ヨーロッパニュース一覧

2014-12-24

「女子ハンド」「男女ホッケー」「アメフト」 「男女バスケ」「女子バレー」

女子ハンド:女子欧州選手権、ノルウェーが6度目の栄冠

<2大会連続6回目の優勝を喜ぶ ノルウェーの選手たち>” /> 7日からハンガリーとクロアチアの共同開催で行われていた女子ハンドボールの欧州選手権は21日にブダペストで決勝が行われ、ノルウェーがスペインを28-25で下し、2大会連続、通算6度目の優勝を果たした。この優勝によりノルウェーは来年デンマークで行われる世界選手権、2016年のリオ五輪への出場権も獲得した。</p>
<p> 94年から始まった欧州選手権は今大会で11回目を迎えるが、最多優勝を誇るノルウェーの記録はさらに更新された。一方、2008年大会以来、2度目の決勝進出となったスペインだったが、前回に続き涙を飲み、悲願の欧州初制覇を成し遂げることはできなかった。</p>
<p> 7500人の大観衆の見守る中、前半はスペインペースで試合が進む。ハーフタイムに入るまで10-12とリードを許したノルウェーだったが、後半に入ると、この日放った10本のシュートをことごとく決めたコーレンを中心に攻撃陣が奮起。守ってもGKのソルベルグが再三の攻守を見せてピンチを救い、リードを奪う。終了5分前にはスペインに1点差まで詰め寄られたものの、ここから逆に突き放し、最後は3点差で勝利した。</p>
<p> なお、3位決定戦ではスウェーデンが25-23でモンテネグロを下している。</p>
<p><span class=男子ホッケー:チャンピオンズトロフィー、ドイツがパキスタンを下し優勝

europe263_02 インドのブバーシュワルで行われた男子ホッケーのチャンピオンズトロフィーは14日に決勝が行われ、ドイツが2-0でパキスタンを下し優勝した。ドイツの優勝は2007年以来6年ぶり。ドイツは、2008年から5連覇中だった世界ランキング1位のオーストラリアを準決勝で3-2と下し、決勝へ進んだ。一方、グループラウンド3連敗でプールA最下位だったパキスタンだが、準々決勝でプールB首位のオランダを破る金星を挙げて勢いに乗ると、準決勝でも隣国の宿敵インドを退け、1998年以来の決勝へ駒を進めた。

<チャンピンズトロフィー2014最終順位>

1.ドイツ 2.パキスタン 3.オーストラリア 4.インド 5.オランダ 

6.アルゼンチン 7.イングランド 8.ベルギー

女子ホッケー:ホッケー界のマラドーナ、アイマールが現役引退

europe263_03 女子ホッケー界の伝説的な選手として長年にわたり世界の第一線でプレーしてきたアルゼンチン代表のルシアーナ・パウラ・アイマール(37)が、先日母国のメンドーサで行われたチャンピオンズトロフィーを最後に現役引退することになった。

 8歳でホッケーを始めて以来、29年間の現役生活の最後を自国優勝で飾った“ホッケー界のマラドーナ”は、現役時代、世界最優秀選手8回をはじめ数々の個人タイトルを受賞し、女子ホッケー界の歴代最高選手とも言われている。年齢的にベテランの域に達しても華麗なスティックさばきは衰えることなく、36歳になった昨年、自身8度目の世界最優秀選手を受賞した。

 アルゼンチン代表として4度出場したオリンピックでは金メダルにこそ届かなかったが、銀メダル2回、銅メダル1回を獲得。世界選手権でも優勝2回、チャンピオンズトロフィーは優勝6回とアルゼンチン代表の主力選手として母国に数々のタイトルをもたらした。現役時代のほとんどを自国のクラブチームでプレーしたアイマールだが、1998年にはドイツのロートヴァイス・ケルンに移籍し、リーグ戦優勝に貢献。2004年にはスペインのレアル・クルブ・デ・ポロでリーグ戦、国王杯優勝の2冠を経験している。

ホッケー:インドと欧州に見るホッケー事情の違い

 ワールドランキングを見回すと、オセアニア、欧州勢が世界の上位を占めているホッケー界だが、インド、パキスタンといった南アジアではプロリーグ(男子)があるほどの人気スポーツだ。今回、インドのトリビューン紙電子版にインドと欧州におけるホッケーを取り巻く環境の違いについての興味深い記事が掲載されたので、この記事から一部を抜粋して紹介したい。

 12月6日からインドのブバーシュワルで開催された男子のチャンピオンズトロフィーで見事優勝したドイツだが、彼らが現地入りしたのは大会開始のわずか3日前だった。インドを訪れる前にも自国で5日間の合宿を行ったと言うが、代表チームがこのような大きな大会を戦う前としてはきわめて短い準備期間といえる。これには事情がある。ドイツでは11月23日にインドアホッケー(※ドイツ・ホッケーリーグのウインターブレーク中に行われる室内大会で、フィールドホッケーのクラブや選手も数多く参加する)のリーグ戦が終わったため、それまでは代表の練習ができなかったという。そのあたり、欧州の一部の国のようにウインターブレークがない国とインドとは事情が異なる。

 だが、インドと欧州の最も大きな違いは、インドのホッケー選手がプロであるのに対し、欧州におけるホッケーはアマチュアスポーツで、選手も学生だったり他の仕事と兼業しているケースが一般的であるということだ。インドではホッケー選手は銀行、鉄道会社とプロ契約を結んでおり、ホッケーのみに専念できる環境が与えられる。だが、プロ選手契約がない欧州では、たとえ代表選手であっても、クラブから多少の金銭的援助を受けられるか、学生なら卒業時にその肩書が就職を探す時に多少有利になるぐらいしかメリットはない。男子の代表チームが世界ランキング3位のドイツには欧州有数のホッケーリーグがあり、多くの名門クラブチームが所属しているが、一部の優秀な選手にクラブから支払われている“補強費”は、学生にとっては意味のある収入ではあるものの、社会人選手にとっては、それだけで暮らしていくには十分ではない程度にすぎない。したがって代表選手の多くが別の職業を持っており、自然、練習時間も制限される。同じく欧州の強豪国であるベルギーでもドイツと事情は似通っているという。ベルギーの代表選手の場合、毎週月曜と火曜に代表練習があり、その他の平日はクラブチームの練習、週末はクラブでリーグ戦を戦うというのが一般的なサイクルだ。この他、世界選手権やオリンピックの前には2か月近く代表合宿が行われるが、通常は1年に2度、シーズンオフに3週間から1か月の代表合宿がある。ベルギーでもドイツ同様、ホッケーだけで生活していくのは難しいため、一部のトップ選手を除く大半の選手は、26歳から28歳で一線から身を引くという。ゆえに、ベルギー代表チームの平均年齢は常に若くなる。こうした事情から、ホッケーでプロとして生計を立てていくため欧州からインドへ身を投じる選手もいる。先日、インドリーグ最高年俸選手となった24歳のベルギー代表選手トム・ブーンは、オランダの名門クラブ、ブローメンダールからダバン・ムンバイに移籍した。彼の年俸は103000ドル(約1225万円)で、インドの物価を考えれば破格の契約だ。欧州でホッケー選手として彼と同じかそれ以上の収入を得ようとするならば、ホッケーの人気が高く、欧州のトッププレーヤーが集まるドイツ、オランダのクラブチームで活躍し、スポーツメーカーとアドバイザー契約を結ぶしかない。代表チームが世界のトップクラスでも、国内でホッケー人気がないスペイン、イングランドといった国の選手たちはさらに経済的に厳しい状況に置かれており、スペイン協会は昨年、フル代表以外の代表チーム遠征で選手が遠征費の一部を負担することを決めた。インドと比べて経済的に恵まれていない欧州のホッケー選手たちだが、彼らは金銭ではなく、クラブ選手権やオリンピック、世界選手権のようなビッグトーナメントでメダルを獲得することを最大の目標としており、ゆえにタイトルに対してよりハングリーなのかもしれない。

アメフト:スウェーデンが世界選手権の開催を辞退、最悪中止の可能性も

europe263_04 来年、開催される予定のIFAF(国際アメリカンフットボール連盟)アメフト世界選手権だが、開催地に決まっていたスウェーデンのストックホルム市がここへ来て開催を辞退すると発表し、最悪の場合、大会が中止(延期)に追い込まれる可能性が出てきた。IFAFはこの知らせを受け、ここ数週間のうちに代替開催地を探すとしているが、もしも見つからない場合は、来年の世界選手権は行われなくなる恐れがある。スウェーデン・アメリカンフットボール協会(SAFF)のミネット・ログナー会長によると、ここ数か月、トーナメントの運営を請け負った会社から開催に向けた準備が思うように進捗していないとの報告を受けており、SAFF内で慎重に討議した結果、大会の開催を断念する判断を下したと言う。

 スウェーデンではここ数年アメフトの人気が高まっており、4つに分かれたリーグに38のチームがある。今回の開催中止決定は、同国のアメフト人気に水を差すことになりかねない。

アメフト:2015年の欧州チャンピオンズリーグ出場チーム決まる

 アメリカンフットボールの欧州ナンバーワンクラブを決めるIFAF欧州チャンピオンズリーグ2015に出場する12チームが決まった。12チームは地域別に東地区、西地区、北地区、中央地区の4つに分かれ、4月18日から始まるレギュラーシーズンを戦う。各地からで勝ち上がった4チームはファイナル4ステージに進み、7月26日に決勝戦が行われる。今季からは新たにエクスヴァン・プロバンス・アルゴノーツ(フランス)、リュビアナ・シルバーホークス(スロヴェニア)、マドリード・オソス・リバス(スペイン)、ミラノ・シーメン(イタリア)の4チームが参戦する。

<2005年欧州CL出場チーム>

東地区

ベルグラード・SBB・ヴコビ(ロシア)、イスタンブール・ボガシチ・スルタンズ(トルコ)、

リュビアナ・シルバーホークス(スロヴェニア)

西地区

エクスヴァン・プロバンス・アルゴノーツ(フランス)、ロンドン・ブリッツ(イングランド)、

マドリード・オソス・リバス(スペイン)

北地区

カールスタード・クルセーダーズ(スウェーデン)、コペンハーゲン・タワーズ(デンマーク)、

ヘルシンキ・ロースターズ(フィンランド)

中央地区

オスピタレット・パイオニアーズ(スペイン)、ミラン・シーメン(イタリア)、

トノン=レ=バン・ブラックパンサーズ(フランス)

女子バスケ:女子ユーロリーグの試合で欧州女子バスケ史上最高の観客動員数

<12900人の大観衆は圧巻>” /> 18日にポーランドのクラコフ・アリーナで行われた女子ユーロリーグのレギュラーシーズン第7節、ヴィスラ・カンパック(ポーランド)対ガラタサライ戦で、欧州の女子バスケ試合史上最高となる観客動員数(12990人)を記録した。</p>
<p> これまでの女子ユーロリーグで最高の観客動員数を記録したのは、1年前にスロヴァキアのコシツェにあるスティール・アリーナで行われたグッドエンジェルス・コシツェ対ブールジュ・バスケット(フランス)戦の8597人だった。また、女子バスケの試合としては、2013年にトルコのカイゼリで行われた女子ユーロカップ決勝のカイゼリ・カスク・スポル対ディナモ・モスクワの11000人がこれまでの観客動員記録だったが、これも上回った。いずれも昨シーズンの記録であり、欧州において女子バスケの人気が上昇している表れと言える。試合はアウエーのガラタサライが熱局的な地元の声援に屈することなく64-53で勝利を収めた。</p>
<p><span class=男子バスケ:ユーロリーグのレギュラーシーズン終了、トップ16が出揃う

 男子バスケットのユーロリーグはレギュラーシーズン最終節となる第10節が終了し、トップ16ラウンドに進む16チームが出揃った。各グループ4位までがトップ16に駒を進められるが、グループAではレアル・マドリード(スペイン)が8勝2敗として首位で勝ち抜きを決め、グループBではCSKAモスクワ(ロシア)が唯一無傷の10連勝で文句なしのトップ16入りを決めている。また、昨季の王者マッカビ・テルアビブ(イスラエル)も7勝3敗でCSKAに次ぐ2位でトップ16に進んだ。グループCでは9勝1敗のバルセロナ(スペイン)、8勝2敗のフェネルバフチェ(トルコ)が1位、2位を独占。グループDではオリンピアコス(ギリシャ)が1位通過を決めた。一方、グループAのニズニィ・ノブグルド(セルビア)は最終戦で4位を争っていたユニックス・カザン(ロシア)との直接対決を78-74で制して5勝5敗の同率で並んだが、得失点差で上回り、最後の最後にトップ16の切符を手に入れた。トップ16ラウンドは30日から始まるが、2グループに分かれて総当たり戦が行われ、それぞれ上位4チームがファイナル4入りをかけてプレーオフを行う。

女子バレー:欧州CL、江畑のカンヌが強豪ワクフバンクを破る金星

 女子バレーの欧州チャンピオンズリーグは第3節が行われ、プールEで日本代表の江畑幸子が所属するカンヌ(フランス)が、ブラジル代表シェイラ、イタリア代表コスタグランデらを擁する優勝候補のワクフバンクを3-1で破る金星を挙げた。この試合、江畑は第1、第2、第3セットと途中交代で出場すると、第4セットはスタメンで起用され、12ポイントを挙げてチームの勝利に貢献した。これでカンヌは開幕3連勝でグループ首位に立った。