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2009-12-15

ヨーロッパ・ニュース Vol.105

2009/12/15


<毎週、欧州を中心とした世界各地のボールゲームの最新ニュースをお届けします>
12月8日、欧州のメジャーチームスポーツの連携機構『欧州チームスポーツ協会(ETS)』の創設が発表されました。今週は、欧州のチームスポーツ界において歴史的なニュースとなるこの話題を中心にお伝えします。

『欧州チームスポーツ協会(ETS)』誕生る

12月8日、欧州のメジャーチームスポーツの相互発展と共同でのプロ-ションを目指す『欧州チームスポーツ協会European Team Sports Association(ETS)』が誕生した。
この日、スイスのニヨンに集まった各加盟団体のトップは、それぞれETSの合意書に調印し、6つのメジャーチームスポーツの提携機構が正式に発足した。

同機構は、UEFA(欧州サッカー連盟)、FIBA(欧州バスケットボール協会)、EHF(欧州ハンドボール協会)、IIHF(国際アイスホッケー連盟)、FIRA-AER(欧州ラグビー機構)、CEV(欧州バレーボール協会)という6つの欧州メジャーチームスポーツの統括団体からなっており、このほど施行されたリスボン条約の第165条が定める「スポーツに特化した相互連携の認可」に基づき、活動を行っていくことになる。設立にあたり同機構は次のような声明を発表した。

「ETSは、リスボン条約において認可されたスポーツの新たな位置づけに満足の意を表する。責任あるプロフェッショナルかつ民主的な欧州のスポーツ団体の代表として、ETSは将来の欧州スポーツ界の健全なる発展のため、欧州議会、欧州連合、欧州委員会という公共機関と協力しながら、ともに加盟団体との連携をはかっていきたい」

加盟団体はそれぞれ、早速このニュースを公式サイト上で発表しているが、リリースされた記事の内容はいずれもほぼ同一のもので、本部事務所がどこに置かれるかや活動の詳細などについてはまだ公表されていない。

女子ハンドボール: 世界選手権の一次予選が終了。日本は4位で敗退

中国で行われている女子ハンドボールの世界選手権は一次予選を終了し、ロシア、ノルウェー、スペインが5連勝でメインラウンドに進んだ。また、デンマーク、フランス、ドイツ、オーストリア、ルーマニア、ハンガリーの欧州勢に加え、アフリカ代表のアンゴラ、アジア代表の韓国、中国も一次予選を突破した。各グループ3位までが2グループに分かれて行うメインラウンドでは、上位2チームが準決勝へ進む。
一方、日本は1勝3敗1分でグループCで4位となり、3位までが進めるメイラウンド進出はならなかった。なお、各グループ4位以下のチームの間で争わる順位決定戦(プレジデント杯)で、日本はチュニジア、コートジボアール、アルゼンチン、カザフスタン、チリと同組に入ったが、3勝1敗1分でグループ2位となり、15日にブラジルとの間で15位決定戦を行う。

<日本代表試合結果> 1勝3敗1分 
12/5  ノルウェー 34-19 日本 ● 
12/6  日本 28-37 ルーマニア ●
12/7  日本 31-31 チュニジア △
12/9  チリ  19-38 日本 ○
12/10 ハンガリー 35-28 日本 ●

<一次予選順位> ※太字がメインラウンド進出チーム
グループA
1.デンマーク(4勝1敗) 2.フランス(3勝2敗) 3.ドイツ(3勝2敗) 4.スウェーデン(3勝2敗)、5.ブラジル(2勝3敗) 6.コンゴ(5敗)

グループB
1.ロシア(5勝) 2.オーストリア(3勝2敗) 3.アンゴラ(3勝2敗) 4.ウクライナ(3勝2敗) 5.タイ(1勝4敗) 6.オーストラリオ(5敗)

グループC
1.ノルウェー(5勝) 2.ルーマニア(4勝1敗) 3.ハンガリー(3勝2敗) 4.日本(1勝3敗1分) 5.チュニジア(1勝3敗1分) 6.チリ(5敗)

グループD
1.スペイン(5勝) 2.韓国(4勝1敗) 3.中国(3勝2敗) 4.コートジボアール(1勝3敗1分) 5.カザフスタン(1勝4敗) 6.アルゼンチン(4敗1分)

男子ハンドボール: スペインリーグASOBAL、宮崎のアルコベンダスは2試合連続ドロー

12日に行われたスペイン男子プロハンドボールリーグASOBALの第15節、宮崎大輔選手の所属するアルコベンダスはアンテケラ2010とアウエーで対戦し、27-27のドローに終わった。宮崎選手はこの試合、チーム2番目の5ゴールを決めたが、スペインの『マルカ』紙が「ミヤザキのスピードが際だつ。縦横無尽の動きと広いビジョンでゴールを量産」と絶賛したように、チーム内でも抜群の存在感を放っている。アルコベンダスは前節クエンカ戦に続く2連続引き分けとなったが、ここ3試合負けなしで年内の試合を全て終え、年明けの後半戦に備える。

ラグビー: ハイネケンカップ、昨季の準優勝レスター・タイガースが苦戦

再開したハイネケンカップは11日と12日に第3節が行われ、昨シーズン準優勝に輝いたレスター・タイガースがフランスのクレモン・オーヴェルニュに40-30で敗れ、1勝1敗1分でグループ3位に転落した。一方、注目の一戦となったマンスター対ペルペニャンは、マンスターが24-23の僅差で勝ちグループ首位を守った。3節を終えて、全てのグループの中で全勝しているのはビアリッツ1チームのみとなり、各グループとも混戦の様相を呈している。