ヨーロッパ・ニュース Vol.69
2009/01/20
● 男子ハンドボール:クロアチア世界 選手権はじまる、欧州勢が圧倒
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1月17日から、クロアチで男子ハンドボールの世界選手権がはじまった。4グループに分かれて行われた予選はここまで2試合を終え、欧州勢とその他地域のチームの力差が如実に現われたスタートとなった。
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欧州勢とその他地域の国の対戦では、エリアスペイン対アジア代表クウェートは41-17、スウェーデン対北中米代表キューバは41-14、ポーランド対アフリカ代表アルジェリアは 39-22、デンマーク対南米代表ブラジルが40-27など、欧州勢と対戦した多くの非欧州圏のチームが大差で完敗するケースが目につく。期待のアジア代表韓国も、初戦で優勝候補の地元クロアチア相手に善戦したものの27-26と僅差で敗戦すると、2戦目のスウェーデン戦では31-25で完敗し、早くも2連敗となった。韓国のいるグループBには、スペイン、キューバ、クウェートがおり、メインラウンド進出のための上位3チームに入るには、残り試合での取りこぼしは許されない。しかし、優勝候補の一角スペインは好調で、容易な相手ではない。
その他、フランス、スペイン、スウェーデン、ノルウェー、デンマークらの強豪は難なく2連勝を挙げたが、ドイツは初戦でロシアと26-26で引き分け、2戦目もチュニジアに26-24と辛勝する厳しい立ち上がりとなった。一方、初戦を引き分けたロシアも、2戦目で伏兵ポーランドに24-22で破れ、2戦を終えてまだ勝ち星を挙げられていない。
<男子ハンドボール世界選手権予選組み合わせ>
グループA:スロバキア、ハンガリー、フランス、アルゼンチン、ルーマニア、オーストラリア
グループB:スペイン、スウェーデン、クロアチア、韓国、クウェート、キューバ
グループC:ポーランド、ドイツ、マケドニア、チュニジア、ロシア、アルジェリア
グループD:ノルウェー、デンマーク、セルビア、エジプト、サウジアラビア、ブラジル
● 男子バレーボール: 欧州チャンピオンズリーグ、グループラウンド第5節
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男子の欧州チャンピオンズリーグ、グループラウンドは第5節が行われ、昨シーズンの準優勝チームであるイタリアのコプラ・ピアツェンサは、オランダのピエット・アペルドーンに2セットを先取されたもののその後3セットを取り返し、劇的な逆転勝利を収めて、グループDの首位をキープした。
また、同じイタリアのトレント・バレー、ギリシャのサロニキ、ロシアのディナモ・モスクワはいずれも勝ち、グループリーグでここまで負け無しの5連勝を飾っている。
一方、昨シーズンのチャンピオンであるロシアのゼニト・カザンはパリ・バレーに3-1で敗れ、今大会2敗目を喫した。ゼニトは最終戦にプレーオフ進出をかける。
● 女子バレーボール: 欧州チャンピオンズリーグ、グループラウンド第5節
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女子の欧州チャンピオンズリーグは第5節が行われ、トルコの3チームがいずれも勝利を収め、プレーオフ進出にのぞみをつないだ。
アメリカ女子チーム前代表監督の郎平率いるトゥルク・テレコムは、セルビアのポスター・ベオグラードに3-0で勝ち、グループ3位ながらベオグラードと同率の3勝2敗で並び、最終節にプレーオフ進出を賭ける。
一方、グループBのバキバンク・イスタンブールも、ルーマニアのメタル・ガラティに3-0のストレート勝ちを収め、2位に浮上。最終戦で首位イタリアのベルガモとの対戦を残しているが、もしこれに勝てばプレーオフ進出が確定する。荒木選手のいるベルガモは、アウエーでポーランドのファクロ・ムジニャに3-0勝利し、4勝1敗ですでにプレーオフ進出を決めている。また、グループEにいるもうひとつのトルコチーム、エクザシパシ・イスタンブールは、オーストリアのSVSを3-0で難なく下し、4勝1敗の2位をキープ、最終節を待たずにプレーオフ進出を決めている。なお、エクザシパシは最終節で、ここまで5連勝のペッサロをホームに迎えるが、この直接対決に勝利すれば1位突破の可能性も残されている。
● 男子バスケットボール: ユーロリーグ、レギュラーシーズン最終節 トップ16出揃う
ユーロリーグはレギュラーシーズンの最終第10節が行われ、トップ16に進む各グループ上位4チームが決定した。グループAでは、4位争いを繰り広げたイスラエルのマカビー・エレクトラとクロアチアのシボーナがいずれも敗戦し、マカビーが4位を維持して次ラウンドに駒を進めた。グループBでも、上位3チームから大きく離されて残る3チームが2勝8敗で並んでいたが、いずれも最終戦を落とし、レベルの低い争いの中、トルコのアセコ・プロコムが最後の切符を手にした。グループCでも、4位争いをしていたドイツのアルバ・ベルリン、スペインのDKVジュベントゥがいずれも敗れて4勝6敗で並んだものの、得失点差でアルバ・ベルリンがトップ16に進出した。最後までもつれたグループDでは、スペインのレアル・マドリーがトルコのエフェス・ピルセンに80-69で勝ち、2位でグループリーグ突破を決めた。また、イタリアのAJミラノがアウエーでギリシャのパニオニオスを87-77で下し3位を確定。最後の1枠は、アウエーで首位CSKAモスクワと対戦したセルビアのパルチザン・ベオグラードが、苦しみながらも66-63の僅差で勝利する金星を挙げ、最終戦で4位の座を手に入れた。
また、19日にはトップ16のグループ組み合わせ抽選が行われ、次のような結果となった。
<トップ16リーグ組み合わせ>
グループE:タウ・セラミカ(スペイン)、オリンピアコス(ギリシャ)、
AJミラノ(イタリア)、アセコ・プロコム(トルコ)
グループF:FCバルセロナ(スペイン)、レアル・マドリード(スペイン)、
マカビー・エレクトラ(イスラエル)、アルバ・ベルリン(ドイツ)
グループG:ウニカハ(スペイン)、ロットマティカ・ローマ(イタリア)、
オアナシナイコス(ギリシャ)、パルチザン・ベオグラード(セルビア)
グループH:CSKAモスクワ(ロシア)、モンテパッシ・シエナ(イタリア)、
フェネルバフチェ・ウルケル(トルコ)、シボーナ(クロアチア)
● ソフトボール: オーストラリアの20歳のスター選手、イタリアのプロチームと契約
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オーストラリアのソフトボールナショナルチームのスター、メリンダ・ウェバーが、欧州の強豪プロチームのひとつであるイタリアのモスカ・マチェラッタと契約し、3月にイタリアに渡ることになった。
モスカ・マチェラッタは、イタリアのプロソフトボールリーグのトップディビジョンに所属している強豪チームだ。イタリアのプロリーグは、世界でも有数のレベルにあるといわれており、プロとしてプレーしながら報酬を得ることになる。
現在20歳のウェバーは、2012年のロンドンオリンピックからソフトボールが正式種目でなくなることにまだショックを受けているものの、母国を飛び出しての新たなチャンレンジに大きな期待を抱いているようだ。彼女は言う。
「オーストラリアでは、プロとして報酬をもらいながらプレーすることはない。海外でプレーすることは私にとって念願だった。でも、そんな機会が訪れるなんて考えても見なかったわ。特に今は、次のオリンピックがないため、ソフトボールへの予算が大幅にカットされているし、オーストラリアでのプロリーグ設立の話も遠ざかってしまった。オーストラリアリーグのレベルは高いのに、それを支えるお金がないのよ。このままではソフトボールは行き詰ってしまう。たから、私たちはオーストラリアや海外にもっとソフトボールを広げる活動をしようとしているの。今は非常に難しい時期だわ」
マチェラッタには、オーストラリアのクラブチームでかつてウェバーのチームメートだったキャッチャーのキム・トーレランス、ピッチャーのジョセリン・マッカランも所属しており、心強い限りだ。そのトーレランスこそが、ウェバーの才能をチームに売り込んだ張本人でもある。4月から6ヶ月間行われるイタリアリーグでは、マチェラッタの3人のオージーの活躍を目にすることが出来るだろう。
● 野球: 2009年欧州クラブカップは2大会ともにイタリアで開催
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ヨーロッパベースボール協会(CEB)は、イタリアベースボール&ソフトボール協会(FIBS)の提案を受け、3月末から始まるヨーロッパクラブカップ2大会をともにイタリアで行うことを決定した。両大会は、3月31日から4月4日までネットゥーノとマッティーノの2都市で開催され、それぞれ6チームが総当たり戦を行う。両大会の上位2チームは、ヨーロッパクラブナンバーワンをかけて6月20日と21日にスペインのバルセロナで行われるファイナルラウンドに進む。