ヨーロッパ・ニュース Vol.93
2009/09/08
● 男子バレーボール: 欧州選手権プレーオフ出場チームが決定
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トルコのイズミールで行われている男子バレーボールの欧州選手権は、6日にファイナルラウンドのグループラウンドが終了し、プレーオフステージに進出する4グループの各上位3チームが決定した。
グループAではポーランドが首位で順当に勝ち抜けを決めたほか、激戦区のグループBでは、ロシア、オランダ、フィンランドがプレーオフに駒を進めた。グループCではスペインがギリシャにストレートで敗れる波乱があったものの、両者ともにプレーオフへ。グループDではイタリア
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が苦戦。ブルガリア、セルビアの後塵を廃し、1勝2敗でかろうじて3位で生き残った。一方、開催地のトルコ、スロベニア、エストニア、チェコはプレーオフ進出を果たせず敗退が決まった。
8日からは、イスタンブールとイズミールで2組に分かれプレーオフステージが行われ、各組の上位2チームが準決勝に進む。
<欧州選手権ファイナルステージ・グループリーグ結果> ※上位3チームがプレーオフ進出
プールA: | 1.ポーランド | 2.フランス | 3.ドイツ | 敗退 トルコ |
プールB: | 1.ロシア | 2.オランダ | 3.フィンランド | 敗退 エストニア |
プールC: | 1.ギリシャ | 2.スペイン | 3.スロバキア | 敗退 スロベニア |
プールD: | 1.ブルガリア | 2.セルビア | 3.イタリア | 敗退 チェコ |
● 女子サッカー: ウーマンズ・ユーロ2009、準決勝でイングランドがドイツに延長の末勝利
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女子サッカーのウーマンズ・ユーロ2009(欧州選手権)は、6日に準決勝の1試合目となるイングランドとオランダの一戦が行われ、1-1で迎えた延長後半26分にイングランドのスコットが劇的な逆転ゴールを決め、イングランドが2-1でオランダを退け、決勝進出を果たした。
イングランドは、7日に行われるドイツ対ノルウェーの勝者と欧州ナンバーワンの座を懸けて争う。
<ウーマンズ・ユーロ準々決勝結果>
9/3 | イングランド | 3-2 | フィンランド |
9/3 | オランダ | 0-0 | フランス(PK戦 5-4でオランダが勝利) |
9/4 | ドイツ | 2-1 | イタリア |
9/4 | ノルウェー | 3-1 | スウェーデン |
<ウーマンズ・ユーロ準決勝結果>
9/6 | イングランド | 2-1 | オランダ (延長) |
9/7 | ドイツ | vs | ノルウェー |
● ハンドボール: スペインリーグ今週開幕。アルコベンダスの宮崎選手はプレシーズン戦で 好調をアピール
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ハンドボール世界最高峰と言われるスペインリーグ(ASOBAL)が今週末に新シーズン開幕を迎える。注目は、スペイントップリーグ初の日本人契約選手となった日本代表のエース、宮崎大輔選手が所属するBMアルコベンダスだ。
昨シーズンは、最後まで苦しんだ末なんとか1部残留を果たしたアルコベンダスだったが、新シーズンを前にトップリーグ登録のための保証金が支払えず、一時は2部降格の危機に直面した。しかし、クラブをあげてのSOSキャンペーンが功を奏し、短期間で必要な資金の調達に成功。無事、開幕戦を迎えることができた。
開幕直前の6日に行われたプレシーズン最後のトーナメントマッチで、アルコベンダスはポルトガルの強豪ベンフィカ相手に29-25で勝利。シーズン開幕に向け徐々にペースをつかんできた宮崎は、この試合では持ち前のスピードを武器に華麗なプレーを披露。チーム最多タイとなる5得点をマークし、開幕スタメンに向けて大きくアピールした。
アルコベンダスは12日の現地時間18時より、昨シーズン5位の強豪アデマール・レオンをホームに迎えての開幕戦を行う。
● 男子ハンドボール: スペイン・スーパーカップはバルセロナが優勝
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昨シーズンのスペインリーグ王者シウダー・レアルと、国王杯優勝のバルセロナが対戦するスペイン・スーパーカップが6日に行われ、バルセロナが33-26で勝ち、今季初タイトルを手にした。
バルセロナは、昨シーズンまでシウダー・レアルで活躍したルテンカを今オフに獲得。そのルテンカは、古巣相手にチーム最多の7ゴールを決める活躍で“恩返し”した。
● 2016年オリンピック招致: マドリードのガジャルドン市長の最新コメント
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2016年のオリンピック開催地決定を1ヵ月後に控えた9月2日にIOC(国際オリンピック委員会)から公表された評価報告書を受け、マドリードを擁するスペインでは「東京有利」と見る向きが多いようだ。とはいえ、過去に評価報告書が最良ながら落選した都市もあり、マドリード五輪招致委員会は、最後まで諦めずに戦う姿勢を新たにしている。
そんな中、報告書公表からほとぼりがさめた6日、マドリード市長のアルベルト・ルイス・ガジャルドン氏が『マルカ』紙の単独インタビューに応えた。
同市長は評価報告書について、「報告書を詳細に分析すると、指摘された問題点はすべて十分に改善の余地があることがわかり、マドリードにとっては悪くない評価だと考えている。(問題点とされた)アンチドーピングに関する規約についても、国際規約に適合させることは可能だ」として、2日の投票への自信を見せた。
同氏はまた、「私はこれまで、(一部で報道されたように)『この戦いはシカゴとマドリードの一騎打ちだ』などと発言したことはない。きわだって有利といえる候補地はなく、4都市が横一線に並んでいる」と述べた一方で、コペンハーゲンの総会でオバマ大統領がシカゴの応援演説を行う可能性については、「オバマ氏の応援演説が実現すれば、われわれにとってはかなり厳しい状況にはなる。だが、それがIOC委員の投票への決定的な要因になるとは思わない。われわれとしてもスペイン国王の出席を予定しており、委員たちにそれなりにアピールができる」と、オバマ大統領の出席にフアン・カルロス国王で対抗する考えを示した。事実、IOC会長のジャック・ロゲ会長は8月に、「オリンピックファミリーの間では、オバマ大統領よりもフアン・カルロス国王の方が影響力を持っている」と発言している。コペンハーゲンでの総会当日に最終的な意思決定をする委員も少なくないと見られ、各国からの“国際的に影響力の大きな人物”の出席の可否もアピールポイントのひとつとなりそうだ。
また、「2012年のロンドンに続いての欧州開催は難しいのでは?」との見方については、「(IOC会長の)ジャック・ロゲ会長は私に、『2016年の開催地に関しては、ロゲ会長自ら私に、『大陸間のローテーションは決定要因にはならない』と明言した」と明かし、問題はないとの見方を示した。