ヨーロッパ・ニュース Vol.11
2007/11/13
● ラグビー: ハイネケンカップ開幕
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ヨーロッパのクラブおよび地域代表No.1決定戦、ハイネケンカップが開幕。シックス・ネイションズ(ラグビー6か国対抗)参加国である、イングランド、フランス、スコットランド、ウェールズ、アイルランド、イタリアの各国から選ばれた24チームが、決勝トーナメント進出を目指し、以下の組み合わせでプール・ステージを戦う。
<プール1>
ベネトン・トレヴィーゾ(イタリア)、ニューポート・グウェント・ドラゴンズ(ウェールズ)、ロンドン・アイリッシュ(イングランド)、ペルピニャン(フランス)
<プール2>
ブルゴワン(フランス)、グロスター(イングランド)、
オスプリーズ(ウェールズ)、アルスター(アイルランド) イングランド ロンドン
<プール3>
ブリストル(イングランド)、カーディフ・ブルーズ(ウェールズ)、ハリクインズ(イングランド)、スタッド・フランセ(フランス)
<プール4>
ビアリッツ・オランピック(フランス)、グラスゴー・ウォーリアーズ(スコットランド)、サラセンズ(イングランド)、ヴィアダーナ(イタリア)
<プール5>
クレルモン・オーヴェルニュ(フランス)、スラネリ・スカーレッツ(ウェールズ)、ロンドン・ワスプス(イングランド)、マンスター(アイルランド)
<プール6>
エディンバラ(スコットランド)、レスター・タイガース(イングランド)、レンスター(アイルランド)、トゥールーズ(フランス)
なお、プール・ステージはホーム&アウェイで1試合ずつ行われ、プール首位の6チームと、プール2位の中で成績上位2チーム、計8チームが決勝トーナメントへ進出。
決勝トーナメントは全て一発勝負で、1回戦(準々決勝)ではプール首位6チームのうち成績上位4チームがホームでの開催権を持つ。
また、決勝はウェールズの首都カーディフにある、ウェールズ代表の聖地とも呼ばれるミレニアム・スタジアムで、2008年5月24日に行われる。
“第1節、昨季ファイナリストは明暗分かれる”
プール・ステージ第1節が11月9日から11日にかけて各地で行われ、“死のプール”と呼ばれるプール5では、昨季の覇者ロンドン・ワスプス(イングランド)と一昨季の覇者マンスター(アイルランド)が対戦。ホームのロンドン・ワスプスは後半途中まで10点をリードされながらも、24-23で逆転勝利を収めた。
一方プール6では、昨季準優勝のレスター・タイガース(イングランド)が黒星スタート。レンスター(アイルランド)の厳しい守備にノートライに抑えられ、フェリペ・コンテポーミに5本のペナルティ・キックを決められるなど、アウェイでの開幕戦は22-9と完敗に終わった。
● 女子サッカー: オリンピック予選、プレーオフ
2008年北京オリンピック出場国、ヨーロッパ最後の1枠を決めるプレーオフの第1戦が11月8日に行われ、アウェイのスウェーデンが、1-1で迎えた後半の立ち上がり3分間で2ゴールを決めるなど、4-2でデンマークに勝利。11/28日にストックホルムのローズンダ・スタジアムで行われる第2戦を前に、本大会出場に向けて大きなアドバンテージを得た。
なお、ヨーロッパの北京オリンピック出場枠は3つで、今年のFIFA女子ワールドカップの成績上位チームに与えられるため、優勝のドイツと第4位のノルウェーが自動的に出場権を獲得。ベスト8のイングランドが一国家ではなくオリンピック参加資格を持たないため、次点のスウェーデンとデンマークの間でプレーオフが行われている。
● 男子バスケットボール: ユーロリーグ、グループリーグ第3節
ヨーロッパ最強クラブの座を争うユーロリーグは、グループリーグ第3節が11月6日から8日にかけて行われ、グループAではアウェイでオリンピア・リュブリャナ(スロベニア)と対戦した首位CSKAモスクワ(ロシア)が、終了直前に相手シューティング・ガードのマルコ・ミリッチにドライブインからの得点を許し74-72で敗れる波乱。これにより全勝チームが無くなり、5チームが2勝1敗で並ぶ混戦状態となっている。
グループBでは、アリス・テッサロニキ(ギリシャ)がホームでシボナ・ザグレブ(クロアチア)相手に大苦戦したものの、第4Qに逆転し77-73で勝利。この試合で2ポイントシュートを14本中12本決めるなど、28ポイント、11リバウンド、2アシスト、2ブロックショット、1スティールと攻守に渡る活躍を見せた、ジェレマイア・マッシーが第3節のMVPに選ばれた。
また、アウェイでル・マン(フランス)と対戦したリェトゥヴォス・リタス(リトアニア)も、第3Qまでリードを許す苦しい展開ながらも83-77で勝利。この2チームが3連勝でトップを並走している。
グループCでは、ここまで2連勝のパルチザン・ベオグラード(セルビア)が、同じく2連勝の昨季覇者パナシナイコス(ギリシャ)とホームで対戦。第1節のMVPで第2節も決勝シュートを決めるなど絶好調のニコラ・ペコヴィッチが、この試合でも2ポイントシュートを10本中8本、フリースローを12本全て決め、28ポイント、10リバウンドと活躍したものの、94-90で惜しくも敗れた。
また、レアル・マドリード(スペイン)はブローゼ・バンベルグ(ドイツ)に59-49と、アウェイでのロー・スコアの試合を制し、前記の全勝対決を制したパナシナイコス(ギリシャ)と共に開幕3連勝を飾った。
● 女子バスケットボール: ユーロリーグ開幕
ヨーロッパのクラブチームNo.1を決めるユーロリーグが開幕。延べ13カ国24チームが、以下のグループに分かれ予選ラウンドを戦う。
なお、各グループ4位までの計16チームがプレーオフに進出し、ベスト8決定戦および準々決勝は、先に2勝したチームが勝ち抜け。ファイナル4(準決勝、決勝および3位決定戦)は、一発勝負で行われる。
<グループA>
フェネルバチェ(トルコ)、CSKAモスクワ(ロシア)、ESBリール・メトロポール(フランス)、ファード・ナポリ(イタリア)、MKBユーロリーシング・ショプロン(ハンガリー)、TTTリーガ(ラトビア)
<グループB>
CJMブールジュ・バスケット(フランス)、UMMCエカテリンブルグ(ロシア)、ヴィスワCan-Packクラクフ(ポーランド)、アルコン・アベニーダ(スペイン)、ジョリーJBSシベニク(クロアチア)、ZVVZ・USKプラハ(チェコ)
<グループC>
スパルタク・モスクワ・オーブラスチ(ロシア)、デキシア・ナミュール(ベルギー)、ガンブリヌスSIKAブルノ(チェコ)、コシット2013コシツェ(スロバキア)、ロトスPKO・BPグディニア(ポーランド)、USヴァランシエンヌ(フランス)
<グループD>
ロス・カサーレス・バレンシア(スペイン)、ディナモ・モスクワ(ロシア)、TEOヴィリニュス(リトアニア)、USOモントヴィル(フランス)、ジェルマーノ・ザマ・ファエンツァ(イタリア)、MiZoペーチ(ハンガリー)
“第1節、昨シーズンの上位チームは好発進”
予選ラウンド第1節が11月7日および8日にかけて各地で行われ、昨シーズン優勝のスパルタク・モスクワ・オーブラスチ(ロシア)は、ホームでコシット2013コシツェ(スロバキア)に前半リードを許す苦しい展開も、第3Qに逆転し62-60で辛くも勝利。同準優勝のロス・カサーレス・バレンシア(スペイン)は、ホームでジェルマーノ・ザマ・ファエンツァ(イタリア)に71-52で圧勝。同第4位で過去3度の優勝を誇る強豪CJMブールジュ・バスケット(フランス)も、ホームでジョリーJBSシベニク(クロアチア)を89-72と危なげなく下すなど、昨シーズンの上位チームは揃って白星スタートを切った。
● 男子ハンドボール: EHF欧州チャンピオンズリーグ、グループマッチ第4節
ヨーロッパの各国リーグ上位クラブで争われるEHF欧州チャンピオンズリーグは、グループマッチ第4節が11月7日から11日にかけて行われ、グループAのFCバルセロナ(スペイン)、グループBのTHW キール(ドイツ)、グループGのBMシウダード・レアル(スペイン)、グループHのピック・セゲド(ハンガリー)の4チームが開幕4連勝。
その他グループでは、グループCはC.B.Mアデマール・レオン(スペイン)、グループDはポートランド・サン・アントニオ(スペイン)、グループEはHSVハンブルグ(ドイツ)、グループFはVfLグンマースバッハ(ドイツ)が、それぞれ3勝1敗でグループ首位を走っている。
● 女子ハンドボール: EHF欧州チャンピオンズリーグ、グループマッチ第3節
欧州最高峰の大会であるEHF欧州チャンピオンズリーグは、グループマッチ第3節が11月10日および11日に行われ、グループAのジョール・アウディETO KC(ハンガリー)、グループCのヒポ・ニーダーエスターライヒ(オーストリア)、グループDのCSオルトキムRmバルチャ(ルーマニア)が開幕3連勝。グループBでは、2勝1敗のズヴェズダ・ズヴェニゴロド(ロシア)が首位に立っている。
● アイスホッケー: ドイツカップ
日本代表も参加したドイツカップが11月8日から11日にかけてハノーバーで開催。アメリカ(世界ランク7位)、ドイツ(同11位)、デンマーク(同12位)がグループAに、スロバキア (同6位)、スイス (同8位)、日本 (同22位)がグループBに分かれて総当たり戦を行い、その後両グループの同順位同士で最終順位決定戦が行われた。
優勝は全試合に1点差で勝利するなど、勝負強さを見せたスイス。日本代表は、そのスイスには2-1で、スロバキアには5-2で敗れたものの、5位決定戦ではデンマークを5-2で下した。
なお、最終順位は以下の通り。
1位:スイス、2位:アメリカ、3位:ドイツ、4位:スロバキア、5位:日本、6位:デンマーク
● 女子バレーボール: オリンピック予備予選
北京オリンピックのヨーロッパ予備予選、第2ラウンドが11月7日から11日にかけて開催。アイントホーフェン(オランダ)、カブロヴォ(ブルガリア)、アンカラ(トルコ)でのトーナメントをそれぞれ勝ち抜いた、オランダ、ルーマニア、トルコの3ヶ国が2008年1月にハレ(ドイツ)行われるヨーロッパ最終予選(5大陸予選)へと進出した。
なお、ヨーロッパ最終予選にはこの3ヶ国に加え、開催国のドイツ、今年の欧州選手権3位のロシアが出場。更に、現在日本で開催されているワールドカップに参加しているイタリア、セルビア、ポーランドのうち、同大会上位3ヶ国に与えられるオリンピック出場権を逃した国も、ヨーロッパ最終予選へと回る。
また、そのワールドカップでオリンピック出場権を獲得した国が出た場合は、その国数に応じて、今回の予備予選での各トーナメント2位、クロアチア、ウクライナ、ブルガリアの中から、ヨーロッパ最終予選への繰り上がり出場国が選ばれる。