ヨーロッパニュース一覧

2015-7-1

「女子サッカーW杯カナダ大会」「女子バスケ」 「男女ホッケー」「男子ハンド」「男子アメフト」「男子バレー」

女子サッカー:米国、ドイツ、日本、イングランドが準決勝進出

 27日までに準々決勝の4試合が終了した第7回女子サッカーW杯カナダ大会では、米国、ドイツ、日本、イングランドの4ヶ国が準決勝に進出した。
<フランスをPK戦の末に下し準決勝進出を決めたドイツ> 準々決勝で中国と対戦した米国は、後半開始直後にロイドが決めたゴールが決勝点となり1-0で勝利。1991年の第1回大会から7大会連続でのベスト4入りを果たした。またドイツは、PK戦の末にフランスを退け2大会振りに準決勝に進出した。先制点を許す苦しい展開を強いられたドイツだが、試合終了間際にサシッチのPKで同点に追いつくと、延長戦を経て迎えたPKではGKアンゲラーの活躍で5-4とフランスに競り勝ち、勝負強さを見せつけた。また日本もオーストリアとのアジア対決を1-0で制し、2連覇に向けて着実に前進を続けている。最後に開催国カナダと対戦したイングランドは、11分と14分の連続ゴールで得たリードを守りきり2-1で勝利。初のW杯ベスト4入りを果たした。準決勝は、米国対ドイツが30日にモントリオールで、日本対イングランドが7月1日にエドモントンで行われる。

<日本は岩淵のゴールでオーストラリアに勝利>
<日本は岩渕のゴールでオーストリアに勝利> 昨年のアジアカップ決勝の再現となったW杯準々決勝は、GKから丁寧にパスをつなぎゲームを組み立てる日本に対し、オーストラリアはカウンターからロングボールで反撃を試みる。試合は、圧倒的に日本がボールを支配するもオーストラリアの必死な守備に阻まれゴールが奪えない。暑さと疲れで運度量が落ち始めた72分、日本の佐々木監督はFW大野に代えてFW岩渕を投入する。2-1で勝利したベスト16のオランダ戦と同様のメンバーチェンジが見事に的中し、87分に左CKからのこぼれ球を岩渕が押し込み日本が土壇場で先制する。結局このままオーストラリアの反撃をしのいだ日本は1-0で準決勝進出を決めた。

女子バスケ:ユーロ2015、セルビアが初タイトルを獲得

 女子のユーロバスケ(欧州選手権)は28日にブダペスト(ハンガリー)で決勝が行われ、フランスを76-68で下したセルビアが初のヨーロッパ王者に輝いた。
<フランスを下して初の欧州チャンピオンに輝いたセルビア> 準決勝で優勝候補筆頭のスペインを63-58で下して勝ちあがってきたフランスは、第1Qこそ、22-15とリードを奪うものの、それ以降はセルビアに押し込まれる展開が続き第2Q終了時点で32-33と逆転を許してしまう。後半には入ってもソニア・ペトロビッチやアナ・ダボビッチを中心に攻めるセルビアの勢いは止まらず、フランスは徐々にリードを広げられていく。結局フランスに最後まで反撃のスイッチを入れさせなかったセルビアが68-76で、ユーロ初タイトルを手にした。一方フランスはスペインに敗れた前回に続き、2大会連続5度目の銀メダルとなった。
 また3位決定戦では、ベラルーシを74-58で下したスペインが銅メダルを獲得している。そして大会のMVPにはアナ・ダボビッチ(セルビア)、ベスト5にはサンドリーヌ・グルダ(センター/フランス)、アルバ・トレンズ(フォワード/スペイン)、ソニア・ペトロビッチ(フォワード/セルビア)、アナ・ダボビッチ(ガード/セルビア)、セリーヌ・ドュメルク(ガート/フランス)の5人が選出されている。
 なお、今回のユーロバスケは2016年のリオ五輪予選も兼ねており、優勝したセルビアには出場権が自動的に与えられ、2位から5位のフランス、スペイン、ベラルーシ、トルコ4チームは来年6月に行われる世界最終予選へ回ることとなる。

男子ホッケー:ワールドリーグ、オーストラリアとベルギーがグループ首位で通過

 決勝ラウンドの第2ブロックがアントワープ(ベルギー)で行われている男子ホッケーのワールドリーグは、28日にグループステージが終了し、プールAからは4連勝したオーストラリア(世界ランク1位)、プールBからは3勝1分のベルギー(同4位)がそれぞれ首位で準々決勝進出を果たした。
 プールAでは、オーストラリアに続いてインド、パキスタン、フランス、プールBでは、ベルギーの他に英国、マレーシア、アイルランドは通過を決めている。
 各プールの上位4ヶ国が対戦する準々決勝は7月1日行われ、それに勝った4ヶ国が今年11月にインドのモハリで行われるファイナル8に挑むこととなる。なお残り4ヶ国は、決勝ラウンド第1ブロックで準決勝に残ったアルゼンチン、カナダ、ドイツ、オランダとなっている。

 準々決勝の組み合わせは以下の通り。
オーストラリア(プールA1位) 対 アイルランド(プールB4位)
英国     (プールB2位) 対 パキスタン (プールA3位)
インド    (プールA2位) 対 マレーシア (プールB3位)
ベルギー   (プールB1位) 対 フランス  (プールA4位)

女子ホッケー:オランダとニュージーランドが4連勝でグループラウンド首位通過

 女子ホッケーのワールドリーグでは、英国の1位で幕を閉じた決勝ラウンドの第1ブロックと入れ替わりに、20日からオランダや日本が出場する第2ブロックがアントワープ(ベルギー)でスタートした。27日にまでにグループラウンドが終了し、プールAからはオランダ、韓国、イタリア、日本、プールBからはニュージーランド、オーストリア、ベルギー、インドの8ヶ国が準々決勝に進んだ。
 プールAのオランダは、韓国に2-1と苦しめられたものの、それ以外の3試合では世界ランク1位の貫禄を見せつけ4戦全勝で首位通過を決めた。オランダと同組に入った日本は、初戦のフランスに6-1で大勝すつもその後オランダと韓国に敗れ、1勝2敗1分の4位でぎりぎり準々決勝へ滑り込んだ。
 一方プールBでは、4戦全勝のニュージーランド(同ランク4位)と3勝1敗のオーストリア(同2位)とオセアニア勢の力が目立った。そして3位には2勝2敗のベルギー(同12位)、4位には1勝3敗のインド(同13位)と続いている。

 準々決勝の組み合わせは以下の通り。
オランダ    (プールA1位) 対 インド (プールB4位)
オーストラリア (プールB2位) 対 イタリア(プールA3位)
韓国      (プールA2位) 対 ベルギー(プールA3位)
ニュージーランド(プールB1位) 対 日本  (プールA4位)

男子ハンド:15-16シーズンのCL、新フォーマット導入でさらに魅力的な大会へ

 これまで以上にエキサイティングな大会にすべく、2015-16シーズンからチャンピオンズリーグに新しいフォーマットが導入される。昨シーズンの24から28に参加チームが増えたことに加え、これまで均等に各4チーム、合計6組に振り分けられていたグループステージが、今シーズンからは上位レベルの16チームが入るグループと、それ以外の12チームが入るグループに大分されることとなる。
 まず、14-15シーズンの成績、スタジアムの収容人数、平均観客動員数、試合の平均視聴率、メディアの注目度などを基準にEHF(欧州ハンドボール協会)が選んだ上位16チームがAとBの2組に振り分けられる。この中には、昨シーズンの覇者バルセロナ(スペイン)を初め、強豪キール(ドイツ)、ヴェスプレ-ム(ハンガリー)、ケルチェ(ポーランド)、近年力をつけてきているPSG(フランス)などが入っている。各グループを首位で通過した2チームはベスト8まで一気に駒を進め、2位から6位までの10チームは決勝ラウンドに回ることになる。その一方、AとBに漏れた12チームは各6チームのグループCとグループDを形成し、各組上位2チーム同士のプレーオフに勝利した2チームが決勝ラウンドへと進出する。
 決勝ラウンド1回戦は、AとBから10チームに、CとDから2チームを合わせた12チーム、そして準々決勝は決勝ラウンド1回戦を勝ち抜いた6チームに、AとBを首位で通過した2チームを加えた8チームで行われる。
 この新フォーマットでは、必然的にAグループとBグループに欧州の強豪クラブが集まり、その結果としてグループステージから早くもハイレベルでエキサイティングな試合が続くこととなる。ファンにとっては嬉しい反面、2連覇を狙うバルセロナのパスクアル監督は「グループで首位になるためにはこれまではベスト8で対戦していたようなチームに早い段階で勝たなくてはならなくなる」と、今まで以上にCL優勝が難しくなったことを指摘している。
 グループステージの組み合わせ抽選会が26日にウィーンで行われ、昨シーズンの覇者バルセロナと3位のケルチェ、そして準優勝ヴェスプレームと4位のキールがそれぞれ同組となった。

グループステージの組み合わせは以下の通り。
※なお、グループDの残りひと枠には、予備予選でエルベルム(ノルウェー)、アルファHD(オーストリア)、ボラッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)、リオン(オランダ)の勝者。

グループAeurope286_04             
キール(ドイツ)          
ヴェスプレーム(ハンガリー)    
PSG(フランス)         
ツェリェ(スロベニア)       
プウォツク(ポーランド)      
ザグレブ(クロアチア)       
ベシクタシュ(トルコ)       
フレンスブルグ(ドイツ)
グループB
バルセロナ(スペイン)
ケルチェ(ポーランド)
ヴァダール(マケドニア)
コリング(デンマーク)
ゼゲド(ハンガリー)
ライン=ネッカー(ドイツ)
クリシャンスタード(スウェーデン)
モンペリエ(フランス)

グループCeurope286_05            
リオハ(スペイン)         
ブレスト(ベラルーシ)       
チェーホフ(ロシア)        
ポルト(ポルトガル)        
ヴォイヴォディナ(セルビア)    
プレショフ(スロバキア)      
グループD
メタルルグ・スコピエ(マケドニア)
スキャーン(デンマーク)
ザポリージャ(ウクライナ)
シャフハウゼン(スウェーデン)
バイア・マーレ(ルーマニア)
※未定

男子アメフト:NYライオンズ、13年振り3度目のユーロボウル制覇

<13年振り3度目のタイトルを獲得したNYライオンズ> 今シーズン、ドイツ3チーム(ベルリン・アドラー、NYライオンズ、シュヴェービッシュ・ハル・ユニコーンズ)、オーストリア2チーム(スワルコ・ライダーズ・チロル、バイキングス・ビエナ)、そしてフランス1チーム(ラ・クールヌーブ・フラッシュ)の合計6チームによって競われた欧州最高峰のアメフトリーグ『ビッグ6』の決勝戦、別名『ユーロボウル』がブラウンシュヴァイクにあるハイントラハト・スタジアム(ドイツ)で27日に行われ、同スタジアムを本拠地とするNYライオンズが、ユニコーンズとのドイツ対決を24-14で制し、13年ぶり3度目の優勝を飾った。
 5000人を超える観客を集めた今シーズンのユーロボウルは、序盤からNYライオンズが試合を有利に進める。第1Qを10-7、続く第2Qを14-0と、前半だけでNYライオンズが24-7と大きくリードを奪う。第3Qを0-4で終えるなど、ユニコーンズにもようやくエンジンが入りかけてきたものの、反撃するまでには至らず、第4Qを0-0で終え、最終スコアを24-14とし、NYライオンズがユニコーンズを下した。

男子バレー:グループAでは、ブラジルと米国がそれぞれ単独首位をキープ

 男子バレーボールのワールドリーグは今週末に2試合が行われ、プールAではブラジル、プール Bでは米国がそれぞれ単独首位に立っている。
 プールAでは、オーストラリアとのアウェー2連戦を制し戦績を8勝2敗に伸ばしたブラジルに続き、熾烈な2位争いが続いている。26日、4勝4敗で3位につけていたセルビアは、5勝3敗で2位のイタリアをホームに迎えるとこれを3-1で勝利。両チームが5勝4敗の同率となる。続く27日の試合でもフルセットの末3-2でイタリアを下したセルビアが戦績を6勝4敗とし2位に浮上した。
 プールBでは、ロシアとのアウェー2連戦を制した米国が8勝2敗で首位に立つ一方、3位のイランがホームで2位のポーランドと対戦。ワールドリーグ開幕直後、米国とポーランドにアウェー4戦全敗を喫するなどスタートダッシュに失敗したイランだったが、その後ロシア、そしてホームで米国に競り勝つなど4連勝をあげ今回のポーランド2連戦を迎えていた。第1戦をフルセットの末3-2で勝利したイランだが、第2戦では1-3と逆転負けを喫し、ポーランドと再び差をつけられる結果となった。これによりポーランドは7勝2敗で2位、イランが5勝5敗で3位につけている。

<日本は4勝6敗で2位>
 フランス、チェコ、韓国と同組のプールDに入っている日本は、世界ランキング12位の強豪フランスとアウェーで対決した。3-0のストレートで敗れた第1戦から一変、続く2戦で日本は第1セットと第2セットを連取し勝利に王手をかけるものの、そこからフランスの反撃に屈し最終的にフルセットの末3-2で逆転負けを喫した。とは言え4勝6敗の日本は、チェコと同率の2位に付けており、7月3日と4日に行われる最終週でこの両チームが対決する。