ヨーロッパニュース一覧

2008-2-12

ヨーロッパ・ニュース Vol.23

2008/02/12

ラグビー: 6カ国対抗第2戦

ルーマニア・ブカレルト市内
マケドニアの首都スコピエ

 ラグビーの6カ国対抗戦は、9日、10日に第2戦が行われ、ウェールズ、フランスが開幕2連勝を飾った。
 初戦まさかの黒星発進となったイングランドだが、第二戦ではイタリアに勝利し1勝1敗のタイに戻した。イタリア、スコットランドは開幕2連敗。

ウェールズ 30-15 スコットランド

フランス 26-21 アイルランド

イタリア 19-23 イングランド

                                   

“イングランド薄氷の勝利、23日にフランス戦”

 初戦、トゥイッケナムでウェールズ相手に屈辱の敗戦を喫したイングランドだが、ローマで行われたこの日のイタリア戦では前回の悪印象を払拭すべく開始早々から積極的に攻撃をしかける。 イングランドは前半20分までに2トライを決めると、その後この日代表通算1000得点を達成したウイルキンソンの2PGなどで20-6とリードを広げた。しかし、ここから初戦と同様の展開に陥り、後半になるとイングランドの攻撃の勢いはぱたりと止まってしまう。後半の追加点はわずかにウイルキンソンの1PGによる3点のみ。一方のイタリアは後半反撃に転じ、試合終了4分前にはイタリアのピコーネがトライを決めるなど差を詰めたが、最後はイングランドが23-19の僅差での辛くも逃げ切った。


“大一番イングランド対フランス”

 イングランドは次戦、パリで宿敵フランスと対戦。フランスはここまで無傷の2連勝ながら、アイルランド戦では苦戦した。フランスのクレールはスコットランド戦で1トライ、アイルランド戦で3トライをあげる活躍で波に乗るが、イングランドディフェンス陣が彼をどのように抑えるかも見所となる。
 注目の一戦は、23日現地時間夜9時よりフランスのスタッド・デ・フランセで行われる。

ルーマニア・ブカレルト市内

“ジョニー・ウイルキンソン代表通算1000得点”
 イングランドのSOジョ二ー・ウイルキンソンが対イタリア戦でイングランド代表としての通算1000ゴールを達成。
代表67試合目となるこの日の試合でも13点(ペナルティーゴール9、コンバージョン4)を挙げたウイルキンソンの通算得点数は1009となり、最多得点記録を持つウェールズのネイル・ジェンキンスの1049得点まであと40ゴールとなった。

ハンドボール男子: EHF欧州チャンピオンズリーグ、メインラウンド波乱のスタート

 欧州チャンピオンズリーグのメインラウンドが始まり、早くも各グループで波乱があった。グループ2ではドイツのVfLグメルシュバッハがモンペリエに41-37で敗れた他、グループ3ではクロアチア・ザグレブがスペインの強豪ポートランド・サンアントニオを29-23で下す金星を挙げた。またグループ4でも優勝候補のひとつFCバルセロナがデンマークのスベンボルグ・グドゥメに35-33で敗れた。
 グループ3の初戦、ホームで8000人の超満員の声援を受けたクロアチア・サグレブは、7得点を挙げたラザロフをはじめ新鋭の若手選手たちの活躍で前半から主導権を握り、最後はスペインの強豪に6点差の大差をつけた。一方、母国チームとの対戦となったポートランドのクロアチア人エースバリッチはわずか2得点しか挙げられずチームを勝利に導くことはできなかった。同じグループ3のもう1試合はフレンスブルグ・ハンドビット対HSVハンブルグのドイツ勢同士の対戦となったが、結果は33-33の引き分けとなり、予想通り最大の激戦区となりそうだ。
 ディフェンディングチャンピンのTHWキール、2005-2006チャンピオンのシウダー・レアルは初戦を勝利で飾ったが、シウダー・レアルは中心選手チェマ・ロドリゲスが試合中にアキレス腱を切る大怪我で退場するアクシデントに見舞われた。ロドリゲスの復帰には6〜8ヶ月かかると見られ、シウダー・レアルにとっては高い代償になった。




ハンドボール女子: EHF欧州チャンピオンズリーグ、メインラウンド一回戦。前回優勝、準優勝チームが揃って初戦を落とす

 2月8日、9日に女子のチャンピオンズリーグのメインラウンド一回戦が行われ、グループ1で、昨シーズンのファイナリスタ、ロシアのHCラダ・トリアッティが、ホームでハンガリーのギョーリ・アウディETOに22-28の大差で敗れた。
グループ2初戦でも、昨シーズンのチャンピオンズ覇者デンマークのスラゲルスDTがホームで オースリアのヒポ・ニーデロステリッシに21-31で敗れる波乱があった。予選リーグ負けなしの6連勝でメインラウンドに進出し今季絶好調のヒポは、現在大会得点王のトゥス・ティメアを中心に好守のバランスがとれた戦いぶりを見せ、ディフェンディングチャンピオンに付け入る隙を与えなかった。



バスケット男子: FIBAヨーロッパ年間最優秀選手にキリレンコ

ルーマニア・ブカレルト市内

 ファンとバスケット専門家双方の投票によって選ばれる2007年度のFIBA(国際バスケットボール連盟)ヨーロッパ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(欧州年間最優秀選手)の集計結果が発表され、ユタ・ ジャズのロシア人、アンドレイ・キリレンコが1位に選ばれた。
2位には、昨シーズンNBAのMVP選手で2005年度に欧州最優秀選手を受賞しているドイツ人、ディルク・ノビツキが入った。3位は世界選手権優勝のスペインのホセ・カルデロンだった。上位3選手はいずれも現在NBAのチームで活躍しており、ヨーロッパのクラブでプレーする選手の最上位は5位のシスカウスカス(CSKAモスクワ)だった。4位から10位までの順位は次のとおり。
4位トニー・パーカー(フランス)、5位ラムナス・シスカウスカス(リトアニア)、6位ディミトゥリス・ディアマンティディス(ギリシャ)、7位パウ・ガソル(スペイン)、8位アンドリス・べドリンズ(ラトビア)、9位マトゥアズ・スモディス(スロベニア)、10位ルオ-ル・デン(イギリス)


バスケット男子: スペイン国王杯DKVジュベントゥが優勝

 2月10日にスペイン国王杯のファイナルが行われ、DKVジュベントゥがタウ・セラミカを82-80で下し11年ぶりの優勝に輝いた。DKVは、NBA入りが近いと言われるルディ・フェルナンデスが両チーム最多の32得点を挙げMVPに選ばれた他、ヨーロッパ若手最優秀選手に選ばれた17歳のリッキー・ルビオらの活躍で現在リーグ首位のタウとのシーソーゲームを制し、12年ぶり8度目ののタイトルを獲得した。

バスケット男子: イタリア杯はエール・アベリーノが優勝

 イタリア杯の決勝が10日行われ、エール・アベリーノがヴィルトゥス・ローマを73-67で下し優勝した。 アベリーノのマテオ・ボニチオーリ監督は、これまで率いたチームでも何度か決勝に進みながらいずれも敗れ涙を飲んできただけに、自身初優勝となる今回のタイトルに喜びもひとしおだった。

バスケット男子: 2014ワールドカップ開催地にフランスが立候補

 FIBAは、1月に2014年W杯の開催地として立候補を表明したスペインに続く2カ国目としてフランスから立候補表明が届いたことを発表した。

アイスホッケー男子: NHLに対抗できるか。ロシア発欧州コンチネンタル・リーグ構想

 欧州からNHLに対抗することを目標に設立準備が進むコンチネンタル・スーパー・リーグが実現に向けてまた一歩前進した。
2月6日、伝説的なゴールキーパーで現ロシアホッケー協会会長のブラディスラブ・トゥレティアク氏と、ロシアのエネルギー関連の実業家アレクサンダー・メドゥべデフ氏が4月15日までに新リーグを発足させる同意書にサインをかわした。コンチネンタル・ホッケー・リーグは、ロシア・スーパーリーグの20チームをべースに欧州の他国からも数チームを加えた欧州リーグ構想。
 元ロシア代表でニュージャージー・デビルズのスター選手だったヤチェスラヴ・フェティソフ氏はロシア・トゥデイ氏の取材に対し、「コンチネンタル・ホッケーリーグは、NHFと世界ナンバーワンリーグを競う偉大なチャレンジになるだろう」と語った。しかし同時に、「ただし、今NHFでプレーするロシアトップ選手のうちコンチネンタル・リーグへ出戻る選手は少ないだろう。なぜなら彼らは、NHFは世界で一番レベルが高いと同時に最もリッチなリーグだということを身を持って知っている。  今後コンチネンタル・リーグが、プレーのレベルだけでなく、資金レベルでもNHLに対抗できるようになれば、これから現れるロシア人有力選手たちがプレーすることになるかもしれない。」と資金源の確保もポイントになるとの見方を示した。
 メドゥべデフ氏は、ロシア・スーパーリーグのSKAサンクト・ペテルスブルグの会長であるとともに、世界第6位の天然ガス開発会社ガスプロム社の副社長でもある。同氏によれば、ガスプロム社とロシアの国営企業6社が、新リーグ設立の原資として1社当たり600万ドル(約6億円)相当の資本を提供する計画に向けて話し合いを進めているとのこと。