ヨーロッパニュース一覧

2011-9-27

ヨーロッパ・ニュース Vol.153

2011/09/27


ラグビーW杯、ニュージーランドはフランスに完勝、強豪勢が順当に勝利

<オールブラックスはフランスを圧倒>

 ニュージーランドで行われているラグビーワールドカップは予選ラウンドの大詰めを迎え、強豪勢が徐々に本領を発揮し始めてきた。
 24日に行われたプールA注目のニュージーランド対フランス戦では、序盤から攻勢を仕掛けたニュージーランドが前半だけで3トライを挙げ突き放すと、その後もフランスに一度もリードを許さず、37-17で快勝した。プールBでは、2位の座を争うアルゼンチン対スコットランド戦が行われ、実力の拮抗したシーソーゲームとなったが、この試合唯一のトライを挙げて後半に逆転したアルゼンチンが、最後は13-12で逃げ切った。
 その他の試合では、イングランドがルーマニア相手に67-3と圧勝。オーストラリアもアメリカを67-5の大差で下したほか、アイルランド、ウェールズも格の違いを見せつけ、それぞれロシア、ナミビアに62-12、81-7と大差をつけて勝利を収めている。

<決勝ラウンド進出チームがほぼ出揃う>
 予選ラウンドの第3節が終了した時点で、プールAの首位ニュージーランドと2位フランス、グループCの首位アイルランドと2位オーストラリアは、最終節を待たずにグループ2位以内を確定し、早々と決勝ラウンド進出を決めている。一方、プールBでは、全勝のイングランドが首位に立ち、これを1敗のアルゼンチンとスコットランドが追う展開となっており、最終戦ではイングランドとスコットランドが決勝トーナメント進出をかけて直接対決を行う。またグループDでは、ここまで全勝の南アフリカの勝ち抜けがほぼ確定しており、2位のウェールズと3位のサモアが最終節で残り1つの椅子を争う。とはいえ、サモアは最終戦で南アフリカと対戦することから、フィジーとの対戦を残すウェールズが有利と見られている。

<日本代表は3連敗で予選ラウンド敗退>
 一方、フランス、ニュージーランドに連敗中の日本代表は、決勝ラウンド進出にわずかな望みを残し、21日にトンガとの一戦に臨んだが18-31で敗れ、3連敗で予選ラウンド敗退が決まった。最終節では、悲願のワールドカップ2勝目をかけ、トンガを下して1勝しているカナダと対戦する。


女子ハンドW杯はロシアが3度目の優勝

<優勝したロシアチーム>

 デンマークで行われている女子のハンドボール・ワールドカップは25日に決勝戦が行われ、ロシアがノルウェーを25-23で下して優勝し、同大会3度目の王冠を手にした。
 欧州チャンピオン、オリンピック王者ら世界の強豪国8チームを招いて行われるこの大会は、2005年から毎年デンマークで行われている。



女子バレー欧州選手権、イタリアがトルコに敗れる波乱

<イタリアはトルコに敗れる>

 イタリアとセルビアの共同開催で行われている女子バレーボールの欧州選手権は、現在3次ラウンドが行われているが、すでに予選の全試合を終えたプールBのイタリアとプールDのロシアが、ともに首位で決勝トーナメント進出を決めた。
 一方、プールAでは、ともに全勝で並ぶセルビアとドイツがグループ首位をかけて対戦する他、プールCでは  
 ポーランド、チェコ、ルーマニアが最終戦で決勝トーナメント進出を争う。
 グループ首位で予選を突破したイタリアだが、プールBの最終戦ではトルコに2-3で敗れる波乱があり、決勝トーナメントでも厳しい戦いを強いられそうだ。なお、同じ組のクロアチアは1勝2敗で3次ラウンド敗退が決まった。


NBAレイカーズのブライアントにイタリアのクラブが50億円のメガオファー

<コービーが欧州に?>

 労使交渉の決裂からロックアウト(施設封鎖)に突入しシーズン開幕が危ぶまれているNBAだが、シーズン再開の見通しが立たない中、海外からスター選手へのオファーが続出している。
 中でも話題となっているのが、先週明らかになったレイカーズのコービー・ブライアントにイタリアから届いたメガオファーだ。
 イタリアのプロチーム、ビルトゥス・ボローニャはブライアントに対し、1シーズン契約で総額6700万ドル(約50億円)という破格のオファーを提示したという。この中には、ブライアントが1試合出場するごとに支払われる74万ドル(約5600万円)のインセンティブも含まれている。また、ロックアウトが終了した場合、シーズン中あっても契約を解除してNBAに戻ることができるという。
 父親のジョーがかつてイタリアのプロリーグでプレーしていたことから幼少時代の7年間をイタリアで過ごしたブライアントは、イタリア語を流暢に話すなど同国への愛着も強く、かねてから欧州でのプレーをほのめかしている。イタリアリーグは10月9日に開幕するが、ブライアントの今後の動向に注目が集まっている。



=ロンドンオリンピック情報=

男子バスケットアジア選手権は中国が優勝、日本は五輪出場を逃す

 中国で開催されたFIBA男子バスケットボールアジア選手権は25日に決勝戦が行われ、中国が接戦の末ヨルダンを1点差の70-69で破って優勝し、来年のロンドンオリンピック出場権を獲得した。また、3位決定戦では韓国がフィリピンに70-68で競り勝ち、準優勝のヨルダンとともに来年のオリンピック世界最終予選への出場権を獲得した。一方、日本代表は準々決勝で韓国に破れて順位決定戦にまわり、7位に終わった。この結果、日本は来年のロンドンオリンピックへの出場を逃すことになった。

<決勝トーナメント結果>
準々決勝
ヨルダン 88-84 イラン
フィリピン 95-78 台湾
韓国 86-67 日本
レバノン 48-68 中国

準決勝
ヨルダン 75-61 フィリピン
韓国 43-56 中国

決勝戦
ヨルダン 69-70 中国

3位決定戦
フィリピン 68-70 韓国 

<最終順位>
1.中国(ロンドン五輪出場) 2.ヨルダン(世界最終予選) 3.韓国(世界最終予選)4.フィリピン 5.イラン 6.レバノン 7.日本 8.台湾 9.シリア 10.UAE 11.マレーシア 12.ウズベキスタン 13.インドネシア 14.インド 15.バーレーン  16.カタール

男子バレー南米選手権はブラジルが優勝、アルゼンチンと共にW杯出場権獲得

<28連覇を果たしたブラジル>

 ブラジルで開催されたCSV男子バレーボール南米選手権は、25日にここまで全勝のブラジルとアルゼンチンが対戦し、ブラジルがアルゼンチンを3-1で下して優勝した。
 ブラジルは、1964年の第1回大会(不出場)を除く全ての大会で優勝しており、同大会での連続優勝記録を28に伸ばした。
 総当たり戦で行われたこの大会は、当初の予想通りブラジルとアルゼンチンの2強による優勝争いとなった。ここまで1セットも落としていない両チームの直接対戦は、まずブラジルが第1セットを25-20でとり先手を奪う。一方、粘るアルゼンチンも25-19で第2セット目を取り返し、試合は白熱した展開となる。しかし、ブラジルは効果的なサーブで相手を崩し第3セットを25-23で競り勝つと、第4セットも25-21で連取し、王者の座を守った。
 ブラジルとアルゼンチンは南米代表として、11月から日本で開催されるワールドカップに出場し、来年のロンドンオリンピック出場権獲得を目指す。

<南米選手権最終順位>

1.ブラジル(W杯出場) 2.アルゼンチン(W杯出場) 3.ベネズエラ 4.コロンビア 5.チリ 6.パラグアイ 7.ウルグアイ

ホッケー: フィジーの予選辞退でオーストラリアとニュージーランド男女がオリンピック出場権を獲得

 来年のロンドンオリンピック出場権をかけて10月6日から行われる男女ホッケーのオセアニア地区予選を前に、参加予定3カ国のうちフィジーが財政難を理由に大会への出場を辞退した。これを受けて、残る2カ国のオーストラリアとニュージーランドが自動的にロンドンオリンピック出場権を獲得した。ホッケーのオリンピック出場枠はFIHの世界ランキングに応じて各地区にわりあてられるが、男女共に世界のトップ10入りしているオートラリア、ニュージーランドを擁すオセアニア地区には、2つの出場枠が与えられている。フィジーが辞退したものの、両国は当初の予定通りオセアニア予選に出場し、2カ国間で男女それぞれ3試合を行う。