ヨーロッパ・ニュース Vol.145
2011/04/19
● 女子サッカー: チャンピオンズリーグ準決勝、永里のゴールでポツダムが決勝へ
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17日に行われた女子サッカーのウィメンズ・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦で、ポツダムの日本代表FW永里優季が決勝ゴールを決め、チームを2年連続の決勝進出に導く大仕事をやってのけた。
第1戦を2-2で引き分けたポツダムは、前半40分に永里が決めた唯一のゴールを守りきって1-0でデュイスブルクに勝利し、2試合合計スコアを3-2として、決勝進出を決めた。
なおこの試合では、第1戦で出番がなかったデュイスブルクの安藤梢も先発出場すると、積極的なプレーで何度か相手ゴールを脅かすが、ゴールを決めることはできず、2年連続の日本人対決は、またしても長里に軍配が上がった。
なお、準決勝のもう1試合はリヨンが3-2でアーセナルを下し、2試合合計5-2で決勝に駒を進めた。この結果、5月26日にロンドンで行われる決勝戦は、昨シーズンと同じ顔合わせとなった。これについて永里は試合後、「ふたたびリヨンと対戦できるのが楽しみです。決勝戦では少なくとも1ゴールは決めたい。昨年はPKで勝負がついたけど、今年は90分で勝ちたいです」と、2年連続決勝に臨む意気込みを語るとともに、「ビアンカ・シュミットとジョゼフィーヌ・へニングという2人の守備の要を欠く苦しい戦いでしたが、私たちはチームスピリットを見せることができたと思う」と述べ、チーム一体での勝利を強調した。一方、ポツダムのベルント・シュレーダー監督も永里を手放しで絶賛している。「優季は今シーズン、ピッチの中でも外でも大きな進歩を見せた。彼女はプレーする時、完璧に集中している。彼女はチームにとって非常に重要な選手だし、現時点ではわれわれの最も危険なストライカーだ」
● 女子ハンドボール: チャンピオンズリーグ決勝戦はラルビック対イチャコ
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女子ハンドボールの欧州チャンピオンズリーグは、4月17日に準決勝の第2戦が行われ、第1戦を制したノルウェーのラルビックとスペインのイチャコが初戦のアドバンテージを守り、決勝進出を決めた。ラルビックは、今大会のダークホースとして初のベスト4入りを果たしたモンテネグロのブドゥクノーストに第1戦で大差をつけて勝利し、アウエーの第2戦も27-24で勝つと、余裕の2連勝で初の決勝進出を果たした。一方、ハンガリーの強豪ギョーリを第1戦で26-21と下して勢いに乗るイチャコは、アウエーでの第2戦では苦しみながらも24-24の引き分けに持ち込み、スペイン勢として初の同大会制覇を目指して決勝に臨む。
<チェンピオンズリーグ準決勝結果>
第1戦 | 第2戦 | 合計スコア | |
ラルビック(ノルウェー) | 25 | 27 | 52 |
ブドゥクノースト(モンテネグロ) | 20 | 24 | 44 |
イチャコ(スペイン) | 26 | 24 | 50 |
ギョーリ(ハンガリー) | 21 | 24 | 45 |
● 男子バレーボール: FIVB、日本でのワールドリーグ開催中止を決定
FIVB(国際バレーボール連盟)は12日、今年5月に開幕する男子バレーボールのワールドリーグ予選ラウンドのうち、日本で開催予定の6試合を中止することを正式に発表した。同大会で日本は、ロシア、ブルガリア、ドイツと同じグループBに入っており、越谷でのドイツ戦(6/11、12)を皮切りに、長崎でロシア戦(6/18、19)、和歌山でブルガリア(6/25、26)を行う予定だったが、開催を2ヶ月前にして今なお継続的に地震が続いていること、放射能拡散の危険性があることなどから、対戦国の不安を考慮して、JVA(日本バレーボール協会)との協議の上、日本での開催中止を決定したという。なお、この6試合は対戦国で開催されることになる。なお、日本では今年、女子のワールドグランプリ予選、男女のワールドカップも予定されているが、FIVBはこの2大会については、引き続き状況を精査した上で決定したいとしている。ワールドグランプリについては今月中に、ワールドカップについては5月20日意向に最終的な結論が出される見込みだ。すでに日本では、バレーボール以外でも4月のフィギアスケート世界選手権などいくつかの国際スポーツイベントの開催が中止されている他、10月の体操世界選手権についても開催の可否が検討されるなど、ロンドン五輪を前に国際スポーツ界に広がる震災の影響が懸念されている。