ヨーロッパ・ニュース Vol.141
2011/03/08
● 男子ハンドボール: チャンピオンズリーグのベスト16が出揃う
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男子ハンドボールの欧州チャンピオンズリーグは、グループラウンドの最終節が行われ、メインラウンドに進む16チームが全て出揃った。
強豪がひしめくグループAでは、すでにTHWキール、ラインネッカー(ドイツ)、バルセロナ(スペイン)の3強がベスト16入りを決めていたが、残る1枠を争っていたフランスのシャンベリが最終節でラインネッカーを破り、スロベニアのセルジェがバルセロナに敗れたため、シャンベリのメインラウンド進出が決まった。また、ロシアのチェクフホススキ・メドベディ、スペインのバジャドリのベスト16入りが確定していたグループCでは、いずれも最終節で敗れたハンガリーのセゲド、スイスのシャフハイゼンが残り2枠を手に入れた。一方、グループDは、早々とメインラウンド進出を決めた上位3チームと下位チームとの対戦となったが、下位勢の中で頭一つリードしていたボスニア・へレツェゴビナのサラエボが、全チームの中で最少の勝ち点5でベスト16の切符を手にした。
<メインラウンド進出チーム>
グループA: |
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1.THWキール(ドイツ) | 7勝1敗2分 勝点16 | |
2.ラインネッカー・レーベン(ドイツ) | 5勝2敗3分 勝点13 | |
3.FCバルセロナ・ボルジェス(スペイン) | 5勝2敗3分 勝点13 | |
4.シャンベリ・サボイエ(フランス) | 4勝6敗0分 勝点 8 | |
グループB: |
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1.モンペリエ・アグロメラシオン(フランス) | 8勝2敗0分 勝点16 | |
2.MKBベスプレム(ハンガリー) | 8勝2敗0分 勝点16 | |
3.HSVハンブルグ(ドイツ) | 6勝3敗1分 勝点13 | |
4.KIFコールディング(デンマーク) | 5勝5敗0分 勝点10 | |
グループC: | ||
1.チェクホフススキー・メドベディ(ロシア) | 6勝2敗2分 勝点14 |
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2.クアトロ・ラジャス・バジャドリ(スペイン) | 5勝2敗3分 勝点13 | |
3.ピック・セゲド(ハンガリー) | 5勝5敗0分 勝点10 | |
4.カデッテン・シャフハイゼン(スイス) | 4勝5敗1分 勝点 9 | |
グループD: | ||
1.レノバリア・シウダー・レアル(スペイン) | 8勝1敗1分 勝点17 | |
2.フレンスブルク・ハンドヴィッド(ドイツ) | 8勝2敗0分 勝点16 | |
3.HCクロアチア・ザグレブ(クロアチア) | 6勝2敗2分 勝点14 | |
4.HCボスニア・サラエボ(B・ヘレツェゴビナ) | 2勝7敗1分 勝点5 |
● 女子ハンドボール: メインラウンドでギョーリが4連勝
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女子ハンドボールの欧州チャンピオンズリーグは、メインラウンドの第4節が行われ、グループ2でハンガリーのギョーリがドイツのライプツィヒを29-24で破り、唯一の4連勝を飾った。また、このグループで2位につけているデンマークのラルビックもロシアのディナモに32-23で完勝。対戦成績を3勝1敗とし、準決勝進出に一歩近づいた。一方、グループ1では、スペインのイチャコがルーマニアのオルチム・バルセアに25-22で勝ち、3連勝(1敗)でグループ首位に立った他、モンテネグロのブドゥクノーストがスロベニアのRKクリム・メルカ
トールを40-36で下し、対戦成績を2勝2敗のタイにして2位に浮上した。残り2節で、準決勝に進出する4チームが決定する。
● 男子バスケット: ユーロリーグ、プレーオフ進出8チームが決まる
男子バスケットのユーロリーグは、トップ16ラウンド最終節が行われ、ファイナル4進出をかけて行われるプレーオフに進出する8チームが決定した。
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今季のプレーオフに残ったのはいずれも常連チームだが、トップ16ラウンドを全勝で突破したリーガル・バルセロナをはじめ、スペインから最多の4チームが勝ち上がっている。
グループEでは、首位のカハ・ラボラル(スペイン)、2位のパナシナイコスが勝ち、揃ってプレーオフに進んだ。またグループFでは、リーガル・バルセロナがスロベニアのユニオン・オリンピアを76-58で下し、このラウンド6連勝で首位通過したほか、2位のマッカビ・エレクトラ(イスラエル)はロットマティカ・ローマ(イタリア)に敗れたものの、2位を維持してプレーオフに駒を進めた。また、グループGでは、首位のレアル・マドリー(スペイン)と2位のモンテパッシ・シエナ(イタリア)が対戦。アウエーのシエナが95-77で大勝し、レアル・マドリーの全勝にストップをかけた。なお、トップ16ラウンド5勝1敗でプレーオフ進出を決めたレアル・マドリーだが、シエナに敗戦した後、チームを率いていたメッシーナヘッドコーチが突然辞任を表明。プレーオフに向けて不安材料を抱えることになった。一方、グループHでは、1敗で首位を独走していたオリンピアコス(ギリシャ)が最下位のザルギリス(リトアニア)に危なげなく勝ったが、2位のフェネルバフシェ(トルコ)は82-68でバレンシア(スペイン)に敗れて最終節で逆転を許し、最後の最後でプレーオフ出場を逃した。なお、22日から始まるプレーオフラウンドでは、先に3勝した方がファイナル4への切符を手にする。
<プレーオフラウンド組み合わせ>
カハ・ラボラル(スペイン) vs マッカビ・エレクトラ(イスラエル)
リーガル・バルセロナ(スペイン) vs パナシナイコス(ギリシャ)
レアル・マドリー(スペイン) vs パワーエレクトリック・バレンシア(スペイン)
オリンピアコス(ギリシャ) vs モンテパッシ・シエナ(イタリア)
● 男子バスケット: ロンドンで欧州初のNBA公式戦、五輪に向けてはずみ
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欧州初のNBA公式戦となったニュージャージー・ネッツ対トロント・ラプターズの2回戦が、4日と5日にロンドンのO2アリーナで行われ、ネッツの2連勝で幕を閉じた。
欧州では毎年、NBAチームがプレシーズンマッチを行うのが恒例となっているが、レギュラーシーズンの公式戦が行われるのは今回が初の試みとなる。
本場のバスケットを一目見ようと、会場には連日18000人を越えるファンが観戦に訪れたが、ハイレベルかつエキサイティングな試合展開に観衆は大いに盛り上がり、オリンピック開催まで17ヶ月となったロンドンの街に活気をもたらした。来週の日曜日にリヨンで行われるFIBA(国際バスケットボール連盟)の理事会で、英国の男女バスケットチームの五輪参加に向けた最終承認の判定が行われるが、直前に地元で行われたイベントが成功に終わり、市民の関心の高さを示したことで、承認に向けてはずみがつきそうだ。
● 男子バスケット:英国代表、ピストンズのゴードン加入で欧州選手権上位を狙う
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ロンドン五輪出場に向けチーム強化をはかっている英国代表チームだが、2年前から同代表入りを打診し続けてきたロンドン生まれのデトロイト・ピストンズのガード、ベン・ゴードンをついに口説き落とすことに成功した。同チームの弱点はガードといわれていたが、ゴードンの加入により、大きな戦力アップが期待できる。英国代表には他にも、NBAでのプレー経験があるルオール・デング(ブルズ)、ポップス・メンサー・ボンスー(前ホーネッツ)がおり、戦力的には、今年9月にリトアニアで行われる欧州選手権でも十分に戦えるチームになるだろう。