2011-8-5

平成23年度日本トップリーグ連携機構 GM研修会開催報告

2011/08/05

 日本トップリーグ連携機構では、7月29日(金)〜7月31日(日)の3日間、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)においてGM研修会を開催した。

 この研修会は、企業スポーツ及びクラブ型スポーツチームの活性化に重要な役割を果たす各リーグのGM(ゼネラルマネジャー)、マネジメント担当者、各リーグ運営者などを対象にしたもので、今回は当機構が平成20年度・21年度の2ヵ年にわたり行ってきた、マネジメント強化のためのコンサルティング・研究事業を具体的方策として各チームにフィードバックすることを目的に行われた。全国各地から集まった参加者は3日間に渡り講義やグループワーク、情報交換や交流を通じて課題を共有し解決策を研究・討議した。


◆1日目

 

 開講式が行われ、高橋義雄先生によるオリエンテーションが行われ、研修スタート。

 市原則之専務理事より挨拶があり、JBLプロバスケットボールチーム・リンク栃木ブレックス球団代表山谷拓志氏から成功事例としてリンク栃木ブレックス(JBL)の発表が行われ、「チームとして日本一を目指すべきだ」という熱い思いと共に、経営、地域貢献に関する具体的な発表が行われ、「どうやって田臥勇太というスター選手を獲得出来たのか? 」「バスケット出身ではないのにリンク栃木をここまで作りあげた要因は? 」という質問が挙がった。

 初日終了後は、夕食懇親会が催され、競技を越えて活発な意見交換が行われた。

 実技終了後は夕食会場に移動し、参加者同士の交流が活発に行われ親睦を深めていました。



◆2日目

 午前中、講師の方々からビジネスプラン作成に向けてのポイント説明があり、午後はポイントを踏まえた上でビジネスプランの作成・発表が行われた。一人15分(プレゼンテーション10分、討議5分)の発表では、企業チーム、クラブ型スポーツチーム、選手として競技を続けながらチーム経営を任されているGMなど、様々な視点から経営を見つめ直し、他の競技種目の実情などを知るきっかけとなった。多くのチームが「これから○年後までに日本一になる」という具体的な目標を掲げ、競技普及のための環境整備や地域貢献の具体策を提案した。



◆3日目

 

 最終日の午前は、パソナ株式会社の鈴木慶光氏、塩見恵氏によるキャリアデザインについての講義が、名古屋フラーテルホッケーチーム(HJL)永井東一氏とのディスカッション、参加者全体のグループワークを交えながら行われた。選手のセカンドキャリアにチームとしてどう向き合うか、どのようなサポートが可能かという議論が活発に行われ、「寿退部」、選手の家族に対するケアの方法などについても意見交換が行われ、昼食後は、2日目と同様ビジネスプランの発表が行われた。

 総括として、法政大学スポーツ健康学部教授の山本浩氏より挨拶を頂き解散。今回の研修で得たものを各チームに持ち帰り、チームや地域、トップリーグ全体が活性化することを願っております。

 本講習会にご参加いただきました、参加者の皆様、講師及びご支援いただいた、大崎企業スポーツ事業研究助成財団に心より感謝申し上げます。

◆講師プロフィール

▼チームマネジメント事例発表

山谷 拓志
株式会社リンクスポーツエンターテインメント代表取締役社長
JBL所属プロバスケットボールチーム・リンク栃木ブレックス球団代表

自己紹介
東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。在学時代はアメリカンフットボール部所属。JBL所属プロバスケットボールチーム・リンク栃木ブレックスの代表を務め、チーム設立から3年目で日本バスケットボールリーグ(JBL)制覇を達成し日本一となる。スポーツマネジメント分野における専門家としても注目を集め、セミナー、講演、寄稿多数。

▼ビジネスプラン作成へ向けてのポイント説明

高橋 義雄(たかはし よしお)

筑波大学大学院人間総合科学研究科スポーツ健康システム・マネジメント専攻准教授

自己紹介

東京都生まれ。東京大学教育学部卒業。1998年より名古屋大学助手、2008年より現職。エジンバラ大学客員研究員(2003-2004)。観光庁スポーツ・ツーリズム推進連絡会議委員。日本トップリーグ連携機構事業推進委? 会アドバイザー。


佐野 毅彦(さの たけひこ)

慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科准教授

自己紹介
東京都生まれ。慶應義塾大学理工学部卒業、米国ジョージア州立大学大学院(スポーツ経営学)修了。1995年よりJリーグ事務局勤務、2005年より現職。日本サッカー協会事業委員、bjリーグ経営諮問委員

小山内 孝之(おさない たかゆき)
オフィスOSANAI 代表

自己紹介
青森県生まれ。早稲田大学卒業。1984年ぴあ⑭入社、九州営業所立上げ、「長野オリンピック」、「FIFA日韓ワールドカップ」等の事業部長。2006年独立、現職。2008-09年日本トップリーグ連携機構「調査研究事業」プロジェクトメンバー。

相原 正道(あいはら まさみち)
多摩大学 経営情報学部経営情報学科 客員准教授

自己紹介
1996年出版社、PR代理店を経て、東京ヤクルトスワローズ「F(古田敦也選手兼任監督)-PROJECT」メンバー、東京オリンピック・パラリンピック招致委員会事業部門マネージャーとして活躍。

村田 久満(むらた ひさみつ)
元株式会社アサツーディ・ケイ

自己紹介
石川県生まれ。中央大学卒業。1974年株式会社アサツーディ・ケイ入社。文化・スポーツ事業局局長などを経て、2010年退職。在職中は数多くの市民参加型スポーツイベント企画・運営。2011-12年日本トップリーグ連携機構「トップレベルスポーツクラブマネジメント強化プロジェクト事業」プロジェクトメンバー。

関口 秀之(せきぐち ひでゆき)
ゴール株式会社 代表

自己紹介
栃木県出身。専修大学卒業。早稲田大学大学院スポーツ科学研究科トップスポーツマネジメントコース卒業。スポーツ&グリーン・フードマーケティング、地域振興、社会貢献などのCSR、およびスポーツスポンサーシップが専門領域。

▼キャリアデザインについて

鈴木 慶光(すずき けいこう)
パソナ株式会社

自己紹介
東京都港区出身。中学時代から水球を始める。高校時代に国体・インターハイに出場し、法政大学時代は日本代表(92〜94年)に選出。現在、株式会社パソナ営業総本部スポーツメイト担当マネージャーとしてアスリートのキャリア支援事業に取り組んでいる。

塩見 恵(しおみ めぐみ)
パソナ株式会社

自己紹介
商社、外資系メーカーを経て、現在、日本女子体育大学キャリアセンター・キャリアカウンセラー。日本産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー、 キャリア・コンサルタント日本FP協会認定 AFP。

◆Training Agenda (日程)

7月29日

時間 内容
13:00〜13:30 開講式 ・オリエンテーション
13:30〜19:00 チームマネジメント事例発表/ 山谷拓志 
(リンク栃木ブレックス代表取締役)
マネジメント
(1) 法務(肖像権・契約)(2) チケット販売・グッズ販売 後援会・会員サービス(3) PR/メディア・広報 地域連携事業 危機管理 
(1) 〜(3) 各項目について講師の先生方との討議
19:00〜20:30 夕食懇親会 アスリートヴィレッジ 小研究室1
20:30〜 解散

7月30日

時間 内容
9:00〜11:50 ビジネスプラン作成へ向けてのポイント説明
高橋義雄(筑波大学大学院准教授)/佐野毅彦(慶應義塾大学大学院准教授)
小山内孝之(Office Osanai 代表)/相原正道(多摩大学客員准教授)
関口秀之(ゴール株式会社 代表)/村田久満(元株式会社アサツーディ・ケイ)
12:00〜12:50 昼食 アスリートヴィレッジ SAKURA Dining
13:00〜15:00 ビジネスプランの作成
15:00〜18:50 ビジネスプランの発表
19:00〜 夕食 アスリートヴィレッジ SAKURA Dining
解散

7月31日

時間 内容
09:00〜12:00 キャリアデザインについて/鈴木慶光(株式会社パソナ)・塩見恵(株式会社パソナ)
12:10〜12:50 昼食 アスリートヴィレッジ SAKURA Dining
13:00〜15:50 ビジネスプランの発表
16:00〜 閉講式

主管
財団法人 大崎企業スポーツ事業研究助成財団助成事業