ヨーロッパ・ニュース Vol.74
2009/02/24
● 男子ハンドボール:欧州チャンピオンズリーグ、キールがシウダー・レアルを破る
|
||||
欧州チャンピオンズリーグ、メインラウンド第4節のグループ4で、昨シーズンの決勝戦の再現となるTHWキール(ドイツ)対シウダー・レアル(スペイン)の注目の一戦が行われた。昨シーズンの決勝戦では、2戦目のホームゲームを落とし優勝を逃したキールだが、この試合では33-26と勝ちを収め、雪辱を果たした。
試合は、前半14-12とキールが2点のリードで終えるも、両者は互角の戦いを見せた。後半に入るとシウダー・レアルが追い上げを見せ、一時は24-23まで迫るが、それでもキールはリードを許さない。キールは、先月の世界選手権で最優秀GKに輝いたオメイヤ-、好守の要カラバティッチを中心に堅い守りを見せシウダー・レアルの攻撃を次々と防ぐと、攻めても、この日7得点のアンダーソン、ジッチャ、カブティクニッチが攻撃を牽引し、徐々にシウダー・レアルを引き離すと、最後は余裕の7点差をつけて快勝した。
勝ったキールはこれでグループ4連勝。敗れたシウダー・レアルは今大会で初の黒星を喫した。両者は、約2週間後の3月7日に今度はシウダー・レアルのホームで対戦する。
|
● バレーボール:ロシア協会が男女ナショナルチーム新監督を発表、男子はバグノリ氏就任
|
ロシアバレーボール協会(RVF)は18日、男子および女子のナショナルチーム新監督を発表、男子ナショナルチーム新監督にはイタリア人のダニエレ・バグノリ氏が、女子ナショナルチーム監督にはバルディミール・クジュウキン氏がそれぞれ就任することが決まった。
現在ロシアスーパーリーグのディナモ・モスクワの監督を務めるバグノリ氏はバルディミール・アレンコ前監督の後任として、バラコフスカイア・バラコホ監督を務めるクジュウキン氏はバディン・パンコフ前監督の後任として、それぞれ今後2年間、ロシアナショナルチームを率いることになる。
両監督はロシア代表監督の職を受けるにあたり、現在行われている今季のリーグ戦終了まではクラブチームの監督として続けることでRVFと合意しており、ナショナルチーム監督として動き出すのは、今季終了後からとなる。
男子ナショナルチームのバグノリ新監督は現在55歳。世界でも有数の指導者として知られており、シスレー・トレビソでの6回を含め、イタリア、セリエAでは8回の優勝経験を持つほか、チャンピオンズリーグで5回、CEVカップを2回制覇するなど、監督としてこれまで数々のタイトルを獲得している。同監督は就任後、「今のところ誰が私のアシスタントコーチを務めるかは決まっていないが、ロシア人のコーチを迎えたいと思っている。ロシア代表はこの夏2つのチームに分かれて活動する。私が率いるチームはワールドリーグを戦い、もうひとつのチームは私のアシスタントコーチとロシアで練習を行う」とコメントし、アシスタントコーチにはロシア人を起用する意向を示した。
● 女子バレーボール:チャンピオンズリーグ、プレーオフ12ラウンド、荒木選手のベルガモが勝ち抜け次ラウンドへ
|
||||
女子の欧州チャンピンズリーグは、ホーム&アウエーによるプレーオフ12ラウンドが行われ、イタリアのスカボローニ・ペッサロが昨年準優勝のロシアのサレチエ・オディンツォボに2連勝して、次ラウンドに進んだ。また、荒木選手が所属するイタリアのベルガモ、アメリカ女子ナショナルチーム前監督の郎平監督率いるトルコのトゥルク・テレコム・アンカラは、いずれも2試合合計6-0のストレートで勝ち抜けた。また、トルコのイスタンブールにあるチーム同士の対戦となった一戦では、エクサシバシ・イスタンブールが2連勝でダービーマッチを制した。その他、ロシアのディナモ・モスクワ、ポーランドのファクロ・ムスジーナもファイナル6ラウンドに駒を進めた。ベルガモの荒木はアウエーでの初戦こそ出番がなかったものの、ホームゲームとなった第2戦では第2、第3セットに出場し、4ポイントを挙げた。イタリア、ロシアの強豪に加え、ここまで2チームが勝ち残っているトルコのチームには今後も注目だ。
● 男子バレーボール:チャンピオンズリーグ、メインラウンドベスト16結果
|
男子バレーボールのヨーロッパチャンピオンズリーグは、メインラウンドのベスト16がホーム&アウエー方式で行われ、イタリアのルーベ・バンカ・マチェラッタとトレンティーノ、ロシアのゼニト・カザンとイスクラ・オディンツォボ、ポーランドのAZSチェストコバとPGEベルシャトフ、ドイツのフリードリヒスハーフェン、ギリシャのイラクリス・テッサロニキの計8チームがベスト8ラウンドへ進んだ。
一方、昨年ファイナル4に残ったイタリアのコプラ・ピアツェンサはポーランドのAZSチェストコバに2連敗し敗退、ロシアのディナモ・モスクワも、同じくポーランドのPGSベルシャトフ相手に1勝1敗のタイに持ち込まれ、合計セット数で5-4とわずかに及ばず涙を飲んだ。もうひとつのポーランドのチーム、ビトリアSCはギリシャのイラクリス・テッサロニキに敗れて敗退したものの、ここまではポーランド勢の躍進が目立っている。
● 男子バスケットボール:スペイン国王杯の優勝はTAUセラミカ
|
リーグ戦上位7チームと開催地のチーム1チームの計8チームによってトーナメント方式で争われる男子バスケットボールのスペイン国王杯が、19日から22日まで首都マドリードで開催され、決勝戦でTAUセラミカがウニカハを100-98の2点差で破って優勝、大会2連覇を達成した。
TAUは現在リーグ戦でも首位を走っているほか、欧州チャンピオンズリーグでも勝ち残っており、3連覇に向けた最初のタイトルを手に入れた。
<スペイン国王杯結果>
ファイナル8
レアル・マドリード | 75-83 | リーガル・バルセロナ |
TAUセラミカ | 82-66 | パメサ・バレンシア |
ウニカハ・マラガ | 79-69 | カリセ・グラン・カナリア |
MMTエストゥディアンテス | 80-75 | DKV ジュベントゥ |
準決勝
リーガル・バルセロナ | 77-90 | TAUセラミカ |
MMTエストゥディアンテス | 71-78 | ウニカハ |
決勝
ウニカハ | 98-100 | TAUセラミカ |
● アイスホッケー:IIHFが2010年バンクーバー冬季オリンピックの公式スケジュールを発表
|
2010年バンクーバー冬季オリンピック開催まで残り1年をきったが、2月20日、IIHF(国際アイスホッケー連盟)はバンクーバーオリンピックでの男女アイスホッケー公式スケジュールを発表した。
2月16日の男子のオープニングマッチはアメリカとスイスの対戦に決まったが、この両国の対戦は、さかのぼること90年前の1920年アントワープ大会で、アイスホッケーがはじめてオリンピックの公式競技に認定された大会のオープニングゲームでも対戦したという、伝統の一戦だ。ちなみに、オリンピック初となったこの試合では、アメリカが29-0という大差でスイスを破っている。男子の決勝戦は2月28日に行われる。
一方女子のトーナメントは、男子よりも一足早い2月13日から25日の間に開催され、オープニングマッチはスウェーデンとスイスの欧州勢同士の対戦に決まった。
バンクーバーオリンピックには男子12チーム、女子8チームが参加し、大会期間中、男子は合計30試合、女子は20試合が行われる。
<バンク-バーオリンピック予選ラウンド組み合わせ>
=男子=
グループA: | カナダ、アメリカ、スイス、ノルウェー |
グループB: | ロシア、チェコ、スロバキア、ラトビア |
グループC: | スウェーデン、フィンランド、ブルガリア、ドイツ |
=女子=
グループA: | カナダ、スウェーデン、スイス、スロバキア |
グループB: | アメリカ、フィンランド、ロシア、中国 |