ヨーロッパニュース一覧

2007-10-9

ヨーロッパ・ニュース Vol.6

2007/10/09

ラグビー: 波乱の準々決勝 欧州勢まさかの大逆襲

イタリア ジェノバ港 夜景
イタリア ジェノバ港 夜景

 9月28、29日欧州チャンピオンズリーググループリ10月6日、ラグビーW杯の準々決勝2試合が行われ、優勝候補No.1で予選を 圧倒的な力で勝ちあがったオールブラックスと、同じく優勝候補のひとつオーストラリアが、前評判で絶対的不利と見られていた欧州勢の雄イングランド(10-12)、フランス(18-20)にそれぞれ敗れ早くも姿を消すという、今大会で最大のサプライズデーとなった。                     
 オールブラックス対フランスは13-3と前半オールブラックスリードで折りかえしたが、フランスが後半巻き返し、ジャジオンのトライで同点とすると最後はエリサルドのPKが決まり逆転勝利。イングランドはノートライながら4本のPKで得点を重ね、FW陣の奮闘と固いディフェンスで相手を1トライに抑え前回に続いてベスト4入りした。準決勝初戦は欧州勢同士イングランド対フランスとなる。準決勝のもう1試合は苦しみながらもフィジーを下した南アフリカと今大会のダークホースであるアルゼンチンに決まった。ここに来てオセアニアの強豪2チームが敗退し、優勝争いは混沌としてきた。

ラグビーW杯準決勝組み合わせ:
10/13 イングランド vs フランス(サン・デニ)
10/14 南アフリカ vs アルゼンチン(サン・デニ)

“オールブラックス12月に監督交代を発表”
1987年以来W杯優勝から遠ざかっている“世界最強”オールブラックスだが、6日のフランス戦敗退の失望は大きく、7日にはニュージーランドラグビー協会が会見を行い、今年12月に監督をグラハム・ヘンリーから交代することを発表した。


女子バスケット: ユーロバスケット女子2007 ロシア優勝

 イタリアで行われていたユーロバスケット女子大会の決勝戦が10月8日行われ、ロシアがスペインを74-68で下し2大会ぶりに優勝し、同時に来年の北京五輪への出場を決めた。
 奇しくも男子と同じ組み合わせとなった女子決勝だが、結果も男子同様ロシアが優勝、スペインの雪辱はならなかった。
 202センチの長身センタ-、ステパノバを筆頭に190cm以上を4人も揃えたロシアは試合開始早々からスペインを攻め、一時は44-23の大差をつけるが、ここからスペインが反撃を開始し、大会MVPに輝いたアマヤ・バルデモロが26得点を挙げるなどロシアを最後まで追い詰めたが、悲願の初優勝には届かなかった。
 大会のベスト5プレーヤーには、バルデモロ(スペイン)、アネテ・ゾコタ(ラトビア)、ナタリア・マルチャンカ(ベラルーシ)、マリア・ステパノーバ(ロシア)が選ばれた。

最終順位:

1.ロシア 2.スペイン 3.ベラルーシ 4.ラトビア 5.チェコ



男子バスケット: NBAヨーロッパツアー2007始まる

 10月6日から、NBAの4チーム(ミネソタ・ティンバーウルブズ、トロント・ラプターズ、ボストン・セルティックス、メンフィス・グリズリーズ)が、プレシーズンの一環として欧州各地を訪れ主要国リーグの強豪チームと対戦する、『NBAヨーロッパツアー2007』がスタートした。ツアーでは欧州4カ国(イタリア、トルコ、スペイン、イングランド)6都市で計7ゲームが行われる予定で、欧州からはスペイン3チーム(ウ二カハ・マラガ、エスツディアンテス、レアル・マドリード)、イタリア1チーム(ロトマティカ・ローマ)、トルコ1チーム(エフェス・ピルセン・イスタンブール)の計5チームが参加する。
ツアー開幕となった6日の試合では、ティンバーウルブズがトルコのエフェス・ピルセンに84-81で勝利。NBA同士の対戦となったラプターズvsセルティック戦はセルティックが89-85で勝利を収めた。10月7日のローマでの一戦は、ラプターズが93-87でロトマティカ・ローマを下した。

今後の試合スケジュール:
10/9  ウ二カハ・マラガvs グリズリーズ (マラガ)
10/10 ティンバーウルブズvs セルティックス(ロンドン)
10/11 グリズリ-ズvs MMTエスツディアンテス(マドリード)
10/11 レアル・マドリードvs ラプターズ (マドリード)

男子ハンドボール: EHF欧州チャンピオンズリーグGリーグ2回戦

 男子ハンドボールの欧州最高峰の大会である欧州チャンピオンズリーグのグループリーグ2回戦が行われ、スペインのFCバルセロナ、シウダーレアル、ドイツのHSVハンブルグ、VfLグメルシュバッハ、THWキール、ハンガリーのピック・セジッドの6チームが2連勝で各グループの首位に立った。今季予備予選からの参加を余儀なくされたグループAの名門バルセロナだが、これまでの2試合で合計69得点を挙げる強力な攻撃力で順調な滑り出しを見せている。


スポーツ一般: スペイン国歌に歌詞がつく日

 世界ではあまり意識されていないが、スペインの国歌は曲だけで歌詞がない。最近、スペイン人選手、ナショナルチームが世界の舞台で活躍する機会が増えているが、それにともない国歌斉唱時に選手や関係者が斉唱できる歌詞をつけるべきだという声が大きくなっている。こうした声に応える形で、今年6月スペインオリンピック委員会(COE)の主導で、国歌への歌詞採用を一般、政界へ働きかけていくキャンペーンがはじまった。
 正式採用のためには議会での承認が必要だが、議会での審議の対象となるためには、一般国民からの支持を証明するための最低50万人分の署名が必要となる。
 今後のプロセスとしては、11月に歌詞の内容について検討する特別委員会が発足、委員会での協議の結果、12月19日にオリンピック委員会によって国民に歌詞が公表される。
 この歌詞が国民の同意を得た上で50万人分の署名が集まれば、直ちに議会に採用案が提出されることになる。オリンピック委員会は、「歌詞の採用はスポーツ界、国民の総意であり、署名は問題なく集まる」と楽観的な見通しだが、複数民族国家であり地方独立運動なども盛んなスペインだけに歌詞の内容はより慎重に協議されることになりそうだ。


男子ホッケー: スペイントップリーグ(Division de Honor)開幕

 スペインの男子ホッケーリーグは10月6日に開幕し、Onoアトレティック・テラサがクラフト・アトレティコ・サン・セバスチャンを6-1で下し第1節の首位に立った。その他、CDテラサはFCバルセロナに5-2で勝ち、レアル・クルブ・ポロはコンプルテンセを4-2で下した。