ヨーロッパニュース一覧

2016-1-27

「ハンドボール」「水球」「ラグビー」「バレーボール」 「アメリカンフットボール」「バスケットボール」

ハンドボール:男子欧州選手権、デンマークがスペインを破り唯一の4戦全勝

©Men’s EHF Euro2016 Poland Official Site ポーランドで行われている男子ハンドボールの欧州選手権(ユーロ2016)はグループラウンドが終了し、上位12か国によるメインラウンドが始まった。
 グループ1ではフランスがベラルーシを34-23、クロアチアを32-24で破り首位を維持。グループラウンドでそのフランスを破った地元ポーランドはノルウェーに28-30で敗れ、4位に後退した。一方、グループ2ではドイツがハンガリーを29-19の大差で下すと、ロシアにも接戦の末30-29で勝ち、このラウンド2連勝とした。一方、ここまでともに無敗で、大会屈指のGK同士の対決としても注目を浴びたデンマーク対スペインは、デンマークが27-23で勝利し、大会唯一の4連勝を挙げる快進撃を続けている。なお、試合には敗れたものの、スペインのGKステルビックはデンマークのGKランディンを上回るシュートセーブ率(45%)でこの試合のベストプレーヤーに選ばれた。
 このラウンドでは各グループ6チームのうち上位2チームが準決勝に進む。

<39歳のフランスGKオメイヤー、通算2点目となるゴールを決める>
 39歳にして今もなお男子ハンドボール界の現役ナンバーワンGKと言われるフランス代表のティエリー・オメイヤーが、23日に行われたクロアチア戦で自身のキャリア通算2点目となるゴールを決めた。試合終了2分前、相手選手のシュートのこぼれ球を拾ったオメイヤーはすかさず無人の相手ゴールへロングスロー。これがそのままゴールとなった。守っても16セーブと活躍したオメイヤーは、この試合のベストプレーヤーに選ばれた。

<スウェーデン代表主将、チアリーダーのダンスが女性蔑視として抗議の意>
 大会前、同性差別への抗議の意味を込めてレインボーカラーのキャプテンマークを巻こうとして論議を醸したスウェーデン代表主将のトビアス・カールソンだが、今度は試合中に演じられるチアリーダーのダンスに言及。女性蔑視として不快感を覚えていることを明かした。カールソンはスロバキアとの試合でハーフタイムに地元のチアリーダーが演じたダンスについて試合後コメントし、「なんて時代遅れなんだ。こんなことより他にいくらでもハーフタイムを楽しめる素晴らしいことがあるはずだ」と、苦言を呈した。

水球:欧州選手権、男子の優勝はセルビアが3連覇、女子はハンガリーが優勝

© European Waterpolo Championship Official Site セルビアのベオグラードで開催されていた水球の欧州選手権は男女ともに決勝戦が行われ、男子は地元セルビアが10-8でモンテネグロを破り、欧州選手権で通算7度目、3大会連続となる金メダルに輝いた。セルビアはすでにリオ・オリンピックへの出場権を獲得しているため、準優勝のモンテネグロが出場権を手にした。            
 準々決勝でスペインがギリシャに2-6で敗れる波乱があったが、セルビアはそのギリシャを準決勝で下して(13-7)決勝へ。一方、準々決勝で好調のイタリアを10-7で破ったモンテネグロは、準決勝で優勝候補クロアチアを下したハンガリーを8-5で退け決勝へ。2010年以来となる欧州選手権制覇をかけてセルビアに挑んだが、第1、第2ピリオドでリードを奪うも第3ピリオドで追いつかれ、第4ピリオドではついに逆転を許し、そのまま敗れた。

 一方、女子ではイタリア、オランダ、ハンガリー、スペインが準決勝に勝ち上がったが、決勝は、スペインとの激戦をペナルティシュートの末制したオランダと、イタリアを10-5で破ったハンガリーとの顔合わせとなった。決勝戦は互角の戦いとなり、第3ピリオドを終えて7-7の同点だったが、第4ピリオドにハンガリーが2点を加えて9-7で逃げ切り、7大会ぶりの欧州タイトルを獲得した。

ラグビー:欧州ラグビー・チャンピオンズカップ、ベスト8が出そろう

 欧州ラグビー・チャンピオンズカップはプールステージが終了し、ベスト8進出チームが出そろった。プール1では、早々と準決勝進出を決めていたサラセンズ(イングランド)が最終戦でもトゥールーズを28-17で破り、このステージを6戦全勝で終えた。2位に入ったアルスター(アイルランド)は最終戦でオヨナ(フランス)に56-3で大勝したものの、勝ち点でわずかに及ばず、ベスト8入りを逃した。最も激戦となったプール2は、最終戦を終えて4チームが3勝3敗で並び最後までもつれたが、得失点差で上回ったエクスター(イングランド)が初のベスト8入りを果たし、2位のボルドー(フランス)、3位のオスプレイズ(ウェールズ)、4位のクレモン(フランス)の敗退が決まった。一方、プール3のラシン(フランス)は、最終節で敗れたもののすでにプール首位が確定しており、2位のノーザンプトン(イングランド)とともに準々決勝へ。プール4では、ここまで5勝0敗のレスター・タイガース(イングランド)がスタッド・フランス(フランス)に21-36で敗れ、このステージ初黒星を喫したものの、首位は変わらず準々決勝へ。この勝利で2位のスタッド・フランスもベスト8に駒を進めた。また、プール5では3位以下に大差をつけていたWASPS(イングランド)とトゥーロン(フランス)が揃ってベスト8入りを決めた。この結果、今季のチャンピオンズカップベスト8はイングランド勢が5チームと最多を占め、残りはすべてフランス勢となった。準々決勝は4月に行われる。

<欧州ラグビー・チャンピオンズカップ準々決勝組み合わせ>
レスター・タイガース(イングランド) vs スタッド・フランス(フランス)
ラシン92(フランス)   vs RCトゥーロン(フランス)
サラセンズ(イングランド) vs ノーザンプトン・セインツ(イングランド)
WASPS(イングランド)    vs エクスター・チーフス(イングランド)

バレーボール:チャンピオンズリーグ男子、トルコ勢が好調

 CEVチャンピオンズリーグ男子は欧州各地でリーグラウンド終盤となる第5節が行われた。プレーオフ12ラウンドに勝ち上がるにはプール首位になるか、2位で全体の上位5チームに入らなければならない。最終節を待たずにすでにプレーオフ進出を確定しているのはプールDで5戦全勝の首位に立つゼニト・カザン(ロシア)、同じくプールEで5戦全勝のチビッタノーバ(イタリア)、プールGのジェシェフ(ポーランド)の3チームだが、トルコから出場している3チームが好調で、いずれもプレーオフ進出を射程内に収めている。初戦でムゼルフスキーを擁するロシアのベルゴロドを破る金星を挙げたイズミールは、今節ブルガリアのドゥプニスタを3-0で下し、プール1で首位と同率の4勝1敗で2位につけている。プールBのジラート・バンカシ・アンカラも4勝1敗だが、こちらはディナモ・モスクワ(ロシア)を抑えて首位に立っている。また、プールDのハルバンク・アンカラは全勝のゼニトに続く3勝2敗で2位につけており、最終戦で勝利すればプレーオフ出場のチャンスがまだ残されている。

バレーボール:チャンピオンズリーグ女子、ディナモ・カザン、ワクフバンク、ピアチャンツァらが全勝

©CEV Official Site CEVチャンピオンズリーグ女子もリーグラウンド第5節が行われ、プールAのディナモ・カザン(ロシア)、プールBのワクフバンク(トルコ)、プールDのボレロ・チューリヒ(スイス)、プールEのフェネルバフチェ(トルコ)、プールFのピアチェンツァ(イタリア)が勝ち、いずれも開幕5連勝でプレーオフ12ラウンド進出を確定した。中でも、今節RCカンヌをストレートで破ったボレロ・チューリヒにとって朗報は、負傷していたセルビア代表セッターのアナ・アントニエビッチがおよそ16か月に渡る長期のリハビリからコートに復帰し、チームの勝利に貢献したことだろう。

アメリカンフットボール:欧州選手権の予備予選は英国とイタリアで開催

 国際アメリカンフットボール協会(IFAF)の欧州理事会は、2017年に行われる欧州選手権予選ラウンド出場権をかけた予備予選の開催国として新たにイタリアを指名した。イタリアでの予備予選は今年9月2日から4日にかけてリニャーノ・サッビアドーロで開催され、イタリアの他、イスラエル、セルビア、スイスが参加して準決勝、決勝が行われる。一方、イギリスのロンドンでも9月16日から18日にかけて予備予選が行われ、こちらには、英国、チェコ、ロシア、オランダが出場する。それぞれの予備予選で優勝したチームは、来年の欧州選手権予選ラウンドでスウェーデン、デンマークとプレーオフを行い、上位2チームが、2018年にドイツで開催される欧州選手権本大会への出場権を獲得する。本大会には3連覇を狙うドイツの他、全大会ベスト4のオーストリア、フランス、フィンランドの出場が決定している。

バスケット:ユーロリーグトップ16ラウンド、バルサが1点差でエル・クラシコに勝利

 ユーロリーグトップ16ラウンドは第4節が行われ、グループEのフェネルバフチェ(トルコ)がイスタンブール(トルコ)とのダービーを106-100で制し、両グループ唯一の全勝(4勝0敗)をキープしている。一方、グループFではレアル・マドリード(スペイン)がホームにFCバルセロナ(スペイン)を迎えてのエル・クラシコが行われ、アウエーのバルサが87-86の1点差で勝利をものにした。また、CSKAモスクワ(ロシア)はラボラル・クッチャ(スペイン)に73-87で敗れ2勝2敗の4位に後退。グループFは3勝1敗のヒムキが首位に立つが、1勝3敗のザルギリス・カウナス(リトアニア)を除く6チームが2勝2敗で並び、混戦模様となっている。