ヨーロッパニュース一覧

2010-4-13

ヨーロッパ・ニュース Vol.115

2010/04/13


女子サッカー: 女子チャンピオンズリーグ準決勝で日本人対決が実現

<安藤梢選手>


 ホーム&アウエーで争われる女子チャンピオンズリーグ(ウイメンズ・チャンピオンズリーグ)準決勝は第1戦が行われ、はなでしこジャパン代表の安藤梢が所属するデュイスブルクが同じく代表永里優季を擁するポツダムを1-0の僅差で下し、先勝した。
 これまで登録の問題でチャンピオンズリーグへの出場がなかった安藤だが、先週なってようやく出場許可がおり先発出場を果たすと、序盤には惜しいシュートを放つなど存在感を示し、89分に交代するまでプレーした。一方の永里はベンチスタートとなったが、67分に交代出場しピッチに出ると、欧州チャンピオンズリーグでは男女通じて初となる“日本人選手の競演”が実現した。昨シーズンのドイツリーグチャンピオンであるデュイスブルクに対し、ポツダムは今季ここまでリーグ戦で首位を走っており実力は拮抗しているだけに、どちらが決勝に進むのか勝敗の行方は18日にポツダムで行われる第2戦に持ち越された。ともにこの冬移籍した2人だが、ドイツ国内では3日に行われたドイツカップ準決勝ですでに初顔合わせが実現している。(デュイスブルクが1-0でポツダムに勝利)

 なお日本サッカー協会は5日、両選手をはじめとする海外リーグで活躍する女子5選手を「なでしこジャパン海外強化特定選手」に指定し、リーグ期間中、移籍の支度金20万円に加え、1日1万円の滞在費を援助することを決定している。
 なお、準決勝のもう1試合ではホームのリヨンがウメアを3-2で下し、第2戦に向けアドバンテージを手にした。

<欧州ウーマンズ・チャンピオンズリーグ準決勝第1戦結果>
4/10 リヨン(フランス) 3-2 ウメア(ノルウェー)
4/11 デュイスブルク(ドイツ) 1-0 ポツダム(ドイツ)

女子バスケット: 女子ユーロリーグ、スパルタク・モスクワが2連覇

<大会MVPのタラウジ>

 女子バスケットボールのユーロリーグ(ユーロリーグ・ウイメン)は、9〜11日にバレンシアで最終ラウンドとなるファイナル4が行われ、決勝でロシアのスパルタク・モスクワがスペインのロス・カサレスを87-80で破り、大会4連覇を果たした。
 昨年の決勝アルコン・アベニーダ戦に続き、2年連続でスペイン勢との対戦したスパルタクだが、準決勝で37ポイントを叩き出したアメリカ代表のスーパースター、ディアナ・タウラジが決勝でも29ポイントを挙げる大活躍を見せてチームを引っ張った。なお、タウラジは大会MVPを受賞した。
 なお3位決定戦では、UMMCエカテリンブルグ(ロシア)がWLISLA CAN-PACK KRAKOW(ポーランド)を84-50の大差で下している。

<ユーロリーグ・ウイメン ファイナル4結果>

準決勝

4/9  スパルタク・モスクワ(ロシア) 87-79 UMMCエカテリンブルグ(ロシア)

4/9  ロス・カサレス(スペイン) 86-57 Wisla Can-Pack Krakow(ポーランド)

決勝

4/11 スパルタク・モスクワ 87-80 ロス・カサレス

3位決定戦

4/11 UMMCエカテリンブルグ 84-50 Wisla Can-Pack Krakow

女子ハンドボール: 欧州チャンピオンズリーグ準決勝第1戦でビボルクが先勝

 女子ハンドボールの欧州チャンピオンズリーグ準決勝第1戦が10日と11日に行われ、北欧勢同士の対戦となったビボルクHK(デンマーク)対ラルビクHK(ノルウェー)の初戦は、ホームのビボルクが27-21で圧勝した。 一方、こちらも東欧勢同士となったギョーリ・アウディ(ハンガリー)対CSオルチム・バルセア(ルーマニア)は25-25で引き分け、第2戦をホームで戦うオルチムが優位に立った。第2戦は17、18日に行われる。

<欧州チャンピオンズリーグ準決勝第1戦結果>
4/10  ビボルクHK(デンマ-ク) 27-21 ラルビクHK(ノルウェー)
4/11  ギョーリ・アウディETO HK 25-25 CSオルチム・Rm バルセア(ルーマニア)

女子ホッケー: W杯世界最終予選、日本代表に期待

<優勝の期待がかかる日本代表>

 4月の17〜25日にかけてロシアのカザンで行われる女子ホッケーのワールドカップ世界最終予選に出場する日本代表は、W杯本選の出場権をかけてウェールズ、アゼルバイジャン、ベラルーシ、イタリア、ロシアと戦う。
 大会は6チームの総当たり戦で予選ラウンドが行われ、勝率の高かった上位2チームがプレーオフを行い、これに勝ったチームがW杯本選出場権を獲得する。
 日本女子は2008年の北京オリンピックでは10位に終わったものの、W杯では2002年パース大会、2006年マドリード大会と2大会連続出場を果たし前回のマドリード大会では5位に入賞するなど、実績で他の5カ国を上回り、今大会でも優勝候補の本命だ。この日本を脅かす可能性があるのは、若いチームながら近年力をつけてきているアゼルバイジャンだろう。2006年のW杯マドリード大会で初出場を果たし9位となったアゼルバイジャンは、クラブレベルではすでにサプライズを起している。今年4月に英国で行われたユーロホッケー・クラブチャンピオンズカップの準々決勝で、同国のアタスポルト・バクーがスペイン王者のクルブ・カンポ・ビジャを2-1で退け、5月に行われるファイナル4ラウンドに駒を進めたのだ。アタスポルト・バクーの主力選手はアゼルバイジャン代表選手で構成されており、強豪がひしめく欧州の大会で上位に食い込む力はあなどれない。

<W杯世界最終予選 日本代表対戦予定>

4/17  ウェールズ戦

4/18  ベラルーシ戦

4/20  イタリア戦

4/22  アゼルバイジャン戦

4/24  ロシア戦

4/18  プレーオフ(決勝)

ポーランド大統領機墜落事故で同国オリンピック委員会のヌロフスキ氏が犠牲に

 「カチンの森事件」式典に出席するためロシアを訪れる予定だったのポーランド大統領機がスモレンスクの森に墜落し、カチンスキ大統領夫妻をはじめ同国の要人96名が命を落としたが、その中にはポーランドオリンピック委員会(PKOL)の最高責任者であるピオトル・ヌロフスキ委員長の名前も含まれており、この訃報に世界のスポーツ関係者の間でも大きな衝撃と悲しみが広がっている。
 元テニスプレーヤーだったノロフスキ委員長は、1981年から84年までモスクワの同国大使館に勤務していたこともあるが、2005年からはPKOL委員長を務めていた。