ヨーロッパニュース一覧

2010-10-12

ヨーロッパ・ニュース Vol.129

2010/10/12


男子バレー: 世界選手権はブラジル優勝!

<大観衆の中で優勝を喜ぶブラジル>

 イタリアで行われていた男子バレーボールの世界選手権は10日に決勝戦が行われ、世界ラインキング1位のブラジルが3-0のストレートでキューバを下し、同大会で3連続優勝を果たした。
 ローマの11605人の観衆が見守る中、ブラジルは前日のイタリア戦に続いてキューバを圧倒。キューバは一次ラウンドでもブラジルと対戦し3-2の大接戦の末、敗れたていたが、決勝ラウンドでは格の違いを見せつけられ、リベンジはならなかった。大会終了後に発表されたMVPにはブラジルのムリーニョ・エンドレスが選ばれた。なお、3位決定戦ではセルビアがイタリアを破った。なお、日本は15位に終わっている。

<世界選手権決勝ラウンド結果>
準決勝
10/9  セルビア 2-3 キューバ    イタリア 1-3 ブラジル
決勝
10/10 キューバ  0-3(22-25、14-25、22-25) ブラジル
3位決定戦
10/10 セルビア 3-1 イタリア

<最終順位>
1.ブラジル 2.キューバ 3.セルビア 4.イタリア 5.ロシア 6.アメリカ 7.ブルガリア 8.ドイツ 9.アルゼンチン 10.チェコ 11.フランス 12.スペイン 13.カメルーン 14.エジプト 15.日本 16.メキシコ 17.ポーランド 18.プエルトリコ 19.オーストラリア 20.カナダ 21.中国 22.イラン 23.チュニジア 24.ベネズエラ

<大会優秀選手>
MVP: ムリーリョ・エンドレス(ブラジル)
ベストスコアラー: イバン・ペレス(スペイン)
ベストサーバー: クレイトン・スタンレー(アメリカ)
ベストスパイカー: マキシム・ミカイロフ(ロシア)
ベストブロッカー: ロベルトランディ・シモン(キューバ)
ベストセッター: ニコラ・グルビッチ(セルビア)
ベストリベロ: ファーディナント・ティーレ(ドイツ)

男子バスケット: NBA王者対欧州王者の対戦はバルセロナに軍配

<バルサのホーム、エル・パラウ>

 NBAのプレシーズンツアーで欧州を訪れているNBA王者のロサンゼルス・レイカーズは、7日に欧州王者のリーガル・バルセロナと対戦したが、地元のバルセロナが92―88で勝利した。シーズン開幕前の調整ということもあり、レイカーズは本調子にほど遠いコンディションだったが、バルセロナ出身のパウ・ガソルが25ポイントを挙げるなど意地を見せた。NBAと欧州のチャンピオン同士が対戦するのは今回が2度目となる。初めの対戦では当時のNBA王者シカゴ・ブルズのマイケル・ジョーダンがひとりで55ポイントを挙げる独断場となり、オリンピアコスを104-78の大差で撃破している。現在のNBAナンバーワンプレーヤーであるレイカーズのコービー・ブライアントは、右足に違和感があり7日前に練習を開始したばかりだが、欧州のファンへの顔見せも兼ねて出場し、15ポイントを決めた。
 とはいえ、試合後レイカーズのフィル・ジャクソン監督は、「バルセロナはNBAのレベルではない。数試合なら勝てるかもしれないが、レギュラーシーズンを戦えるほどの力はない」とコメントし、本場アメリカと欧州の間にまだまだ力の差があることを示唆した。

アイスホッケー: NHLの6チームが2010-11シーズン開幕戦を欧州で開催

 NHLは“NHLプレミアシリーズ”と銘打ち、2010-11シーズンの開幕戦のうち3試合を欧州の3都市で開催した。
 まず、7日と8日にフィンランドのヘルシンキでカロライナ・ハリケーンズ対ミネソタ・ワイルドの2試合が行われたのを皮切りに、8日と9日にはスウェーデンのストックホルムでサンノゼ・シャークス対コロンバス・ブルージャケッツ戦、9日と10日にはチェコのプラハでフェニックス・コヨーテス対ボストン・ブルーインズ戦がそれぞれ行われた。
 2007-08シーズンに欧州で初めて開幕戦を行ったNHLだが、年々規模も大きくなり、今季は過去最大の6チームが欧州でシーズンのオープニングを迎えた。開幕戦前に行われたプレシーズンのエキシビジョンマッチも含めると、NHLの本場のプレーを欧州各地で観られる機会が格段に増えており、同リーグの欧州マーケット進出は着実に進展しているといえる。


女子サッカー: スペイン女子リーグ初の日本人選手が話題に

<後藤選手>

 スペインの女子サッカートップリーグ(スーペルリーガ)で今季プレーする初の日本人選手が現地で話題になっている。彼女の名は後藤史(ごとうふみ)。右サイドバックの選手で現在23歳だ。後藤は今季が始まる前になでしこリーグのJEFユナイテッド千葉レディースを退団し、スーペルリーガの強豪ラジョ・バジェカーノと契約した。ラジョは、昨シーズンのリーグ戦ではプレーオフでエスパニョールに敗れて準優勝に終わったが、今季は欧州女子チャンピオンズリーグにも出場している強豪だ。ラジョは、今季のリーグ戦でここまで第5節を終え全勝の首位を走っている。同リーグで唯一の日本人選手である後藤だが、先のU-17女子W杯でも準優勝した日本女子の実力はスペインでもよく知られており、チームからの期待も大きい。今後の活躍次第では、来年ドイツで行われる女子W杯に向け、本人が「最大の夢」と語るなでしこジャパン入りもありうるだろう。

男子ハンド: チャンピオンズリーグ・グループリーグ第3ラウンド

 男子ハンドボールのチャンピオンズリーグのグループリーグは第3ラウンドが行われ、ライン=ネッカー・レーベン(ドイツ)、KIFコールディング(デンマーク)、MKBベスプレム(ハンガリー)、シウダー・レアル(スペイン)の4チームがいずれも難なく勝利を収め、グループリーグ3連勝を続けている。一方、昨シーズンの準優勝チームであるバルセロナ(スペイン)はHC Celjeピヴォヴァルナ・ラスコを44-33で破り、今季CLで初勝利を挙げグループAの3位に浮上した。一方、ドイツのHSVハンブルクは、前節に続き今節も敗れ、2連敗でグループ4位に後退した。