ヨーロッパ・ニュース Vol.45
2008/07/15
● バレーボール女子: ワールドグランプリファイナル、優勝はブラジル
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横浜で行われていた女子バレーボールワールドグランプリのファイナルは 13日に最終日を迎え、ブラジルが3-0のストレートで日本を破り、5連勝で優勝を飾った。キューバは世界ランキング2位のイタリアに3-1で勝ち、準優勝。アメリカはアテネオリンピックチャンピオンの中国を3-2で下し4位となった。ブラジルの同大会のタイトルは、1994、1996、1998、2004、2005、2006に次ぐ7回目。
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<ワールドグランプリ2008最終結果>
1. ブラジル 2.キューバ 3.イタリア 4.アメリカ 5.中国 6.日本
<ベストプレーヤー各賞>
ベストスパイカー : ダイミ・ラミレス(キューバ)
ベストブロッカー : ワレウスカ・オリベイラ(ブラジル)
ベスト・サーバー : 栗原恵
ベストリベロ : 佐野優子
ベストセッター : 竹下佳江
ベストスコアラー : 栗原恵
MVP : マリアンネ・ステインブレッチェル(ブラジル)
● バレーボール男子: ワールドリーグ予選ラウンド第5週
男子バレーボールのワールドリーグ2008予選ラウンドは第5週が行われた。
プールA: ブラジルはホームでフランスをいずれも3-0、3-0と一蹴し貫禄を見せた。一方、セルビアはベネズエラに対し3―0、3-1で2連勝。ファイナル出場にのぞみをつないだ。
プールB: カザンで行われた欧州勢同士の注目の対戦ロシア対イタリアは、3-1、3-2でロシアが勝ち通算9勝1敗とした。敗れたイタリアは6勝4敗となり、ファイナル出場は厳しくなった。
一方、韓国はホームにキューバを迎え善戦したが、結局3-1、3-2で2連敗を喫した。
プールC: アメリカはスペインと対戦。3-0、3-1で9勝1敗とした。ヨーロッパ王者のスペインだが、この大会はここまで3勝7敗と苦戦している。グループ2位のブルガリアは初戦でフィンランドにフルセットの末破れ痛い黒星を喫した。2戦目は3-1で取り返し、最終節でファイナル進出を目指す。
プールD: カイロで行われたエジプト対中国は、ホームで圧倒的な強さを誇るエジプトに対し中国が3-0と先勝。しかしエジプトは2戦目を逆に3-0で勝ち1勝1敗のタイとした。ポーランドは日本に3-1、3-1で連勝。 通算7勝3敗としプール首位をキープ、ファイナル進出に一歩近づいた。2位の中国は5勝5敗で、最終節に最後ののぞみをかける。
プールBのロシア、プールCのアメリカは9勝1敗で、8勝2敗のプールAブラジルとともにファイナル進出が確定しているが、残り3枠は最終節にもちこされる。
● バレーボール男子: 欧州チャンピオンズリーグ予選ラウンド組み合わせ決定
欧州各国の上位24チームが参加して行われる2008-09シーズン欧州チャンピオンズリーグ 予選ラウンドの組み合わせ抽選がウイーンで行われた。
プールBには、今シーズンのファイナルを戦ったカザン(ロシア)とピアツェンサ(イタリア)が入り、予選から強豪同士の対戦が再現される。プールFには、ベルチャトフ(ポーランド)、パナシナイコス(ギリシャ)、フリードリフシャフセン(ドイツ)、オディニツォボ(ロシア)と、いずれも過去の欧州チャンピオンズ優勝チームが揃い、最も厳しいグループとなった。一方、今季イタリアチャンピオンのトレントは最も楽なグループに入った。
来季のチャンピオンズリーグ予選ラウンドは11月5日から来年1月21日まで行われる。
<2008-09欧州チャンピオンズリーグ予選ラウンド組み合わせ>
グループA: テサロニキ(ギリシャ)、AZSチェストチョバ(ポーランド)、フェネルバフチェ(トルコ)、CSKAソフィア(ブルガリア)
グループB: ディナモ・モスクワ(ロシア)、ノリコ・マセイク(ベルギー)、ジホストロフ(チェコ)、ビトリア・グマラエス(ポルトガル)
グループC: ポルトル・マジョルカ(スペイン)、ルーベ・マセラタ(イタリア)、ローゼラー(ベルギー)、ズベズダ・ベオグラード(セルビア)
グループD: パリ・バレー(フランス)、ゼニット・カザン(ロシア)、ディナモ・アペルドーン(オランダ)、コプラ・ピアンツェンサ(イタリア)
グループE: トレント・バレー(イタリア)、ビューベイ・オアゼ(フランス)、ホットバレー・ビエナ(オーストリア)、バレー・ブレッド(スロベニア)
グループF: スクラ・ベルチャトフ(ポーランド)、パナシナイコス(ギリシャ)、フリードリヒシャフセン(ドイツ)、イスクラ・オディニツォボ(ロシア)
● 水球男子: ヨーロッパ選手権、優勝はモンテネグロ
スペイン、マラガで行われていた水球男女のヨーロッパ選手権2008は13日に全ての日程が終了した。13日に行われた男子決勝では、モンテネグロ対セルビアの旧同国対決となったが、試合は5-5のまま延長戦に突入。最後は6-5で、モンテネグロがワールドリーグスーパーファイナルで4連覇を達成したばかりのセルビアを破り、優勝した。3位決定戦クロアチア対ハンガリーの対戦は激しい点の取り合いとなり、14-14のまま延長戦へもつれこんだが、最後はハンガリーが15-14でクロアチアを下した。
<水球男子ヨーロッパ選手権2008最終順位>
1.モンテネグロ 2.セルビア 3.ハンガリー 4.クロアチア 5.イタリア 6.ドイツ 7.スペイン 8.マケドニア 9.ルーマニア 10.ロシア 11.ギリシャ 12.スロバキア
● 水球女子: ヨーロッパ選手権、ロシアが優勝
12日に行われた女子の決勝はロシア対スペインの顔合わせとなったが、ロシアが地元スペインを9-8と1点差で破り、ワールドリーグスーパーファイナルに続く優勝を飾った。予選リーグではロシアを下しているスペインだったが、決勝ではロシアがリベンジを果たした。
3位決定戦はハンガリーがイタリアを9-6で下した。ロシア、スペイン、ハンガリーは、2010年にクロアチアのザグレブで行われるヨーロッパ選手権2010の本選出場権を手に入れた。残り4枠は、2010年の春に行われる予選で決まる。
<水球女子ヨーロッパ選手権2008最終順位>
1.ロシア 2.スペイン 3.ハンガリー 4.イタリア 5.オランダ 6.ギリシャ 7.ドイツ 8.フランス
● バレーボール: FIVBがワールドリーグの降格をテレビ視聴者数で決める新ルールを制定
FIVB(国際バレーボール連盟)は、ワールドリーグ2008出場国のうち、テレビ視聴者数が少なかった数カ国を次回大会からはずすことを決定した。代わって、テレビ放映で一定の視聴者を見込める国の中からFIVBが新たな出場国を選ぶ。
同ルールの採用理由についてワールドリーグ理事長のフランチェスコ・フランキ氏は、「この新ルール適用によって、この大会により貢献する国を参加させることができる」と語っている。
FIVB会長のルベン・アコスタ会長は、「すでにノルマに満たないチームが8カ国ある」と述べ、他チームとの入れ替えを示唆している。この中には、昨年欧州チャンピオンになり、2004年以来4年ぶりにワールドリーグに復帰したスペインも含まれていると思われる。
FIVBは2008年から2010年の3年間で、7820万スイスフラン(約5300万ユーロ=日本円で約90億1000万)のテレビ放映権収入を見込んでいる。この中で収益の最も大きな部分を占めるのは、北京オリンピックのテレビ放映権1600万スイスフラン(約1000万ユーロ=日本円で約17億円)である。
FIVBの総資産は、2006年度の1350万ドル(約14億4500万円)から現在1500万ドル(約16億円)に増えているが、これは同連盟としては過去最高額である。アコスタ会長は、現在FIVBが財政的に潤っていることを認識しているが、さらなる増益を目指し、今回の決定にいたったようだ。
● バスケットボール男子: 北京オリンピック世界最終予選始まる
バスケットボール男子の北京オリンピック世界最終予選が7月14日から20日までアテネで行われる。すでにオリンピック出場12チームのうち9チームは決まっており、この世界最終予選の上位3チームが残りの切符を手にする。
大会には2チームが参加し、3チームずつ4つのグループに分かれて総当りで予選を行う。うち上位2チームがトーナメント方式で行われる決勝ラウンドに進み、優勝、準優勝、3位のチームが北京オリンピック出場権を獲得する。
“NBAプレーヤーも参加”
今大会には、ドイツのノビツキをはじめ、ブラジルのバルボサ、ギリシャのパパルーカス、プエルト・リコのアロヨ、スロベニアのラコビッチら各国のスター選手も参加、自国のオリンピック出場を賭けて戦う。
有力チームはやはり欧州勢か。FIBA世界ランキング6位のギリシャ、9位のドイツの予選突破は固い。次いで12位のプエルト・リコ、13位のニュージーランドと続く。
グループA: ブラジル、ギリシャ、レバノン
グループB: カボ・ベルデ、ドイツ、ニュージーランド
グループC: カナダ、韓国、スロベニア
グループD: カメルーン、クロアチア、プエルト・リコ
<北京オリンピック出場決定国>
中国(開催国)、アンゴラ(アフリカ地区チャンピオン)、アルゼンチン(アメリカ地区準優勝)、オーストラリア(オセアニア地区チャンピオン)、イラン(アジア地区チャンピオン)、リトアニア(欧州地区3位)、ロシア(欧州地区チャンピオン)、スペイン(世界選手権チャンピオン)、アメリカ(アメリカ地区チャンピオン)