ヨーロッパニュース一覧

2011-2-1

ヨーロッパ・ニュース Vol.136

2011/02/01


男子ハンドボール世界選手権: フランスが延長の末デンマークを破り2連覇達成

 スウェーデンで行われていた男子ハンドボール世界選手権は、30日に決勝戦が行われ、フランスが延長の末デンマークを37-35で下し、大会2連覇を達成した。
 この試合、フランスはカラヴァティッチ、デンマークはハンセンという両エースがともに10得点ずつを挙げる活躍を見せ、決勝にふさわしいスペクタクルな展開となる。デンマークはフランスに常にリードを許し後手にまわるものの、28-27でリードされた後半残り3秒に追いつき、勝負を延長に持ち込むことに成功する。しかし、新旧世代がうまくかみあった前回王者フランスが最後は底力を見せ、僅差で振り切った。なお、大会MVPには、優勝したフランスのニコラ・カラヴァティッチが選ばれた。また、同じ日に行われた3位決定戦では、スペインが24-23で地元のスウェーデンを破った。また、5位以下の順位も全て決まったが、欧州勢が上位11位までを独占し、今回もまた欧州の壁は崩せなかった。次回2013年大会はスペインで開催される。

 一方、予選リーグで敗退し順位決定戦にまわった日本代表は、初戦でエジプトに28-34で敗れるとアルジェリアにも29―24で敗れ、前回出場の2005年大会と同じ16位に終わった。世界22カ国でテレビ中継が行われた今大会だが、日本では放映権を取得する局はなく、ハンドボールの魅力が伝えられなかったのは寂しい限りだ。

<決勝トーナメント結果>
準決勝 
1/28 フランス 29-26 スウェーデン  デンマーク 28-24 スペイン
決勝
1/30 フランス 37-35 デンマーク(延長)

<最終順位>
1.フランス 2.デンマーク 3.スペイン 4.スウェーデン 5.クロアチア 6.アイスランド 7.ハンガリー 8.ポーランド 9.ノルウェー 10.セルビア 11.ドイツ 12.アルゼンチン 13.韓国 14.エジプト 15.アルジェリア 16.日本 17.スロバキア 18.オーストリア 19.ルーマニア 20.チュニジア 21.ブラジル 22.チリ 23.バーレーン 24.オーストラリア

女子バレーボール: ロシア国杯はガモア擁するディナモ・カザンが優勝

 女子バレーボールのロシア国杯は29日に決勝戦が行われ、昨年の世界バレーでMVPに輝いたエカテリーナ・ガモアを擁すディナモ・カザンがディナモ・クラスノダールを3-0で退け優勝した。
 これにより、ディナモ・カザンは来季のチャンピオンズリーグ出場権を手に入れた。また、大会MVPにはガモアが選ばれた他、各部門賞でもディナモ・カザンの選手が5部門中4部門を独占した。
 なお、3位決定戦では、昨シーズンのリーグチャンピオン、ザレチエ・オニンツォボがウラロチカ・エカテリンブルグを3-0で下した。

男子バスケット: ユーロバスケット2011の組み合わせが決定

<大会親善大使のサボニス氏>

 2011年の8月31日からリトアニアで開催される男子のユーロバスケット(欧州選手権)2011のグループリーグ組み合わせ抽選が行われ、開催国リトアニアは、前回王者スペイン、世界選手権準優勝のトルコと同じグループAに入った。なお、本大会出場の残る2枠は、フィンランド、ポルトガル、ハンガリーによる追加予選によって決定する。

<ユーロバスケット2011グループリーグ組み合わせ>
グループA: スペイン、トルコ、リトアニア、英国、ポーランド、追加予選2位チーム
グループB: セルビア、フランス、ドイツ、イスラエル、イタリア、ラトビア
グループC: ギリシャ、クロアチア、モンテネグロ、マケドニア、ボスニア・ヘレツェゴビナ、追加予選1位チーム
グループD: スロベニア、ロシア、ベルギー、グルジア、ブルガリア、ウクライナ


ホッケー: ユーロホッケー2011グループリーグ組み合わせが決まる

 EHF(欧州ホッケー連盟)は、今年8月20日からドイツのメンヘングラッドバッハで開催される男子および女子ユーロホッケー(欧州選手権)2011のグループリーグの組み合わせおよびスケジュールを発表した。男女共に各グループの上位2チームが準決勝へ進む。
 なお、同大会では、開催国の英国(イングランド)を除く男子上位3チーム、女子上位2チームに五輪出場権が与えられる。

<男子グループリーグ組み合わせ>
プールA: オランダ、スペイン、アゼルバイジャン、イタリア
プールB: ドイツ、イングランド、アイルランド、ベルギー

<女子グループリーグ組み合わせ>
プールA: ドイツ、スペイン、ベルギー、ロシア
プールB: オランダ、イングランド、フランス、アイルランド

ラグビー: 6カ国対抗戦が間もなく開幕

 今年はワールドカップ・ニュージーランド大会を控え、盛り上がりを見せるラグビー界だが、欧州ラグビーの花形である6カ国対抗戦がいよいよ始まる。2月4日に行われるウェールズ対イングランドの開幕戦を皮切りに、3月19日までの約1ヶ月強にわたり、6チームによる総当り戦が繰り広げられる。昨年はフランスがグランドスラムを達成して優勝した同大会だが、そのフランスは、昨年秋のテストマッチでオーストラリアに16-59で惨敗するなど調子を落としており、連覇は厳しいとの見方が強い。その一方で、同じく昨秋のテストマッチでオーストラリアを35-18で下したイングランドの評価が高い。ニュージーランド、南アフリカに連敗するなど安定性を欠くものの、今大会の優勝候補の筆頭といわれるイングランドが、初戦のウェールズ戦でどのような戦いぶりを見せるかが注目される。これに対し、昨年のテストマッチで南アフリカをあと1歩のことろまで追い詰めたウェールズ、南アフリカを下したスコットランドも拮抗した力を持っており、ダークホース的存在になりそうだ。