ヨーロッパ・ニュース Vol.147
2011/05/03
● アイスホッケー: 世界選手権の開幕戦でドイツがロシアに歴史的勝利
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アイスホッケーの世界選手権スロバキア大会が4月29日に開幕し、グループAのオープニングマッチで、いきなりドイツがロシアを2-0で破る番狂わせがあった。ドイツは第2戦でも地元スロバキアを4-3で下し、2連勝で現在グループA首位に立っている。一方、優勝候補のアメリカ、カナダ、チェコはいずれも初戦を白星で飾った。
オープニングマッチは、ドイツアイスホッケー界にとってまさに歴史的な勝利となった。ドイツはロシアとの直近32回の対戦で1度も勝利していなかったが、これまでの国際大会の公式戦でも、1994年のリレハンメルオリンピックで4-2と勝利したのが通算で唯一の勝利だった。
<世界選手権組み合わせ>
グループA: ロシア、スロバキア、ドイツ、スロベニア
グループB: カナダ、スイス、ベラルーシ、フランス
グループC: スウェーデン、アメリカ、ノルウェー、オーストリア
グループD: フィンランド、チェコ、ラトビア、デンマーク
● 男子ハンドボール: チャンピオンズリーグ、バルサがキールを下しファイナル4へ
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男子ハンドボールの欧州チャンピオンズリーグ準々決勝は第2戦が行われ、第1戦を27-25で勝利したスペインのバルセロナがアウエーでの第2戦も36-33で制し、2連勝でファイナル4進出を決めた。一方、ホームで行われたフランスのモンペリエとの第1戦を27-29で落とし追い込まれていたドイツのライン=ネッカーは、アウエーでの第2戦に35-26で大差をつけて快勝し、逆転でファイナル4進出を決めた。残る2試合は、スペインのシウダー・レアル、ドイツのHSVハンブルグが勝ち抜けを決め、ファイナル4はドイツ勢2チーム、スペイン勢2チームによる争いになった。
<チャンピオンズリーグ準々決勝結果>
第1戦 | 第2戦 | 合計スコア | |
SGフレンスブルク(ドイツ) | 24 | 22 | 46 |
シウダー・レアル(スペイン) | 38 | 21 | 59 |
FCバルセロナ(スペイン) | 27 | 36 | 63 |
THWキール(ドイツ) | 25 | 33 | 58 |
HSVハングルク(ドイツ) | 38 | 37 | 75 |
チェクホフスキー(ロシア) | 24 | 37 | 61 |
ライン=ネッカー(ドイツ) | 27 | 35 | 62 |
モンペリエ(フランス) | 29 | 26 | 55 |
● ラグビー: ハイネケンカップ準決勝、レンスターとノーザンプトンが決勝へ
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ラグビーのハイネケンカップは準決勝2試合が行われ、アイルランドのレンスターとイングランドのノーサンンプトンがともにフランス勢を退け、決勝進出を決めた。昨シーズンはフランス勢同士の決勝となったこの大会だが、今季は2008-09シーズン以来のアイルランド対イングランドのクラブによる決勝戦となる。
4月30日に行われた準決勝の第1試合レンスター対トゥールーズは、現王者トゥールーズがフリッツの先制トライで7-0とリードを奪う展開となったが、地元アイルランドのAVIVAスタジアムの観衆に後押しされたレンスターはヒスロップのトライなどで徐々に点差を詰めると、54分にセクストンのPGで22-20とついに逆転。レンスターはその後も、オドゥリスコーリのトライやPGを重ねてトゥールーズを突き放し、終わってみれば32-23で快勝した。一方、1日に行われた第2試合では、ノーサンプトンがスピードに乗ったプレーで序盤から相手を圧倒すると、前半の22分までに20点のリードを奪い、ペルペニャンの反撃を1トライに抑えて23-7で勝ち、1999-2000シーズン以来の決勝進出を決めた。
ハイネケンカップ決勝戦は5月21日にカーディフのミレニアムスタジアムで行われる。
<ハイネケンカップ準決勝>
4/30 レンスター(アイルランド) 32-23 トゥールーズ(フランス)
5/1 ノーサンプトン(イングランド) 23-7 ペルペニャン(フランス)
● 男子バレー: ドイツ代表エース、グローザーが今季絶望
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ドイツ・バレーボール連盟は、同国男子代表のゲオルグ・グローザーが、右腕の血液循環の疾患により、今季の大会を全て欠場することを発表した。ドイツは、5月27日から始まるワールドリーグで日本、ロシア、ブルガリアと同じプールBに入っているが、大会直前にエースを失うことになり、大きな戦力ダウンを余儀なくされそうだ。グローザーは、昨年イタリアで行われた世界選手権でブレークして以来、ドイツ代表の中核選手として期待を集めていただけに、このニュースにラウル・ロサーノ監督のショックも大きいようだ。