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2015-7-8

「女子サッカーW杯カナダ大会」 「男女ホッケー」「男子ハンド」「男子サッカー」

女子サッカー:W杯カナダ大会、日本を下した米国が3度目の優勝

<日本を下し、4年振り3度目のW杯優勝を成し遂げた米国> 女子サッカーのW杯カナダ大会は5日に決勝が行われ、日本を5-2で下した米国の優勝で約1ヶ月間におよぶ熱戦に幕を下ろした。2011年のドイツ大会と同カードとなった今回の決勝では、米国が前半16分までに4点をたたき出すなど日本を終始圧倒。終了間際に同点ゴールを許し、PK戦の末に日本に屈した前回大会のリベンジをみごとに果たし、4年振り3度目のタイトルを手にした。なお前日行われた3位決定戦では、ドイツを延長戦の末に1-0で下したイングランドが初のW杯3位に入賞している。
 約5万3000人もの大観衆で埋め尽くされたBCプレイス・スタジアム(バンクーバー)での決勝は、その約8割を占めるサポーターに後押しされた米国が、日本の立ち上がりを襲う。3分と5分にセットプレーからいきなり2点を奪うと、思わぬ連続失点に戸惑う日本のミスを誘い14分、16分にも2点を追加し、16分で4点のリードを奪い日本を窮地に追い込む。今大会ここまで一度も先制点を許すことなく勝ち上がってきた日本は、早い時間帯での失点に動揺し、自分たちのサッカーを失ってしまう。27分に大儀見のゴールで1点を返しと、さらに佐々木監督は33分と39分に澤と菅澤を立て続けに投入する。しかし流れ引き込むまでには至らず、続く後半も52分にジョンストンのOGで1点を返したもののその直後に追加点を決められ、結局日本は米国の前に5-2で力尽きた。なお、この試合でハットトリックを達成した米国のカーリ・ロイドが大会のMVPに選ばれている。

個人賞の受賞者は以下の通り。
ゴールデンボール(大会MVP) :カーリ・ロイド(米国)
シルバーボール         :アマンディーヌ・アンリ(フランス)
ブロンズボール         :宮間あや(日本)
ゴールデンブーツ(最多得点賞) :セリア・サシッチ(ドイツ)
シルバーブーツ         :カーリ・ロイド(米国)
ブロンズブーツ         :アニャ・ミタッグ(ドイツ)
ゴールデングローブ(最優秀GK):ホープ・ソロ(米国)
若手最優秀選手賞        :カデイシャ・ブチャナン(カナダ)
フェアプレー賞         :フランス

<女子サッカー界のレジェンド、澤とワンバックが再び対決>
<女子サッカーを代表する存在でありつづける澤とワンバック> 日本対米国の対戦となったW杯カナダ大会決勝。試合終了を告げるホイッスルが響いた時、ピッチには現在の女子サッカー界を代表すべき2人のレジェンドが立っていた。35歳の日本代表MF澤穂希、そして34歳の米国代表FWアビー・ワンバックだ。今回が最後のW杯になるだろうと言われている2人は、先発の座を若い選手に譲り出場時間こそ多くはなかったものの、その豊富な経験と絶大な存在感でそれぞれの代表で精神的な軸としてチームに欠かせない存在であり続けた。
 澤とワンバックは、時にはチームメートとして、また時にはライバルとして長きに渡りお互いに切磋琢磨してきた。さらに、女子サッカー部門でのFIFA年間最優秀賞を澤が2011年、ワンバックが翌年の2012年にそれぞれ受賞するなど、ブラジル代表MFマルタやドイツ代表GKナディネ・アンゲラーらと並んで女子サッカー界を代表する存在として注目を集めてきた。
 2007年の中国大会や2011年のドイツ大会で活躍してきたベテラン選手の多くが今回のカナダ大会を最後に代表から退くとうわさされている。2019年のフランス大会には、将来の女子サッカーを代表するような新しいスターが生まれてくる可能性は十分にある。

<FIFAのブラッター会長、授賞式を欠席>
 米国の優勝で幕を閉じたW杯カナダ大会だが、決勝戦直後に行われた授賞式にFIFA(国際サッカー連盟)のジョゼップ・ブラッター会長とジェローム・バルケ事務局長らの姿はなかった。これに先立ち、FIFAは、「個人的な理由」によりブラッター会長が授賞式を欠席することを公式に発表していた。これにより、ブラッター会長に代わってアフリカサッカー連盟の会長でFIFA副会長も務めるイッサ・ハヤトゥ氏が優勝トロフィーの授与役を務めた。
 5先月末に汚職の容疑でFIFA幹部14人が起訴される事件が起き、その責任を負う形で、ブラッター会長はその直後に行われた会長選挙で5度目の当選を果たすもその数日後に辞任を表明した。とは言え同氏は、今年12月か来年初めに行われるFIFAの選挙で新会長が正式に決定するまでは暫定的に会長職に留まると見られている。

女子ホッケー:ワールドリーグ、ファイナル8出場国が決定 アジアから中国と韓国が進出

<第2ブロックで韓国を下し優勝したオランダ> 女子ホッケーのワールドリーグは、決勝ラウンドの全試合が4日に終了し、バレンシア(スペイン)で行われた第1ブロックでは今回イングランドに代わって統一チームとして参加している英国が準決勝でアルゼンチンを下した中国に2-0で競り勝ち、アントワープ(ベルギー)で行われた第2ブロックでは昨シーズンの王者で世界ランク1位のオランダが韓国を逆転勝利で下し、それぞれ優勝を飾った。
 ワールドリーグはこの後、各ブロックで準決勝に残った8ヶ国が今年12月にロサリオ(アルゼンチン)で行われるファイナルステージに進出することになるが、第1ブロックからは英国に加え中国、ドイツ、アルゼンチン、そして第2ブロックからはオランダ、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの8ヶ国が出場することになる。
 2連覇を狙うオランダを始め、オーストラリア、アルゼンチン、ニュージーランドなど強豪国が第1回大会となった昨シーズンに続いて2年連続でファイナルステージ進出を決めた一方、2014年のW杯で4位に入った世界ランク5位の米国は第1ブロックの準々決勝でアルゼンチンに0-3で敗れ、今回もまたファイナルステージ進出を逃す結果となった。なお第2ブロックに入っていた日本は、グループステージを4位で通過するも準々決勝でニュージーランドに1-5で敗れている。

男子ホッケー:ワールドリーグ、オーストラリアが全勝で決勝ラウンド第2ブロック優勝

<試合終了寸前のゴールでベルギーを下し第2ブロック優勝を果たしたオーストラリア> アントワープ(ベルギー)で行われている男子ホッケーのワールドリーグ決勝ラウンドの第2ブロックは、グループステージから無敗で勝ち上がったオーストラリアが強さをみせつけ7戦全勝で優勝した。
 決勝で地元ベルギーと対戦したオーストラリアは、これまで一試合につき最低でも3ゴール奪ってきた展開から一転、ベルギーGKの度重なるファインセーブに阻まれ無得点のついに第4Qのラストプレーとなる。 ここで、2014年のW杯決勝でオランダを相手にハットトリックを決めたシリエロがこのラストチャンスとなったペナルティー・コーナーを決め、オーストラリアが1-0でベルギーに劇的勝利をおさめた。
 第2ブロックからは、優勝のオーストラリアと準優勝のベルギー、そして3位の米国と4位のインドが今年11月にインドのモハリで行われるワールドリーグのファイナルステージに進出することが決定した。また先月終了していた第1ブロックからは準決勝に残ったアルゼンチン、カナダ、ドイツ、オランダの4ヶ国が同様にファイナルステージへ進んでいる。
 また今回のワールドリーグは2016年のリオ五輪の予選も兼ねており、第1グループからはドイツ、アルゼンチン、オランダ、第2グループからはオーストラリア、ベルギーの各グループの上位3ヶ国に出場権が与えられた。なお第2ブロックで米国に5-1で敗れ4位になったインドはワールドリーグからのリオ五輪出場権は逃したものの、昨年のアジア大会で優勝したことですでに同大会の出場権を獲得している。

男子ハンド:バルセロナBのトニ・ヘロナ監督がカタールのエル・ジャイシュの指揮官に就任

<カタールのエル。ジャイッシュの指揮官に就任したヘロナ監督> 昨シーズンまでバルセロナB(スペイン)を率いたトニ・ヘロナ監督が、カタールのハンドボールリーグ1部に所属するエル・ジャイッシュの指揮官に1年間の契約で就任することが決定した。
 16年間に渡ってバルセロナBを指揮してきたヘロナ監督は、これまでに同チームが所属するスペインリーグ2部で3度(2012、2013、2014)の優勝を経験するなど素晴らしい成績を残している。
 近年ハンドボールのレベルアップが著しいカタールでは、2013年より代表チームを率いるスペイン人のバレロ・リベラ監督以外にも、アル・サッドのフラニョ・メーター(クロアチア)、アル・ラジャンのネナド・クリャイッチ(クロアチア)、アル・アラビのクリストファー・アリス(ブルガリア)など多数のクラブが外国人監督を招聘している。

男子サッカー:欧州サッカー選手の世界認知度、1位はダントツでC・ロナウド

europe287_06 スペインリーグに所属するバレンシアCFのオーナーでもあるシンガポール人大富豪ピーター・リム氏が先月末、彼の所有するミント・メディアを通じてレアル・マドリードのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドの肖像権を獲得したことを発表。この動きにはC・ロナウドのブランドをアジア全域に拡大していく狙いがあるようだが、それと前後するようにスポーツ市場調査会社『レピュコム』は、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、英国、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、ロシア、スペイン、米国の13ヶ国、約6500人を対象に認知度の高い欧州サッカー選手のトップ10を発表した。それによるとダントツの1位はやはりC・ロナウド。世界における同選手の認知度は83%(男性85%、女性80%)にも達し、年間スポンサー収入は推定40億~48億円に上るようで、リム氏がアジア戦略のターゲットにしたのも十分にうなずける。
 そしてC・ロナウドに続き、2位と3位には意外にも英国プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドでプレーするイングランド代表FWウェイン・ルーニーとバルセロナのスペイン代表MFアンドレス・イニエスタがそれぞれランクインした。とは言え、ルーニーの世界認知度は54%(男性66%、女性42%)、イニエスタは48%(男性57%、女性39%)と、83%を誇るC・ロナウドとは大きな隔たりがある。
 その一方で認知度では3位に甘んじたイニエスタも“信頼度”という点ではC・ロナウドの67%をわずかながら上回る71%で堂々のランキング1位を獲得。ゴールよりもアシストが多く、批判など波風をたてるコメントをめったに言わない性格が、信頼度という形でランキングに反映したのかもしれない。
 ちなみに、4位にはルーニー同様マンUでプレーするオランダ代表FWロビン・ファン・ペルシ(46%)、5位にはバイエルン・ミュンヘンのオランダ代表FWアリエン・ロッベン(46%)、6位にはユベントスのイタリア代表MFアンドレア・ピルロがそれぞれランクインしている。
 なお欧州の選手限定のこの調査、仮にアルゼンチン国内で99%の認知度を誇るリオネル・メッシをリストに加えた場合、世界認知度は74%に留まるらしい。

欧州サッカー選手の世界認知度トップ10の順位は以下の通り
1.クリスティアーノ・ロナウド(R・マドリード/ポルトガル)83%(男性85%、女性80%)
2.ウェイン・ルーニー(マンU/イングランド)       54%(男性66%、女性42%)
3.アンドレス・イニエスタ(バルセロナ/スペイン)     48%(男性57%、女性39%)
4.ロビン・ファン・ペルシ(マンU/オランダ)       46%(男性57%、女性35%)
5.アリエン・ロッベン(バイエルンM/オランダ)      46%(男性57%、女性35%)
6.アンドレア・ピルロ(ユベントス/イタリア)       41%(男性50%、女性32%)
7.メスト・エジル(アーセナル/ドイツ)          42%(男性52%、女性31%)
8.マリオ・ゲッツェ(バイエルンM/ドイツ)        39%(男性48%、女性30%)
9.ギャレス・ベイル(レアル・マドリード/ウェールズ)   35%(男性45%、女性25%)
10.エデン・アザール(チェルシー/ベルギー)       28%(男性36%、女性20%)