2013-8-29

ボールであそぼうマイスター養成講習会(東京) 開催報告

2013/08/29

 日本トップリーグ連携機構(JTL)は、2013年8月17日(土)18日(日)19日(月)の3日間、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターにて、ボールであそぼうマイスター養成講習会を開催いたしました。


 「ボールであそぼう」は、JTLが開発した、発育発達期の子どもたちを対象とするボールを使った運動プログラムです。JTLでは、全国的に普及・指導するために「ボールであそぼうマイスター」を養成するマイスター養成講習会を毎年、各地で実施しており、講習を修了したマイスターは200名を超えています。講習会終了後は参加者全員が「ボールであそぼうマイスター」として認定され全国普及にご協力いただくことになります。
 今回の講習会にはすでにマイスターを取得し指導に当たっている方も含め、36名が参加し、通常の講義と実技演習に加え、新たなプログラムを作成するグループワークと、東京都昭島市立拝島第一小学校副校長 眞砂野裕先生、足立区立足立小学校主任教諭 武田千恵子先生による指導法演習も行われました。

 
 



<1日目>

時間 日程 場所
12:30 〜13:00 受付 NTCエントランスホール
13:00〜13:30 開講式 / 安達宣郎 常務理事 大研修室
13:30〜15:30 講義
「ジュニア期のスポーツの考え方」
中村和彦氏
大研修室
15:30〜17:30 グループワーク
ボールであそぼうプログラム作成 演習Ⅰ
中村和彦氏
大研修室、体育館
18:30〜20:00 夕食懇親会 小研修室1、2


安達宣郎 JTL常務理事

 13時より開講式が行われ、安達宣郎 JTL常務理事の挨拶に続き、山梨大学人間科学部の中村和彦教授より「ジュニア期のスポーツの考え方」の講義がありました。1985年を境に子どもたちの体力が急激に低下したこと、子どもたちを取りまく環境が大きく変化したこと、子どもたちの体力をアップさせるには「遊び」が必要であること、などがわかりやすく説明されました。
 講義終了後、中村教授の指導で、ボールであそぼうプログラム作成演習が行われました。各グループは体育館のバスケットコートに移動し、ボールやフラフープなどを使ったプログラムの作成に取り組みました。
 夜はアスリートヴィレッジで夕食懇親会が行われ、プログラム作成の話で盛り上がるなど、一層の結束を強めていました。


 
 


 
 


 
 


 
 




<2日目>

時間 日程 場所
9:00〜12:00 グループワーク
ボールであそぼうプログラム作成 演習Ⅱ
中村和彦氏
体育館
12:00〜13:30 昼食 大研修室
13:30〜17:30 指導法演習
眞砂野裕氏 武田千恵子氏
アシスタント:山梨大学大学院 篠原俊明氏 JTL小林萌子
体育館
18:30〜 夕食 サクラダイニング


 引き続き、体育館でプログラム作成演習が行われました。前日は床に座って話し合うグループが多く見られましたが、2日目は身体を動かしながら何度も修正を加えプログラム案を形にしていきました。午後は各グループの作成したプログラムが披露され、眞砂野先生、武田先生の指導を受けました。
 2日目の最後は眞砂野先生、武田先生の指導法演習が行われました。子どもとの距離の持ち方、子どもを集中させるためには非常に細かい点まで配慮が必要なこと、さらに事故が起きた場合の責任の所在といったことまで、参加者は、先生方が現場で培った有効な指導法を学ぶことができました。

眞砂野裕氏
武田知恵子氏


 
 


 
 


 
 


 
 


<3日目>

時間 日程 場所
9:00〜12:00 実技演習
基礎スキル・連携プレー、ゲーム 
岩屋睦子氏 堀美和子氏 泉谷優氏
アシスタント:JTL小林萌子
体育館
12:00〜13:00 昼食 大研修室
13:00〜14:30 総括  眞砂野裕氏 / 武田知恵子氏 大研修室
14:30〜15:00 閉講式 大研修室


岩屋睦子氏
 

 最終日はWJBLの岩屋睦子さん、Sports&Works の堀美和子さん、泉谷優さんによる「ボールであそぼう」の基本的な実技演習が行われ、閉講式では中村和彦教授による今回のまとめの講義、修了証の授与がありました。
 猛暑の中、3日間という長丁場でしたが、皆さん熱心に演習に取り組み、各グループの新たなプログラムの実践では疲れも見せず、子供になりきって楽しむ姿が印象的でした。参加者の皆さんが「ボールであそぼうマイスター」として、それぞれの場所で機会を作り、一人でも多くの子どもたちに遊びの楽しさ、ボール競技の楽しさを伝え、子どもたちの体力作りに貢献して下さることを期待して止みません。


JTL小林萌子、泉谷優氏、堀美和子氏
 


 
中村和彦教授


 
 

<講師プロフィール>

中村 和彦(山梨大学大学院 教育学研究科教授)


山梨県生まれ。
山梨大学教育学部卒業。筑波大学大学院体育研究科修了。
筑波大学体育センター準研究員、山梨大学教育学部助手を経て、
現在、山梨大学大学院 教育学研究科教授。

専門:発育発達学、運動発達学、健康教育学

他に、文部科学省中央教育審議会スポーツ・青少年分科会スポーツ振興に関する特別委員会委員、文部科学省小学校学習指導要領解説体育編作成協力者、日本体育協会ジュニアスポーツ指導員部会部会長、日本オリンピック委員会(JOC)ゴールドプラン専門委員会委員、NHK教育テレビ番組「からだであそぼ」「あさだ!からだ!」監修など。「子どものからだが危ない!」(日本標準)など著書多数。


岩屋  睦子(WJBL)

愛知県生まれ
星城高等学校(愛知県)卒業後シャンソン化粧品入社。
1996年アトランタオリンピック出場
1999年アジア選手権(静岡)後、現役引退
日本リーグ(現 Wリーグ) 優勝 9回 MVP 3回,新人王,ベスト5を7回
全日本総合選手権(オールジャパン)  優勝 5回
1996年アトランタオリンピック 7位  ※20年ぶりの出場

シャンソン化粧品のポイントガードとして、前人未到の10連覇に大きく貢献、バスケットボール日本代表としても20年ぶりに出場したアトランタオリンピックで7位入賞の原動力となった。
現役時代は、小柄ながらスピードのあるドリブルとクレバーなゲームコントロールでチームを引っ張った。
引退後に結婚、テレビのコメンテーターやバスケットボールクリニックの講師として活躍している。


武田 千恵子(足立区立足立小学校)

足立区立足立小学校主任教諭  
校内では、元気アップタイムで子どもたちの遊びの日常化を図る取り組みを担当。
東京都小学校体育研究会 体つくり部会に所属 
児童の運動遊び等を中心に実技講習会・授業研究会などを行っている。

郡山では、震災後子どもの心と体ケアプロジェクトに参加。山梨大学中村和彦先生の指導のもと、

親子レク・指導者向け実技研修会を行っている。


眞砂野 裕(東京都昭島市立拝島第一小学校)

東京都昭島市立拝島第一小学校 副校長
東京都体育研究員・東京の教育21(小学校体育)歴任
東京都小学校体育研究会ゲーム領域部元部長
平成21年度東京学芸大学大学院修士課程(体育科教育)修 了
現在、山梨大学との共同研究で、震災後の福島県で体育実技指導を行っている
 

 出演:NHK「すくすく子育て」NTV「所さんの目がテン」
 著作 体育関係本多数(共著)小学館「小2教育技術」など
 趣味:居酒屋巡り・アメリカンフットボール




堀 美和子(Sports & Works) ◇アシスタント

東京女子体育大学体育学部体育学科、同 体育学部社会体育学科卒業
ハンドボール部に所属
2004年ビーチハンドボール世界選手権に主務兼コーチとして帯同

主な資格
・日本トップリーグ連携機構公認ボールであそぼうマイスター
・日本体育協会公認スポーツ上級指導員(ハンドボール)
・日本体育協会公認ジュニアスポーツ指導員
・日本障害者スポーツ協会公認中級スポーツ指導員
・ドイツ・ライプチヒ大学公認コオーディネーショントレーニングトレーナー
・国際フェルデンクライス連盟公認プラクティショナー


泉谷 優(Sports & Works) ◇アシスタント

兵庫県西宮市出身 甲子園大学卒業 
2004〜2007年 関西学生ハンドボール連盟の常任委員に就任
 -関西で行われる学生リーグ、西日本学生インカレの運営
 -日本リーグ開幕戦の運営プロジェクトチームの加わり、企画運営
 -副委員長兼財務委員長を務め、理事会にも参加
2007,2008年度 兵庫県ハンドボール協会 理事を務める
 
2009年より文部科学省と(財)日本体育協会が共催している「子どもの体力向上事業」の一環として「スポーツ選手活用体力向上事業」ハンドボール部門でアシスタントとして全国の小学生を対象に指導にあたる
その他、小学生、中学生、高校生対象のハンドボール講習会のアシスタントを務める
2012年度 第37回日本ハンドボールリーグ 関東開催4大会の運営を務める