2009/12/08

＜毎週、欧州を中心とした世界各地のボールゲームの最新ニュースをお届けします＞
５日から中国で女子ハンドボールの世界選手権が始まりましたが、日本は厳しい戦いを強いられているようです。

● 女子ハンドボール：　世界選手権２００９始まる

　女子ハンドボールの世界選手権２００９が５日から中国の江蘇で始まった。予選ラウンド第２節（一部は３節）を終えたところで、欧州の強豪スウェーデン、デンマーク、ドイツ、フランスが揃う最も激戦のグループＡでは、デンマークがドイツ、フランスをそれぞれ２７－２６、２４－１６で破り、スウェーデンとともに２連勝で、優勝候補として順調な滑り出しを見せている。また、グループＢでも、同じく優勝候補の一角であるオーストリアが、格下相手とはいえ圧倒的な強さを見せつけている。アンゴラとの初戦を３９－９で圧勝したオーストリアは、オーストラリアとの２戦目も４５－１０と大勝。２試合で９７得点を荒稼ぎしている。次戦ではウクライナ、タイを破り同じく２連勝中のロシアとの対戦が控えており、ここからが本番といったところだろうか。

　一方、ルーマニア、ハンガリー、ノルウェーと同組みで厳しい戦いが予想されたグループＣの日本は、やはりヨーロッパ勢相手に苦戦を強いられている。日本は、５日に行われたノルウェーとの初戦を３４－１９で落とすと、６日のルーマニア戦でも２８－３７で敗れ、２連敗となった。しかし、７日に行われた３節のチュニジア戦では３１－３１と引き分け、ここまで１敗２分けとしている。残るはチリとハンガリー戦だが、チリに勝ったとしても、最終戦であたる優勝候補のハンガリーに勝たなければ、メインラウンドに進める予選３位までに入るのは厳しい。また、グループＤに入った韓国は、カザフスタン、コート・ジボアール、中国を下し３連勝と順調に勝ち進み、スペインとともにグループ首位を争っている。



● 男子ハンドボール：　スペインリーグＡＳＯＢＡＬ、宮崎がけがから復帰しチームに貢献

　スペインの男子プロハンドボールリーグＡＳＯＢＡＬは、２、３日に第１３節、５、６日に第１４節が続けて行われ、宮崎大輔選手が所属するアルコベンダスは第１３節でグラノジェールスとの接戦を２９－２８で制し、今季３勝目を挙げた。アルコベンダスは第１４節でもクエンカと３４－３４で引き分け、この結果、順位を降格圏外の１３位まで上げた。苦戦が続いているアルコベンダスだが、チームの得点源である宮崎の復帰で、ようやく復調の兆しを見せしつつある。双子筋の負傷で戦列から離れていた宮崎は、３試合ぶりの復帰となったグラノジェールス戦で８本のシュートを放ち、チーム最多の７得点を奪って勝利に貢献。クエンカ戦でも５得点を決め、完全復活をアピールした。

● ホッケー：　チャンピオンズトロフィー２００９はオーストラリアが優勝

　オーストラリアのメルボルンで世界ランキングトップ６が出場して行われた男子ホッケーのチャンピオンズトロフィーは、６日に最終日の順位決定戦が行われ、地元オーストラリアがドイツを５－３で破って優勝した。

　一方、３位決定戦では、韓国が初戦で０－４と大敗したオランダを４－２で下してリベンジを果たすとともに、３位の座を手に入れた。
　また同日、優勝したオーストラリアのジェイミー・ドワイアー選手が年間世界最優秀選手に選ばれ、表彰を受けた。ドワイアー選手は、所属するブルーメンダールＨＣでオランダリーグを制した上、オーストラリア代表でも、２０１０年のワールドカッ出場権獲得、チャンピオンズトロフィー制覇に貢献したことが評価された。

＜チャンピオンズトロフィー順位決定戦結果＞
オーストラリア（１位）　５－３　ドイツ（２位）
韓国　（３位）　４－２　オランダ（４位）
スペイン（５位）　５－２　イングランド（６位）

● ７人制ラグビー：　ドバイ・セブンズはニュージーランドが優勝

　１４日と５日に行われたＩＲＢ（国際ラグビー評議会）主催のラグビー７人制国際大会ツアー、セブンス・ワールドシリーズの初戦となるドバイ大会で、ニュージーランドが２４－１２でサモアを下して優勝した。これによってニュージーランドは２４ポイントを獲得し、シリーズ制覇に向けて好スタートを切った。セブンス・ワールドシリーズは、この後、南アフリカ、ニュージーランド、米国、オーストラリア、香港、イングランド、スコットランドへと舞台を移して行われる。

● 男子バレーボール：　欧州チャンピオンズリーグ開幕、昨季の覇者トレンティーノは辛勝

　バレーボールの欧州クラブナンバーワンを決める欧州チャンピオンズリーグの２００９－１０シーズンが男女ともに開幕した。
　男子のグループリーグ初戦、プールＡでは、昨シーズンの大会覇者イタリアのトレンティーノがいきなり苦戦を強いられる。ギリシャのアテネで行われたオリンピアコスとの一戦、トレンティーノは２セットを先取されるが、その後２セットを奪い返し、タイブレークを１５－９で制して王者の面目を保った。
　その他、ロシアのディナモ・キエフ（プールＡ）、ゼニト・カザン（プールＢ）、イタリアのマチェラッタ（プールＣ）ら強豪クラブがいずれも順当に勝利したが、１１月の世界クラブ選手権で準優勝を飾ったポーランドの強豪ベルチャトフはスペインのＣＡＩテルエルにフルセットの末敗れたほか、イタリアのピアツェンサもドイツのフリードリヒスハーフェンに０ー３のストレートで敗れ、いずれも黒星発進となった。

● 女子バレーボール：　欧州チャンピオンズリーグ開幕、トルコ勢が好発進

　男男子と同時にシーズン開幕を迎えた女子の欧州チャンピオンズリーグは、欧州の強豪１６チームがグループリーグ初戦を戦い、イタリア勢とともにトルコ勢が好発進をみせた。イタリア勢では、昨季のチャンピオンあるベルガモが、プールＡでクロアチアのリエカを３－０で順当に下したほか、プールＢでもペッサロがポーランドのグルニチャに３－０で勝利、さらにもうひとつのチームノバラもロシアの強豪オディンツォボとフルセットを演じたが、最後は３－２で振りきった。
　一方、トルコから出場しているＴテレコム・イスタンブール、フェネルバフチェ・イスタンブールの２チームは、いずれも３－０のストレート勝ちで初戦を飾った。