ヨーロッパニュース一覧

2009-9-22

ヨーロッパ・ニュース Vol.95

2009/09/22

男子バスケット:ユーロバスケット2009はスペインが初優勝

ポーランド、カトビッツェ

 ポーランドで行われていたユーロバスケット2009(欧州選手権)は、20日にカトビッツェで決勝戦が行われ、スペインがセルビアを85-63で下し、大会初優勝を飾った。
 
地元マドリードで開催された前回大会では、決勝でロシアに敗れ苦杯をなめたスペインだったが、今大会は、序盤に苦しみながらも徐々に調子を上げ、最後は本命の実力をいかんなく発揮して、栄冠を勝ち取った。

 予選のグループリーグ初戦でも対戦した両者だったが、その時はセルビアが66-57で勝利しており、スペインがその時のリベンジを果たした。
 スペインは、決勝ラウンドでも初戦でトルコに破れるなど序盤は不振が続き上位進出が危ぶまれていたが、準々決勝でそれまで無敗だったフランスに快勝して勢いを取り戻してからは、準決勝で宿敵ギリシャに快勝。決勝も危なげなく勝ち、終わってみれば戦前の予想通りの結果となった。3位に入ったギリシャ、4位スロベニア、5位フランス、6位クロアチアまでが2010年の世界選手権(トルコ)の出場権を手に入れた。また、前回優勝のロシアは7位に終わった。大会MVPには、NBAロサンゼルス・レイカーズに所属するスペイン代表のパウ・ガソルが選ばれた。

<ユーロバスケット決勝トーナメント結果>
準々決勝
セルビア 79-68 ロシア
スペイン 86-66 フランス
ギリシャ 76-74 トルコ
スロベニア 67-65 クロアチア

準決勝
スペイン 82-64 ギリシャ
セルビア 96-92 スロベニア

決勝
スペイン 85-63 セルビア

<ユーロバスケット最終順位> ※太字は2010年世界選手権出場決定国
1.スペイン 2.セルビア 3.ギリシャ 4.スロベニア 5.フランス 6.クロアチア
7.ロシア  8.トルコ 9.マケドニア 9.ポーランド 11.ドイツ 11.リトアニア 13.英国
13.イスラエル  15.ブルガリア 15.ラトビア



男子ハンドボール: アルコベンダスの宮崎、チームは敗れるも最多の8得点

スペイン男子ハンドボ-ルのトップリーグASOBALは第2節が行われ、宮崎選手が所属するアルコベンダスは19日にアウエーでレイノ・デ・ナバーラ・サン・アントニオと対戦し、30-26で敗れた。チームは開幕以来まだ勝ち星がないが、左サイドで出場した宮崎は13本のシュートを放つと、8ゴールをたたき出し、チームのトップスコアラーとして唯一気を吐いた。
次節アルコベンダスは23日にリーグ首位のFCバルセロナをホームに迎えるが、宮崎のプレーがヨーロッパ有数の強豪チーム相手にどこまで通用するかが大いに注目される。

野球: ベースボール・ワールドカップ2009、日本は二次予選で敗退

 ヨーロッパで行われているベースボール・ワールドカップ2009は、イタリアに舞台を移して二次予選が行われ、決勝ラウンド進出8チームが決定した。オール社会人で臨んでいる日本は、初戦のメキシコ戦には9-3で勝ったもの、続く米国戦は2-4、台湾戦1-3、カナダ戦2-3、イタリア戦4-6、オーストラリア戦0-5と5連敗を喫し、最後のアンティージャス諸島戦は10-1で勝ったものの、このラウンド2勝5敗となり予選敗退が決定した。決勝ラウンドに進出を決めたのは、オランダ、プエルトリコ、キューバ、ベネズエラ、カナダ、台湾、米国、オーストラリアの8チーム。

<ベースボール・ワールドカップ二次予選結果> ※太字は決勝ラウンド進出確定
グループF:
1.オランダ(6勝1敗) 2.プエルトリコ(6勝1敗) 3.キューバ(6勝1敗) 4.ベネズエラ(3勝4敗) 5.韓国(3勝4敗) 5.ニカラグア(2勝5敗) 6.スペイン(2勝5敗) 7.英国(7敗)
グループG:
△1.米国(6勝) △2.オーストラリア(5勝1敗) 3.カナダ(5勝2敗) 4.台湾(5勝2敗) 5.日本(2勝5敗) 6.メキシコ(2勝5敗) △7.イタリア(1勝5敗) △8.アンティージャス諸島(6敗)
△=1試合残っており、結果により順位変動の可能性あり


2016年オリンピック招致、ロゲ会長「数票差で勝者が決まる可能性がある」

 IOC(国際オリンピック委員会)のジャック・ロゲ会長は、「開催地最終投票では、わずか数票の差で勝者が決まる可能性がある」との声明を発表し、各都市の差が非常に僅差で些細な詳細が勝敗を分けるとの予想を発表した。これを受けて各候補地ではそれぞれ、ラストスパートに向けて動き出した。
 ロゲ氏によると、「おそらく、2、3、4票が勝敗を分けるだろう。2日のコペンハーゲンでの最後のプレゼンによって、数名のメンバーの意思が変わる可能性もある」と述べ、まだどの都市にも勝つ可能性あることを示唆している。

<<マドリード>>
 最初の全体投票で最低でも24票の確保を目標としているマドリードは、1992年のオリンピック開催地であるバルセロナからの全面支持の公約をとりつけた。自治独立を掲げるバルセロナとマドリードは、同じ国内とはいえ、政治、文化において常に相反する関係にある。しかし今回、バルセロナ出身のIOC名誉会長アントニオ・サマランチ氏の仲介もあり、マドリード支持の全面バックアップを取り付けたことで、IOCに対し、国を挙げての招致活動をアピールする狙いがある。一方、この間、ブルガリアのソフィアでは欧州オリンピック委員会の理事会が行われ、スペイン・オリンピック委員会のアレハンドロ・ブランコ会長が出席。同理事会には、パトリック・ジョセフ・ヒッキー氏、グニラ・リンドバーク氏、ランビス・リコラウ氏、クレッグ・レディー氏、ガイ・ドラット氏の5人のIOCメンバーも出席している。

<<リオ・デ・ジャネイロ>>
 母国の候補地リオでの開催に向けてロビー活動を行うFIFA(国際サッカー連盟)の元会長ジョアン・アベランジェ氏は、「すでに20カ国から投票の約束を得ている」と公言した。1963年以来のIOCメンバーでもある同氏は、オリンピック初の南米開催に向けて強い影響力を持つとされている。同氏は出演したブラジルのテレビ番組の中で、「全てのIOCメンバーに『リオ支持』を依頼する手紙を送ったところ、20カ国のメンバーからポジティブな返答が戻ってきた」とコメントした。