ヨーロッパニュース一覧

2007-10-2

ヨーロッパ・ニュース Vol.5

2007/10/02

男子ハンドボール: EHF欧州チャンピオンズリーグ グループリーグはじまる

ロンドン テムズ川
ロンドン テムズ川

 9月28、29日欧州チャンピオンズリーググループリーグ第一戦が行われ、スペインのFCバルセロナ、シウダ・レアル、ドイツのVfl グメルシュバッハ、HSVハンブルグなどが順当に勝利を挙げた。ハンブルグの韓国人選手ユン・キュン・シンはビボルグとの初戦で8得点を挙げる活躍を見せ、チームトップスコアラーとなった。



女子バスケット: ユ-ロバスケット女子2007 二次ラウンドへ

 先週から始まった女子ユーロバスケットイタリア大会で、一次ラウンドが終了し、二次ラウンドへ進出する12チームが決定した。一次ラウンドでは、チェコ、ロシア、ベルギー、スペインが3連勝でトップ通過。地元イタリアは1勝2敗のグループ3位でかろうじて突破したが、クロアチア、ギリシャ、イスラエル、ルーマニアは敗退が一次ラウンド敗退となった。
 29日からはじまった二次ラウンドでは、首位通過のロシアがセルビアに(67-65)、チェコがドイツに敗れる(54-47)波乱のスタートとなった。
 一次ラウンド終了時点でのトップスコアラーは、ラトビアのアネッテ・ジェカブソネでアベレージ20.3ポイント。



ラグビー: ワールドカップ2007 ベスト8出揃う 欧州勢不振

 フランスで行われているラグビーのワールドカップは9月30日に予選リーグの全試合が終了し、ベスト8進出チームが出揃った。予選リーグを全戦無敗で突破したオーストラリア、オールブラックス、南アフリカ、アルゼンチンに対し、欧州勢は前回優勝のイングランドが南アに0-36、スコットランドがオールブラックスに0-40と完敗した他、アイルランド、ウェールズが予選敗退するなど欧州有力チームの思わぬ劣勢が目に付く。
 プールAでは、南アにまさかの大敗を喫したイングランドがその後ウィルキンソンの復帰もあり、サモア、トンガに打ち勝ちベスト8入りした。プールBではオーストラリアに善戦したウェールズがフィジーに破れまさかの予選敗退。プールCではスコットランドが最終戦でイタリアを辛くも18-16の2点差で振り切ってベスト8に駒を進めた。波乱のプールDはアルゼンチンがフランスを敗った勢いでその後も連勝。最終戦でアルゼンチンがアイルランドに30-15のスコアで勝ったため、ポイント差で辛くもフランスが2位通過した。準々決勝は来週末の10月6、7日に行われる。

“アルゼンチン大躍進”
 開幕戦で地元フランスを敗りサプライズを巻き起こした“プーマス”アルゼンチンの勢いは止まらず、アイルランドとの最終戦もSOフアン・マルティン・エルナンデスらの活躍で制し、全勝でベスト8進出。ベスト8ではスコットランドと対戦するが、今大会プーマスが対戦する“ファイブネーションズ”勢3チーム目となるスコットランドがアルゼンチンの快進撃を止めることが出来るか、注目の一戦となる。

“ウェールズ監督辞任”
 予選リーグ敗退を受けて、ウェールズ代表監督のガレス・ジェンキンズが9月30日辞任を発表した。ウェールズが準決勝リーグに進めなかったのは1995年の大会以来。

ベスト8 準々決勝組み合わせ:
10/6 オーストラリア vs イングランド
10/6 オールブラックス vs フランス 
10/7 南アフリカ vs フィジー
10/7 アルゼンチン vs スコットランド


ホッケー: イングランド代表は今シーズンのクラブでのプレーはできない?

 スタートしたばかりのイングランド男女ナショナルホッケーリーグ(EHL)だが、大部分のクラブが受け入れた“グレートブリテン規約”により、代表選手が今季のクラブチームで多くの試合を欠場する可能性が高い。
 7人のイングランド代表選手を抱える女子プレミアディビジョンの昨シーズンチャンピオン、レイチェスター・レディースはこの規約により最も大きな打撃を受けると見られるクラブだが、代表6人の男子のサービトン、4人のレディングも戦力ダウンはまぬがれない。
 少なくとも、イングランド代表女子はウインターブレークの3試合前までは代表選手がプレーできると見られるが、2008年については1試合も出場できない。来年3月にプレオリンピック最終予選を戦うイングランド男子代表選手は今季1試合もクラブの試合には出場できない可能性が高い。すでに北京五輪出場を決めているグレートブリテン女子代表の場合、11月に行われるアルゼンチンとの5マッチシリーズに召集されるメンバー以外はクラブでのプレーが許される。男子については代表の試合の予定が未だ確定していないため、読めない。ちなみにドイツやオランダなど欧州の他の国については、代表選手であってもシーズン中は各国リーグでプレーすることができる。
 イングランド男子代表ヘッドコーチのジェイソン・リー氏は、「クラブは選手とグレートブリテン各代表への重要性を理解してくれている。プレーのしすぎによるオーバーワークは避けたい。つまりフルシーズン、クラブの試合に出場することは好ましくないということだ。」と述べている。レディング所属でイングランド代表ディフェンスのリチャード・マンテルも、EHLの試合に出場できないのは辛いが、それ以上に代表チームがオリンピックに出場してよいパフォーマンスを披露することは重要なこと。EHLに出場しないことも目標達成には必要」と理解を示している。


女子バレーボール: 欧州選手権 優勝はイタリア

 女子バレーボール欧州選手権は9月30日に決勝戦が行われ、イタリアがセルビアを3-0(26-24、25-18、25-21)のストレートで下し優勝した。3位はロシア。優勝候補として有力だったポーランドは4位に終わった。今大会の上位2チームは11月に日本で行われるワールドカップに出場。W杯で3位までに入賞すれば北京五輪の切符を手にする。


女子サッカー: 女子ワールドカップ2007 ドイツがブラジルを敗り優勝

 上海で行われていた女子サッカーワールドカップ決勝で、ドイツがブラジルを2-0で下し初の2連覇を達成した。この試合主導権を握ったのはブラジルだった。ボールポゼッション57%とドイツを上回り攻め続けたブラジルは再三ゴールチャンスを手にしながら、ドイツGKアンゲラーの好守の前に得点を挙げることができなかった。大会通算7ゴールを挙げ、得点王とともに大会MVPに選ばれたブラジルのマルタがPKを失敗するなどドイツにはツキも味方した。大会を通じて失点0という無失点記録を作ったアンゲラーはこの試合MVPに選ばれた。


女子サッカー: イングランドの若手女子育成事情

 イングランドのNo.1女子サッカーチームであるアーセナル・レディースが、若手選手のリクルートで苦戦している。イングランドではここ数年、草の根レベルで女子サッカーが普及しており、昨シーズンFA(グランドサッカー協会)に加盟する登録チームは8500チーム、147,000人を超えた。 93年にわずか80チーム、13,000人だったのと比べると、この13年間に10倍以上競技人口が増えたことになる。
 しかし、アーセナル・レディースの開拓担当マネージャーのクレア・ウェートリーは、「数字は実態をを正確に反映していない」と言う。たとえば、1人の選手がクラブチームや学校、地域代表などでプレーする場合、重複して登録され、4、5人としてカウントされてしまうことが多々あるという。
 2年前にイングランドで行われた女子ヨーロッパ選手権の効果で、女子サッカーに興味を持つ子供が急激に増えたが、親たちはサッカーをするために子供たちをどこへ連れていっていいかわからないという。また、昨シーズンスポンサーの打ち切りによりリーグから撤退したチャールトン・レディーズの例のように財政面での問題も深刻だ。アーセナルでは若手女子選手育成のために独自の女子サッカー基金プログラムを構築し、すでに数人の選手がトップチームで活躍するなど成果を挙げているが、それでも選手を確保するためには多くの問題が残っていると言う。
 アーセナルの女子U-10のセレクションには5人程度の選手しか集まらないため、地方の学校やクラブにも声を掛けている。ウェートリー氏は言。「我々ほどの実績を持つチームが選手集めに苦労しているということは、他のチームの苦労はいったいどれほどだろうか・・・」
 ウェートリー氏は、現在中国で行われているFIFA女子W杯2007でイングランドがベスト8に進出したことにより女子サッカー人気が再び盛り上がることを期待しているが、FAでも女子サッカーの育成の問題に取り組みはじめており、競技人口数の正確な把握、イングランド代表チームのイメージを使った選手リクルートキャンペーン“ガールズ・ユナイテッド”などのプロモーション活動を 展開中である。


ホッケー: イングランド代表は今シーズンのクラブでのプレーはできない?

 スタートしたばかりのイングランド男女ナショナルホッケーリーグ(EHL)だが、大部分のクラブが受け入れた“大ブリテン規約”により、代表選手が今季のクラブチームで多くの試合を欠場する可能性が高い。
 7人のイングランド代表選手を抱える女子プレミアディビジョンの昨シーズンチャンピオン、レイチェスター・レディースはこの規約により最も大きな打撃を受けると見られるクラブだが、代表6人の男子のサービトン、4人のレディングも戦力ダウンはまぬがれない。
 少なくとも、イングランド代表女子はウインターブレークの3試合前までは代表選手がプレーできると見られるが、2008年については1試合も出場できない。来年3月にプレオリンピック最終予選を戦うイングランド男子代表選手は今季1試合もクラブの試合には出場できない可能性が高い。すでに北京五輪出場を決めている大ブリテン女子代表の場合、11月に行われるアルゼンチンとの5マッチシリーズに召集されるメンバー以外はクラブでのプレーが許される。男子については代表の試合の予定が未だ確定していないため、読めない。ちなみにドイツやオランダなど欧州の他の国については、代表選手であってもシーズン中は各国リーグでプレーすることができる。
 イングランド男子代表ヘッドコーチのジェイソン・リー氏は、「クラブは選手と大ブリテンの代表への重要性を理解してくれている。プレーのしすぎによるオーバーワークは避けたい。つまりフルシーズン、クラブの試合に出場することは好ましくないということだ。」と述べている。レディング所属でイングランド代表ディフェンスのリチャード・マンテルも、EHLの試合に出場できないのは辛いが、それ以上に代表チームがオリンピックに出場してよいパフォーマンスを披露することは大事なこと。EHLに出場しないことも目標達成には必要」と理解を示している。