ヨーロッパニュース一覧

2008-11-4

ヨーロッパ・ニュース Vol.59

2008/11/04

男子ホッケー:ユーロリーグ・グループラウンド結果

フランス、リール

 ホッケーの欧州クラブチャンピオンを決定するユーロリーグのグループラウンドは、 10月31日から11月2日までフランスのリールでシリーズ(b)が行われ、先週アムステルダムで行われたシリーズ(a)とともに、各グループ上位2チームが決まり、来年4月10から13日まで行われるKO16ラウンドに進出する全チームが出揃った。
 リール・シリーズで際立った強さを見せたのはプールGのレアル・クルブ・ポロ・バルセロナ(スペイン)だった。昨シーズンのユーロリーグチャンピオン、ハンブルグ(ドイツ)、地元のリールMHCをいずれも4-1で破り2連勝でKO16ラウンド進出を決めた。ハンブルグも2位に入り、KO16ラウンドへ駒を進めた。

<グループラウンド結果> ※各グループ1、2位チームはKO16ラウンド進出

プールA: 1.クルブ・エガラ(スペイン) 2.Der CLUB an der Alster(ドイツ) 
       3.KS Pocztowiec Poznan(ポーランド)
プールB: 1.デュッセルドルファーHC(ドイツ) 2.サン・ジェルマンHC(フランス) 
       3.HCブラ(イタリア)
プールC: 1.アムステルダム H&BC(オランダ) 2.WKSグルンワルド・ポスナン(ポーランド)
      3.オリンピア・コロス・セコビア(ウクライナ)
プールD: 1.ブロエメンダール(オランダ) 2.カンノックHC(イングランド)
       3.HCディナモ・カザン(ロシア)
プールE: 1.HCロッテルダム(オランダ) 2.レディングHC(イングランド)
       3. ウェスタン・ワイルドキャッツ(スコットランド)
プールF: 1.イースト・グリンステッド(イングランド) 2.ワーテルロー・ダックスHC(ベルギー)
       3.ケルバーンHC(スコットランド)
プールG: 1.レアル・クルブ・ポロ・バルセロナ(スペイン) 2.UHCハンブルグ(ドイツ)
       3.リールMHC
プールH: 1.KHCレーベン(ベルギー) 2.スリー・ロック・ローバーズ(アイルランド)
       3.アスレティック・テラサ(スペイン)



女子サッカー:ユーロ2009フィンランド大会出場チームが出揃う


 2009年8月23日から31日までフィンランドで行われる女子サッカーのユーロ2009出場権を賭けたプレーオフ第2戦が29と30日に行われ、2戦の合計結果で勝利を収めたイタリア、オランダ、ウクライナ、ロシア、アイスランドの5チームが本大会への切符を手にした。
 アウエーでの初戦に勝ったイタリア、オランダ、ウクライナはホームでも危なげなく勝利したが、同じくアウエーでスコットランドに2-3で勝利したロシアは逆に2戦目のホームでは1-2で敗れ、2戦の合計は4-4となったが、アウエーでの得点差でかろうじて勝ち抜けを決めた。初戦アウエーで引き分けたアイスランドはホームで3-0と圧勝、アイルランドを下して本大会出場を決めた。

<ユーロ出場決定プレーオフ第2戦>

10/29 イタリア 2-1 チェコ(2試合合計3-1でイタリアが本大会へ)
10/30 オランダ 2-0 スペイン(2試合合計4-0でオランダが本大会へ)
10/30 アイスランド 3-0 アイルランド(2試合合計4-1でアイスランドが本大会へ)
10/30 ウクライナ 2-0 スロベニア(2試合合計5-0でウクライナが本大会へ)
10/30 ロシア 1-2 スコットランド(2試合合計4-4、アウエー得点差でロシアが本大会へ)




ラグビー:オーストラリアラグビー協会が欧州代表チームに警告



 オーストラリアラグビー協会(ARU)は、北半球のチーム(欧州の6カ国対抗参加国を指す)がオーストラリアツアー(遠征)にもしベストプレーヤーを連れてこないのであれば、今後オーストラリア代表は、これらの国々とのテストマッチを受けないと警告した。ARUは、香港で行われているブレディスローカップに先立ってこの声明を発表。国際ラグビー委員会は、「すべての国際テストマッチにベストメンバーでのぞむこと」を定めているが、ここ数年、ウエールズやフランスが準レギュラークラスからなるチームで遠征してくることから試合が盛り上がらず、試合に訪れる観客数、テレビ視聴率ともにはかばかしくない結果に終わっている。ARUのジョン・オニール会長は、「これはきわめて不公平であり、今後、北半球の国々が準レギュラークラスのチームを送ってくる場合は、ホストとして受け入れない」と宣言している。オーストラリアとニュージーランドは、ブレディスローカップの後、フルメンバーで欧州ツアーを行うことになっている。




男子ハンドボ-ル:ユーロ2010予選リーグ開幕

 2010年にオーストリアで開かれる男子ハンドボールのユーロ2010本大会出場をかけた予選リーグが10月29日に開幕した。次のユーロでは、前回優勝国のデンマークと開催国オーストリアを除く36カ国が7つのグループに分かれて総当たり戦で予選ラウンドを行い、上位2チームが本選に出場する。
 予選ラウンド第1節では各チームが2試合を消化したが、早くも波乱があった。グループ3で1日に対戦した優勝候補のアイスランドとノルウェーは両者ゆずらず31-31で引き分けたが、グループ4では、ハンガリーがホ-ムでアテネ五輪優勝のクロアチアを30-28で破り2連勝とし、幸先のよいスタートを切った。グループ5では、現世界チャンピオンながら、北京オリンピックでは予選敗退を喫したドイツがまだ不振から抜け出せないようだ。2連勝こそしたものの、格下スロベニア相手に26-27と薄氷の勝利と、不安を残すスタートとなった。さらにグループ6では第1節最大の番狂わせがあった。北京オリンピック金メダリストのフランスがチェコ相手に32-29でまさかの黒星を喫したのだ。フランスを破り勢いに乗るチェコは2連勝でグループ首位に立っている。さらにグループ7でも波乱があった。スペインがウクライナの後塵を拝し、25-23で敗れたのだ。強豪チームの敗戦、苦戦はいずれもアウエーゲームでのものだが、欧州の国々のレベルに大きな差がないことを示していると言える。

<ユーロ2010予選ラウンド、グループ組み合わせ>

グループ1: ポーランド、スウェーデン、ルーマニア、モンテネグロ、トルコ
グループ2: ロシア、セルビア、スイス、ボスニア・ヘレツェゴビナ、イタリア、フェロー諸島
グループ3: アイスランド、ノルウェー、マケドニア、エストニア、ベルギー
グループ4: クロアチア、ハンガリー、スロバキア、ギリシャ、フィンランド
グループ5: ドイツ、スロベニア、ベラルーシ、イスラエル、ブルガリア
グループ6: フランス、チェコ、ポルトガル、ラトビア、ルクセンブルグ
グループ7: スペイン、ウクライナ、リトアニア、オランダ、キプロス



アイスホッケー:ロシアリーグ、ヨーロッパ各国での開催に意欲的



 ロシアのプロアイスホッケーリーグ(KHL)は、今や欧州におけるアメリカのNHLに相当すると自負しているが、ロシア国内のみならず、活動の場を欧州全域に拡大しようともくろんでいる。KHLのアレクサンドル・メドベデフ会長は、近年NHLが欧州各地で開幕戦を行うように、KHLもロシアリーグの欧州全域への普及のため、近隣諸国で積極的に試合を開催することを考えている。その第一弾としてフィンランドが開催地に選ばれた、手ごたえは十分だったようで、メドベデフ会長は、「今後は、フィンランド、スウェーデン、そして近隣諸国でも興行していく予定」と述べている。会長の将来的な狙いは、単に欧州各地で試合を行うだけでなく、欧州の他国チームをロシアリーグへ誘致することにある。

男子バスケットボール:FIBA会長、2014年世界選手権開催地立候補国を訪問


 2014年の男子バスケット世界選手権の開催地に正式に立候補を表明した国を順次訪問しているFIBAのボブ・エルフィンストン会長、およびIOC(国際オリンピック委員会)理事長パトリック・ボーマン氏は29日にスペインバスケットボール協会(FEB)を訪れ、「(スペインの立候補には)非常に好印象を受けている」と語った。
 エルフィンスト会長は、「スペインはスポーツ大国であり、われわれはスペインの開催地立候補を歓迎している。2007年のヨーロッパ選手権も素晴らしい大会だった。バスケットボールを一段高いレベルに上げてくれたと思う。FIBAとしては、2014年世界選手権の開催地に立候補した5つの国のひとつとしてスペインを高く評価している」と述べた。
 すでに他の候補地のうち、中国、フランスを訪問した会長は、スペインの後イタリアへ向かい、最後はデンマークを訪れることになっている。会長は今回の訪問の目的を、「各国協会および市民、そして国がこの大会を開催することの意味をきちんと理解しているかどうかを知るための、情報収集のため」であると説明している。



ラグビー:欧州初のプロラグビー学科第一期受講生が卒業


 アイルランドのレインスター・アカデミーによるプロラグビー学科(HETACプログラム)第一期受講生が全てのプログラムを終え卒業し、ヨーロッパ初となる“プロラグビー学位”を授与された。
 “プロラグビー学位”取得コースは3年前に開設された。コースの内容は、ラグビー実技、ラグビー理論、体育実技、スポーツ理論、スポーツ心理学、ライフスタイル研究など幅広い。
 卒業式の後、レインスター・アカデミーのコリン・マッケンティー学長は、「この3年、選手たちはフィールドの内外で、プロラグビー選手になる上で役に立つ単位を取得した。卒業する8人の生徒たちは、ここで受講したコースの中身をフィールドの中で、そしてオフのマネージメントで生かして欲しい」と祝辞を送った。

ラグビー:イングランド代表のヴァイニコロがけんかで逮捕


 ラグビーのイングランド代表メンバーのレスリー・ヴァイニコロが、先週の日曜日にバース市の路上でけんか騒ぎを起こし、怪我人を出したことにより、地元警察に逮捕された。“火山”というニックネームを持つ29歳のヴァイニコロはトンガ出身でニュージーランド人WTBだが、イングランドのチームで6年間プレーし、代表の資格をとるとすぐにメンバーに選ばれた。現在はグロスター・ラグビーに所属しているが、クラブのスポークスマンによれば、すでに保釈金と引き換えに釈放されたとのことだ。