ヨーロッパ・ニュース Vol.21
2008/01/29
● ハンドボール男子: 欧州選手権 (ユーロ2008)ノルウェ-大会
デンマークが初優勝!
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ハンドボールの欧州選手権、ユーロ 2008は27日に決勝戦が行われ、 デンマークがクロアチアを24-20で下して初優勝を成し遂げ、北京オリンピックへの出場権を獲得した。
メインラウンドを勝ち抜きベスト4に残ったのは、フランス、ドイツ、デンマーク、クロアチアの4チーム。準決勝では、クロアチアが前回大会の覇者で今大会ここまで無敗の優勝候補フランスを24-23、デンマークは現世界チャンピオンのドイツを26-25といずれも1点差の僅差で下し、決勝戦に駒を進めた。
大会直前まで出場を危ぶまれていたエース、バリッチを中心にパワープレーで相手をねじ伏せてきたクロアチアに対し、堅い守りからのカウンターを得意とするデンマークは序盤からそのカウンター攻撃でペースをつかみ13-10とリードのまま前半を終了。後半に入ってからも、GKカスパー・イビットの好守と守備陣のふんばりでクロアチアの反撃を抑えそのまま逃げきった。
デンマークのハンドボールはといえばこれまでは女子のイメージが強かったが、今回のユーロ優勝で名実共に欧州列強の仲間入りを果たした。なお、3位決定戦はフランスが36-26でドイツに圧勝。以下4位スウェーデン、5位ノルウェーという結果となった。
大会MVPにはフランスの二コラ・カラバチッチが選ばれた他、トップスコアラーにはデンマークのクリスチャンセン、クロアチアのバリッチ、フランスのカラバチッチの3人が44得点で並んだ。
今大会は決勝に残った2チーム以外にも、予選無敗ながら準決勝で敗れた前回欧州チャンピオンのフランス、世界チャンピオンのドイツ、優勝したデンマークを一次予選の初戦で破ったノルウェー、スウェーデン、メインラウンドで敗退したスペイン、ハンガリーら強豪国の力が拮抗する混戦となったが、新チャンピオン誕生で欧州ハンドボール界はさらなる戦国時代に入ったといえるだろう。
<大会オールスターメンバー>
カスパー(デンマーク)、クリスチャンセン(デンマーク)、ナルシス(フランス)、バリッチ(クロアチア)、ローク(ノルウェー)、アンデルソン(スウェーデン)、カーマン(ドイツ)
“ユーロ2008、マスメディアも高い関心”
EHF(ヨーロッパハンドポール協会)は、今回のユーロ2008ノルウェー大会における各国からの取材、報道関係者の数が過去最高であったと発表した。発表によると、今大会には75カ国1000以上のメディア関係者からの取材申請があり、前回スイス大会での申請者数を上回った。また、決勝戦は29カ国でテレビ生中継された。
● ハンドボール女子: 女子欧州選手権2008マケドニア大会、プレーオフ組み合わせ決定
今年12月2日から14日までマケドニアで行われる女子欧州選手権2008の出場権を賭けて行われるプレーオフの組み合わせ抽選が26日行われた。
プレーオフは5月31、1日と6月7、8日にホームアンドアウエーで行われる。前回大会チャンピオンのノルウェー、2位から5位までのロシア、フランス、ドイツ、ハンガリー、開催国のマケドニアの6チームはすでに出場権を獲得しており、残る10枠がプレーオフの直接対決で勝ったチームに与えられる。
<プレーオフ組み合わせ>
スロバキア:ウクライナ、イタリア:オーストリア、スペイン:リトアニア、ポーランド:ポルトガル、モンテネグロ:クロアチア、アイスランド:ルーマニア、ベルルーシ:スロベニア、スウェーデン:チェコ、 トルコ:デンマーク、オランダ:セルビア
● バレーボール: 欧州チャンピオンズリーグ、グループステージ第5節
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各地で行われたオリンピック予選が終了し、クラブ欧州チャンピオンズリーグが 再開された。23、24日には男女ともグループステージ第5節が行われ、男子はACカンヌ(フランス)、VfBフリデリシャフセン(ドイツ)、ドラック・ パルマ(スペイン)、パナシナイコス(ギリシャ)、ディナモ・カザン、ディナモ・モスクワ(ロシア)、 コプラ・ピアチェンザ、シスレー・トレビソ(イタリア)の8チームが、女子も、ビニ・モンテキアボ、アシステル・ノバラ、シリオ・ペルージャ(イタリア)、ビニアリー・カリツ(ポーランド)、ボレロ・チューリッヒ(スイス)、デラ・アムステルビーン(オランダ)、ディナモ・モスクワ、ザレチ・オディンツォボ(ロシア)の8チームが最終節を前にプレーオフ進出を決めた。今週行われる最終節で男女ともにプレーオフに進出する残りの4チームが決定し、その後抽選会が行われる。
● 水球女子: バルセロナ市国際女子水球大会はロシアが優勝
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2月の17から24日にイタリアで行われるヨーロッパ予選の前哨戦となるバルセロナ市国際女子水球大会が 25日から27日まで行われ、最終日にハンガリーと9-9で引き分けたロシアが得失点差で優勝、2位ハンガリー、3位スペイン、4位オランダという結果に終わった。
● ホッケー男子: 南アフリカ5カ国対抗戦結果
南アフリカでホッケー男子5カ国対抗戦が行われ、先のヨーロッパ選手権を制したスペインは、アテネオリンピックチャンピオンのオーストラリアに最終戦で3-2で破れて優勝を逃した。優勝はオーストラリア。世界選手権優勝のドイツは3位、4位はオランダだった。
● ラグビー: 6カ国対抗戦今週末に開幕
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ラグビーの6カ国対抗戦が2月2日に開幕する。初戦は、アイルランド対イタリア、イングランド対ウェールズ、スコットランド対フランスの組み合わせ。トーナメントは3月15日まで行われる。
● ラグビー: スコットランド政府が地方のラグビー振興と若手育成に75万ポンドの支援を決定
スコットランドスポーツ省のスチュワート・マックスウエル大臣は25日、地方でのラグビー振興と才能ある若手選手の発掘と育成のために、政府が75万ポンド(約1.6億円)の特別財政支援を実施することを明らかにした。支援金の一部は地方クラブがコーチを契約するための資金などに割り当てられる見込み。マックスウエル大臣は、「この支援金はスコットランドラグビーの将来のための投資である。スコットランドでより多くの若者がラグビーに興味を持ってくれるようになって欲しい。そして才能ある若者にトップレベルまでスポーツを続けてもらうモチベーションにつながることを期待している。さらに地方のスポーツ活性化と成長にもつながるであろう。」と支援策の理由を説明した。
● アイスホッケー: NHL、08-09シーズンの欧州開幕戦を公式発表
NHLは、来季08-09シーズン、オタワ・セネターズ、ピッバーグ・ペンギンズ、タンパ・ベイ・ライトニング、ニューヨーク・レンジャーズの4チームが開幕戦をプラハ、ストックホルムで行うことを公式発表した。また、ビクトリア・カップでレンジャーズが欧州カップチャンピオンのメタルルグ・マグニティゴルスクとエキシビジョンマッチを行うことも発表されたが、この直後に会見したNHL選手組合会長はビクトリア・カップに関しては条件面でまだNHL側と合意していないことを明らかにしており、NHLの公式発表を「選手組合側に対する不当なプレッシャー」と非難している。