ヨーロッパ・ニュース Vol.42
2008/06/24
● バレーボール男子:ワールドリーグ2008第二週、ロシアは無敗をキープ
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男子バレーボールのワールドリーグは先週に続き第二週が行われ、各地で熱戦が繰り広げられた。
ハバナで行われたプールBのキューバ対ロシアでは、ロシアが敵地で2連勝を上げ、プールAのブラジル、プールCのアメリカとともに順当に首位につている。しかしプールDでは、3勝1敗で首位に立ったエジプトが大会のサプライズとなっている。
賞金総額2000万ドル(約21億6000万円)以上がかかるこの大会に世界のベストプレーヤーたちが火花を散らす。
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プールA:
パリで行われたフランス対ブラジル戦、初戦はフランスが3-2で勝利を収めブラジルに今大会初黒星をつける。 2戦目はサムエル・フッチス、ムリーリョの活躍でブラジルが3-0でお返し。このシリーズ1勝1敗のタイとした。
もう1試合、カラカスで行われたベネズエラ対セルビアは、エース、ゴメスが21ポイントを挙げベネズエラが欧州の強豪セルビアを3-1で下し今大会初勝利を飾るも、2試合目は全く異なる展開となり、セルビアが3-1で地元ベネズエラに力の差を見せた。
プールB:
14000人の大観衆のもとハバナで行われたキューバ対ロシアは、ロシアが2試合でわずか1セットしか奪われず3-1、3-0で2連勝し、ここまでのワールドリーグ2008で唯一の4連勝チームとなった。一方キューバは、最年少14歳のウイルフレッド・レオンが国際大会デビューした。
ウルサンで行われた韓国対イタリアは、2試合とも3-2、3-2のフルセットの接戦の末、イタリアが2連勝でグループ2位につけている。
プールC:
イリノイ州のホフマン・エステーツで行われたアメリカ対ブルガリアは、初戦こそ地元アメリカが3-0で難なく勝利したものの、2戦目はブルガリアが意地を見せ3-2で勝ち1勝1敗のタイとした。この試合、アメリカが最終セットに犯した7本のサーブミスが致命的だった。
もう1試合、バジャドリードで行われたスペイン対フィンランドの欧州勢同士の対戦では、ヨーロッパチャンピオンのスペインが初戦3-2で今大会初勝利を挙げると、勢いに乗り2戦目も3-1で勝利し、2連勝を飾った。
プールD:
今大会2週目を終え最も印象的なチームとなっているのはエジプトだ。 先の世界最終予選で北京オリンピック出場を決めたばかりの日本と対戦したエジプトは、初戦108分の長いゲームの末に3-1で勝利。2戦目も99分のシーソーゲームを3-1で制し、2連勝とした。
もう1試合、中国対ポーランドは、中国が3-1で初戦をとるもポーランドが2戦目を3-2で取り返し1勝1敗の痛み分けとなった。(日本は1勝3敗で現在4位)
● バレーボール女子: 2008FIVBワールドグランプリはじまる
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2008FIVBワールドグランプリファーストレグが、寧波(中国)、アレッシオ(イタリア)、神戸(日本)の3都市でスタートした。
今大会注目の、FIVBのトップイベント初参加トルコ女子は、期待以上の活躍を見せた。
プールA:
神戸でのファーストレグ、ワールドグランプリデビューとなったトルコは、フルセットの末地元日本にこそ敗れたが、カザフスタンを3-0のストレートで破ると、95年2000年のワールドグランプリ王者アメリカも3-1で下す健闘を見せ、このシリーズ2勝1敗とし、センセーショナルなデビューを飾った。総合順位でも中国、イタリアに次ぐ3位につけ、今後の活躍が期待される。
プールB:
寧波で行われたファーストレグでは中国がブラジル、タイ、ドイツと対戦したが、北京オリンピックホスト国の中国がブラジルをフルセットの末3-2で下すなど3連勝を飾り、最高のスタートを切った。
プールC:
イタリアのアレッシオで行われたプールCでは、地元イタリアがキューバを3-0で破った勢いでポーランド、ドミニカ共和国もそれぞれ3-1で下し、貫禄の3連勝とし総合で中国に次ぎ2位につけている。
● バレーボール: FIVB会長、アコスタ氏が会長退任
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6月17日にドバイで行われたFIVB(国際バレーボール連盟)の理事会で、先に退任の意向を表明していたメキシコ人のルベン・アコスタ会長の退任が正式に承認された。後任会長には、中国の第1副会長の魏紀中氏が就任した。
アコスタ会長はロス・アンジェルスオリンピックが開催された1984年に就任して以来、24年間にわたり、220カ国が加盟する国際バレーボール連盟のトップとして君臨してきた。会長就任中には、加盟国の拡大、世界中でトレーニングセンターやバレーボールの普及活動に貢献し、ビーチバレーをオリンピック競技種目に追加するなど、競技地位の向上に努めた。
● ホッケー男子: ワールドチャンピオンズトロフィーはじまる
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北京オリンピック前哨戦となる、男子ホッケーのワールドチャンピオンズトロフィーが21日からオランダのロッテルダムではじまり、スペイン、ドイツを連破した地元オランダが2連勝をあげ、暫定首位にたった。
今大会はホスト国オランダのほか、各地域のチャンピオン、アルゼンチン、スペイン、オーストラリア、ドイツ、韓国の6カ国が参加して行われるが、予選ラウンドとして総当り戦が行われた後、上位2チームが優勝を賭けて29日にプレーオフを行う。
● 水球男子: 水球ワールドリーグ男子2008、スーパーファイナルはセルビアが優勝
第7回を数える水球ワールドリーグ男子のスーパーファイナルは、22日にイタリアのジェノアで順位決定戦が行われ、ディフェンディングチャンピオンのセルビアがアメリカを7-3で下し優勝した。セルビアはこれでワールドリーグ4連覇を達成。7回目の大会で4回という最多優勝記録を伸ばした。セルビア以外の優勝国は、2002年のロシア、2003、2004年のハンガリーだけである。
3位決定戦はモンテネグロとオーストラリアの対戦となったが、オーストラリアが8-7で勝った。
<スーパーファイナル最終順位>
セルビア、2.アメリカ、3.オーストラリア、4.モンテネグロ、5.スペイン、6.カナダ、7.イタリア、8.ギリシャ、9.中国、10.エジプト
● ラグビー: テストマッチ イングランド、オールブラックスに大敗
ニュージーランド遠征中のイングランド代表は21日夜、クライストチャーチでオールブラックスと対戦し44-12の大差で敗れた。
オールブラックスのこの日の主役はダン・カーターだった。カーターは1トライ、4コンバージョン、3PGの22得点をたたき出し、イングランド粉砕の原動力となった。
イングランド代表は今回の遠征で、すでにオークランドでもオールブラックスと対戦しているが、このときも37-20で敗れており、遠征中2連敗となった。
“イングランド代表の4選手をニュージーランド警察が調査中”
『ニュージーランド・ヘラルド』紙によると、ニュージーランド警察はオークランドのホテルで起きた、ある“事件”に際し、ニュージーランド遠征中のラグビーイングランド代表の4選手を調査中だと報じた。
オークランドのホテルでの事件とは、地元の18歳の少女が、「イングランド代表選手に宿泊ホテルで無理やり関係を迫られた」との訴えに基づいたものだが、イングランド代表関係者によると、“両者合意の上”でのことで、事件性はない、との見方を示している。
● ヨーロッパチームスポーツ機構ミーティング開催
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6月20日、ウイーンにあるEHF(ヨーロッパハンドボール 協会)の本部にて、ヨーロッパチームスポーツ協議会 (European Team Sports Federations)のミーティングが行われた。
このミーティングは、サッカー、バレーボール、バスケットボール、アイスホッケー、ラグビーなどの欧州統括協会・連盟が一堂に介し、国際スポーツルール、競技振興など、欧州の団体スポーツ全般の共通テーマについて競技の枠を超えて協議することを目的に、招集された。
今回のミーティングに参加した団体は、FIBAヨーロッパ(国際バスケットボール協会欧州部門)、UEFA(欧州サッカー協会)、EHF(欧州ハンドボール協会)、IIHF(国際アイスホッケー協会)、FIRAAER(ヨーロッパラグビ-協会)、CEV(欧州バレーボール協会)の6団体。