだことを発表した。

 デュッセルドルフは過去、DELで8度の優勝経験を持つ名門だが、2011-12シーズンの2位を最後に低迷しており、ここ2シーズンは最下位に沈んでいる。

男子バスケ:インターコンチネンタルカップ王者にブラジルのフラメンゴ

<フラメンゴが地元優勝を飾る>” /> ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで行われていた男子バスケのインターコンチネンタルカップは28日に決勝戦の第2戦が行われ、南米王者のフラメンゴ(ブラジル)が欧州王者のマッカビ・テルアビブ(イスラエル)を破って初優勝を決めた。</p>
<p> 2日前に行われた第1戦ではマッカビに66-69で敗れたフラメンゴだったが、第2戦では地元の意地を見せ90-77と大差をつけて勝利。2試合合計の得失点差によりフラメンゴの優勝が決まった。昨シーズンの同大会では欧州王者のオリンピアコス(ギリシャ)が南米王者ピニェイロス(ブラジル)に連勝して優勝したが、今年はフラメンゴが南米大陸にタイトルを奪回した。</p>
<p><span class=ベースボール欧州選手権:オランダがイタリアを下して21回目の優勝

<欧州王者のオランダ>” /> チェコとドイツの共同開催で行われていたベースボールの欧州選手権2014は、21日の決勝でオランダが決勝でイタリアを6-3で破り、33回の同大会で21回目となる優勝を決めて幕を閉じた。オランダは予選から決勝までの9試合を全勝し、圧倒的な強さを見せた。</p>
<p><欧州のベースボールの現状></p>
<p> 欧州の強豪同士の決勝戦は当事国のオランダ、イタリアで中継された他、ロシアやフランスのニュースでも取り上げられた。とはいえ、欧州12チームが出場し、チェコとドイツで45試合が行われた今大会でスタジアムを訪れた総観客数はわずか約20000人足らず。1試合平均444人と、まだまだ人気スポーツにはほど遠い。しかし、2020年の東京五輪で野球とソフトボールが公式種目に復帰する可能性がささやかれる中、関係者は欧州におけるベースボールの競技レベルと人気が徐々に上昇しているとの手ごたえを感じているようだ。競技レベルでいえば、2011年のワールドベースボールクラシックで(WBC)欧州勢初の4強に入ったオランダは、現在も世界野球機構(IBAF)のランキングでアメリカ、日本、キューバ、台湾に次ぐ5位につけており、野球強豪国であるカナダ、ドミニカ、プエルトリコ、ベネズエラ、韓国を上回る位置につけている。その他にも、11位にイタリア、16位にスペイン、17位にドイツと、20位以内に欧州勢が4か国ランクインしている。また、イスラエルが史上初のランキングトップ20入り(19位)、イギリスも22位まで急上昇するなど新興国の躍進も著しい。欧州選手権に先駆けて、フランスでは初となるベースボールの国際大会(吉田チャンレンジ)が行われたが、この大会には、フランス、ベルギー、オランダに加え日本から招待チームとして都市対抗大会優勝の西濃運輸が参加するなど欧州での野球のすそ野は少しずつだが確実に広がりつつある。</p>
<p> ※吉田チャレンジの由来は、1985年から95年までフランス代表チームの監督を務めた元プロ野球選手、監督の吉田義男氏の名前からとられている。</p>
<p><span class=アイスホッケー:欧州からNHLに過去最高の62選手が新規加入

 今シーズンのNHL(北米プロアイスホッケーリーグ)開幕を前に、欧州から過去最高となる62人の選手がNHLチームと新たに契約を結んだ。これは、昨シーズンと比べて13%増という。2005年にNHLが欧州からの新加入選手について統計を取り始めて以来、これまでは2010年に記録した61選手が最高だった。

 今季欧州から新規に加入する62選手のうち8選手は以前NHLでプレーしたことがある”出戻り組”で、11人は昨シーズン、NHLとフランチャイズ契約を結ぶ欧州のチームでプレーしていた北米出身選手となっている。欧州出身選手の中ではスウェーデン国籍の選手が29人と最も多い。スウェーデンからは2010年以来、昨シーズンを除いて毎年23人以上の選手をNHLに送り込んでいるが、今年は同国史上、過去最高の人数となった。これに次いで多いのがフィンランドからの10人。続いてチェコから9人、ロシアから7人、ドイツから2人、クロアチア、デンマーク、スイス、フランス、スロバキアからそれぞれ1人ずつがNHLに挑戦する。かつては、欧州の選手がNHLで成功するためにはジュニア世代のうちにカナダのチームや大学でプレー経験を積んでNHLの契約を待つパターンが主流だったが、ここ数年、その傾向は変わりつつある。ここ数年は、欧州で育ちプレーした選手が直接NHLのチームと契約するパターンが増えているのだ。データで見ても、62選手のうち昨シーズンも北米大陸でプレーしていた欧州出身選手はわずか15人と過去最低となっている。

男子ハンド:CL開幕戦で波乱!昨季の優勝、準優勝チームが揃って黒星

europe255_06 男子ハンドボールの欧州チャンピオンズリーグ2014-15シーズンが28日に開幕したが、昨シーズンの同大会を制したフレンスブルク、同じく準優勝のTHWキールの両ドイツ勢がいきなり開幕戦で揃って敗れる波乱があった。

 グループBの初戦でデンマークのKIFコペンハーゲンとアウエーで対戦したフレンスブルクは、前半を13-19とリードされ折り返すと、後半に入ってからもリズムを取り戻すことができず、終わってみれば35-21の大差で完敗した。また、グループAでセルビアのHCザグレブとアウエーで対戦したキールは競り合いの末に25-27で敗れ、昨シーズンの決勝を戦ったドイツの2強がCL初戦で敗れるというショッキングな開幕戦となった。