ヨーロッパニュース一覧

2008-2-19

ヨーロッパ・ニュース Vol.24

2008/02/19

水球女子: 北京オリンピック世界最終予選はじまる

ルーマニア・ブカレルト市内
大雪に見舞われたギリシャ

 イタリアのインペリアで17日から、FINA(国際水泳連盟)が主催する水球女子オリンピック 世界最終予選がはじまった。
 すでに、アメリカ、オーストラリア、オランダ、中国がオリンピック出場権を獲得しているが、この大会で残る4つの枠が競われる。
 大会には計12チームが参加し、6リームずつが2つのグループに分かれて予選を行う。各グループで1位になったチームには北京出場切符が与えられる。さらに、グループの2位、3位になった4チームが準決勝を行い、残りの2つの枠を争う。欧州勢からは7チームが参加。ヨーロッパチャンピオンのロシア、準優勝イタリア、ドイツ、ハンガリー、スペインが有力候補と言われている。


ルーマニア・ブカレルト市内


<グループリーグ組み合わせ>

グループA: ブラジル、ギリシャ、イタリア、ロシア、プエルトリコ、ドイツ

グループB: カザフスタン、キューバ、ハンガリー、チェコ、カナダ、スペイン

ヨーロッパ選手権決勝の再現、イタリアとロシアが初戦で激突

初戦で早くも、ヨーロッパ選手権優勝のロシアと同大会準優勝でアテネオリンピックチャンピオンのイタリアの対戦が実現した。優勝候補にふさわしい接戦で互いに譲らず7-7で引き分けた。また、もうひとつの注目の一戦ブラジル対ロシアは7-11でドイツが勝利した。

<その他の試合の結果>

ギリシャ 15-6 プエルトリコ

スペイン 13-9 カザフスタン

ハンガリー22-1 チェコ
キューバ  5-9 カナダ

ハンドボール男子: EHF欧州チャンピオンズリーグメインラウンド第二節

 2月16、17日に欧州チャンピオンズリーグメインラウンド第2節が行われ、波乱ぶくみだった初戦とは逆に強豪チームがいずれも順当に勝った。
 グループ1ではTHWキールが2連勝。グループ2では、初戦で格下モンペリエに敗れつまづいたVfLグンマーシュバッハが接戦の末RKゴレンジェに33-30で勝ち1勝1敗とした。
 死のグループと呼ばれるグループ3では、初戦を引き分けたHSVハンブルグがクロアチア・ザグレブを32-29で破り暫定首位に。同じく初戦に番狂わせで敗れたポートランドもフレスブルグ・ハンドビットに30-22で勝ち1勝1敗のタイに戻した。FCバルセロナ圧倒的優位と言われるグループ4でも、前回まさかの敗戦を喫したバルセロナがセルジェ・ピボバルナに39-28で危なげなく勝ち、このグループでの対戦成績を五分に戻し暫定首位に立った。




ハンドボール女子: EHF欧州チャンピオンズリーグメインラウンド第二節

 女子のチャンピオンズリーグメインラウンド第二節は、15、16日の両日行われ、グループ1ではギョーリ・アウディがFCニュンベルグを30-25で下し2連勝。グループ2では、ヒポ・ニーデロステリーチが32-30でビボルグHKを破りこちらも2連勝でそれぞれ暫定首位に立っている。
初戦をおとした昨シーズンのファイナリスト、ラダ・トグリアッティとスラゲルスDTはいずれもいいところなく完敗し、準決勝進出が厳しくなってきた。



バスケット男子: ユーロリーグトップ16

 ユーロリーグトップ16がはじまり、圧倒的な強さで一次リーグをグループ首位で通過したパナシナイコスとリエトゥボス・リタスの2強が相次いで敗れるという波乱の幕開けとなった。パナシナイコスはエフェ・ピルセンにアウェーで74-64、エトゥリボス・リタスも同じくタウ・セラミカとのアウェー 初戦を81-84で落とした。3強のひとつCSKAはホームで終了間際に大逆転勝利をおさめたが、大苦戦の幕開けとなった。

“CSKA、ユーロリーグ史上に残る奇跡の大逆転で初戦を勝利”
グループ首位でトップ16に進んだCSKAモスクワは得意のホームでロトマティカ・ローマと対戦。CSKAは第一クォーターこそ15-14でリードしたが、第二クォーターは29-32とリードされ、以降もローマにリードを許し、逆に点差を広げられて第4クォーターを迎える。
第4クォーターもローマのリードは続き、残り4分時点でCSKAは54-64と10点の差をつけられていた。しかし、CSKAはここからシスカウスカスとパパルーカスを中心に一気に攻勢をかけ、残り1分で64-67まで点差を詰めることに成功した。
両チームとも必死の攻防の中、66-69、68-70とCSKAが得点してもすぐにローマが突き放し点差が変わらないまま時間が過ぎていく。残り5.2秒となったところで、CSKAはフリースローを得るが、1本しか決まらず69-70と差が詰まる。このこぼれ球のリバウンドを拾ったローマのジャバーがファウルを受け、残り4.6秒で今度はローマがフリースローのチャンス。1本目を決め69-71となり、あと1本決めれば勝ちという場面だったが、2本目は無情に枠をはずれ、リバウンドはCSKAボールに。中央でカットしたホ-ルデンが即座にラングドンにパスを送ると、ラングドンは間髪いれず7m地点から3ポイントを放ち、これがリングに吸い込まれてCSKAが土壇場で72-71と劇的な大逆転劇を見せた。                
“トップ16決戦前にAXA FCバルセロナ監督解任”

ルーマニア・ブカレルト市内

トップ16のホームでの初戦を数時間後に控えた2月14日、AXA FCバルセロナは、突然ドゥスコ・イバノビッチ監督の解任を発表した。初戦のウニ・カハ戦では急遽アシスタントコーチのシャビエル・パスクワルコーチが指揮を執ることになった。
イバノビッチ監督はタウ・セラミカで成功をおさめたのち、2年半前からバルセロナの監督に就任。これまでの2シーズンで、チームのユーロリ-グファイナル4進出、国王杯優勝に貢献した。今シーズンはユーロリーグではグループ3位でトップ16入りしたものの、現在国内リーグは5位と振るわず、先の国王杯でも準々決勝で早々と敗れている。



バスケットボール: NBAがヨーロッパディビジョン設立を検討

 2月10日にスペイン国王杯のファイナルが行われ、DKVジュベントゥがタウ・セラミカを82-80で下し11年ぶりの優勝に輝いた。DKVは、NBA入りが近いと言われるルディ・フェルナンデスが両チーム最多の32得点を挙げMVPに選ばれた他、ヨーロッパ若手最優秀選手に選ばれた17歳のリッキー・ルビオらの活躍で現在リーグ首位のタウとのシーソーゲームを制し、12年ぶり8度目ののタイトルを獲得した。