2010-4-16

平成21年度 日本トップリーグ連携機構 若手研修会

2010/04/16

 日本トップリーグ連携機構では、去る3月27(土)〜28(日)の2日間、味の素ナショナルトレーニングセンターにおいて若手研修会を開催した。この研修会は各リーグに所属する主に3年目までの若手選手を対象にし、オリンピックや世界選手権において日本代表選手としてふさわしい競技力・人間力が発揮できるような、スキル・マナーを身につけることを目的として日本トップリーグ連携機構が毎年開催している。

 今回で4回目となった研修会は、各リーグから59名の若手選手が参加。パーティーマナー研修、メディアトレーニング、ワークショップなど、加えて近年、特に問題となっている薬物に関する講義などを受講し、個人としての自覚を高めると共に、競技間を超え、選手たちは交流を深めた。

3月27日(土)
時間 内容
13:00 – 13:15 開講の挨拶
安達 宣郎(日本トップリーグ連携機構 常務理事)
13:15 – 13:30 オリエンテーション
13:30 – 14:00 勝つための考え方 <先輩選手からのアドバイス>
東  俊介 (大崎電気ハンドボール部 マネージャー補佐)
14:10 – 18:10 アスリートのキャリアプランニング
松場 俊夫(NPO法人コーチ道)
水野 聰(NPO法人コーチ道)
18:20 – 18:50 警視庁からのお話
工藤 晴弘 (警視庁組織犯罪対策部)
19:10 – 20:30 パーティーマナー研修(会場:アスリートヴィレッジ2F小研修室1.2)
片上 千恵(スポーツ・メディア・トレーナー)

夕食会 

20:30   解散
3月28日(日)
時間 内容
9:00 – 9:45 ドーピングコントロールの実際
小林 大祐(日本アンチドーピング機構)
10:00 – 11:40 メディアトレーニング
片上 千恵 (スポーツ・メディア・トレーナー)
11:40 – 12:40 昼食
12:45 _ 13:15 挨拶
市原 則之 (日本トップリーグ連携機構 専務理事)
13:15 _ 14:45 スポーツの効果を考える
齋藤 実(専修大学 経営学部 准教授)
(日本トップリーグ連携機構事業推進委員会アドバイザー)
14:45 閉会の挨拶
二宮 渡士和 (日本トップリーグ連携機構 事業推進委員)

講師紹介

「勝つための考え方」


東 俊介



講師プロフィール

1975年生まれ。元ハンドボール日本代表主将として数々の国際大会に出場。2008年をもって現役を引退し、現在、大崎電気工業ハンドボール部に所属。チームのマネージャー補佐として活躍している。

講演内容

自身が選手としてハンドボールリーグに所属していた経験談とともに、これからトップスポーツ選手としてさらなる活躍が期待される受講生たちに向けたメッセージ性を含んだ熱い講演となった。


「アスリートのキャリアプランニング」


松葉 俊夫(左)

関西学院大学商学部卒業後、株式会社リクルート入社。退職後、アメリカンフットボールのプロコーチとして独立。現在、NPO法人コーチ道代表理事、オービックシーガルズ(アメリカンフットボール)のアシスタントGM、企業研修の講師。

「人はなかなか変わらないけど、変わるときは一瞬である。」その瞬間に立ち会うことが何よりの楽しみで、「人の成長」に関わることがライフワーク。


水野 聡(右)

現在、NPO法人コーチ道理事。1994年、株式会社リクルート入社。旅行情報誌の企画営業や海外ウェディング情報誌の営業統括に従事しながら、同社アメリカンフットボール部にて2度の日本選手権(ライスボウル)優勝。その後、外資系IT企業での部長職を経て、2005年、組織コンサルタント及びコーチとして独立し、「全てのものが、色鮮やかに本来の在り方を取り戻す」ことを目的に、企業や団体向けの各種研修を実施。


講演内容

ワークショップと講義を織り交ぜながら行われた。特にワークショップでは、競技間を超えたグルーピングを行い、「試合以外で、会社、ファンに貢献できること」をテーマに意見を交換し合った。


「薬物乱用防止対策」

工藤 晴弘
警視庁組織犯罪対策部



講演内容

実際に起こった薬物による衝撃的な事件現場の写真や、本物の覚せい剤の標本を目の前に、スポーツ選手である以前に、一人の人間として絶対に手を染めてはいけないものとしての再認識をする機会となった。


「パーティーマナー研修」
「メディアトレーニング」

片上 千恵

講師プロフィール
NHK松山放送局キャスターなど10年余りのマスコミ側からの取材経験を持つ。現在はJリーグのクラブなどを中心に、様々なスポーツ競技の選手や指導者を対象としてメディア・トレーナーとしての活動を行っている。一般企業向けのメディアトレーニングも多数。AICI国際イメージコンサルタント協会認定コンサルタント。


講演内容

この先、国内に限らず、世界へと場を広げるアスリーとにとって重要な、パーティーマナーやメディアトレーニング。普段グランドや体育館では体験したことの無いトレーニングに戸惑いながらも、楽しみながらスキルを身に付けた。


「ドーピングコントロールの実際」

小林 大祐

講師プロフィール
筑波大学大学院人間総合科学研究科スポーツ医学専攻、スポーツ医学修士取得後、現在の財団法人日本アンチ・ドーピング機構入社。その他、水球ジュニアチーム監督、日本オリンピック委員会強化スタッフ(水泳)、水球日本代表フィジカルコーチを歴任。


講演内容

オリンピックはもちろん、国際大会ではアンチ・ドーピングの必要性は重要視されている。
前日の警視庁の工藤氏の講義と合わせて、ドーピングの反フェアプレー性、トップアスリートによるドーピングが社会にもたらす影響など、受講生の「自覚」を高める講演となった。


「スポーツの効果を考える」

齋藤 実

講師プロフィール
現在、専修大学准教授。1970年生まれ。筑波大学大学院修士課程体育研究科終了後、世界剣道選手権大会日本代表トレーニングコーチ、日本オリンピック委員会強化スタッフスポーツコーチなどを歴任。


講演内容

講演とワークショップが行われた。「スポーツ」は人々にどんな影響を与えるだろう。そして、選手たちは何が出来るだろう。受講生は、自分達が伝えられるスポーツの様々な「価値」について意見を出し合った。