ヨーロッパニュース一覧

2011-10-11

ヨーロッパ・ニュース Vol.155

2011/10/11


ラグビーW杯、フランスがイングランドを退け準決勝へ、前回覇者の南アは敗退

<戦前の下馬評を覆しイングランドを下したフランス>

 ニュージーランドで行なわれているラグビーのワールドカップは準々決勝が行なわれ、ベスト4が出揃った。欧州勢同士、南半球勢同士の対戦となった準々決勝では、予選ラウンドでトンガに敗れるなど精彩を欠いたフランスが意地を見せイングランドを破ったほか、前回大会覇者の南アフリカは接戦の末に9-11でオーストラリアに敗れた。また残る2試合では、地元ニュージーランドがアルゼンチン相手に33-10で貫録勝ちを収め、ウェールズはアイルランドを22-10で下した。この結果、準決勝はウェールズ対フランス、ニュージーランド対オーストラリアの組み合わせに決まった。

<ラグビーW杯準々決勝結果>
10/8 アイルランド 10-22 ウェールズ
10/8 イングランド 12-19 フランス
10/9 南アフリカ   9-11 オーストラリア
10/9 ニュージーランド 33-10 オーストラリア

<準決勝組み合わせ>
10/15 ウェールズ対フランス
10/16 オーストラリア対ニュージーランド


ハンドボール欧州チャンピオンズリーグ、王者バルセロナが2連勝

 欧州ナンバーワンを決めるハンドボールのチャンピオンズリーグが男女共に開幕した。男子のグループリーグでは、昨季優勝のバルセロナが2連勝と順調な滑り出しを見せた一方で、昨季準優勝のアトレティコ・マドリー(旧シウダー・レアル)が2戦目にしてロシアのチェコフスキー・メドベディと31-31で引き分けた他、ドイツの強豪THWキールもホー   <キールは早くも黒星>
ムでフランスのモンペリエに23-24で敗れる波乱があった。
また女子のグループリーグでは、スペインのイチャコ、ロシアのオルチムが2連勝と幸先よいスタートを切ったものの、昨季王者のラルビック(ノルウェー)がいきなり開幕戦でビボルク(デンマーク)に敗れ、ハンガリーの強豪ギョーリも早くも1敗目を喫するなど波乱含みの立ち上がりとなっている。



NBAユタ・ジャズのキリレンコがCSKAモスクワに移籍で欧州リーグ復帰か

 NBAで活躍するヨーロッパ出身選手のひとりであるロシア代表のベテラン、アンドレイ・キリレンコが、ユタ・ジャズから古巣のCSKAモスクワに移籍することが決まった。CSKAと同選手との契約期間は3年間となっているが、現在もなお続くNBAのロックアウトが解除された場合は、契約を解除してジャズに戻れるオプションも含まれているという。



NBAロックアウトの長期化で主力選手が続々と欧州へ

 ロックアウト(施設閉鎖)により現在もなお開幕の目処がたたない今季のNBAだが、こうした中、ロックアウトが解除されるまでの間、欧州リーグでのプレーを希望する選手が増加している。
 ユタ・ジャズのロシア人選手アンドレイ・キリレンコが母国のCSKAモスクワへの移籍を決めたのに続き、ナゲッツの同胞ティモフェイ・モズゴフも古巣キミキへの復帰を決めた。また、現在は古巣のバルセロナで練習しているパウ・ガソル(レイカーズ)、マーク・ガソル(グリズリーズ)スペイン人兄弟も、まだ契約こそしていないものの、このままロックアウトが長引けば、スペインのチームでプレーする可能性が高いことをほのめかしている。スパーズのフランス人スター、トニー・パーカーも例外ではない。パーカーは先日、自身が株主であり副会長も務める母国のASVELバスケット入りを表明したが、フランスリーグの最低賃金である1500ユーロ(約15万6000円)という低報酬でのプレーを受諾し、保険も自身で負担するという。その他にも数多くの欧州出身選手がNBAからの里帰りを果たしているが、ここ数日は、アメリカ人選手の中でも欧州リーグへの興味が高まっている。すでに報じられているように、イタリアのクラブから高額な短期契約のオファーを受けたレイカーズのコービー・ブライアントについてはまだ契約に至っていないものの、ナゲッツのタイ・ローソンとラプターズのソニー・ウィームズは先週、リトアニアのザルギリス・カヌアスと契約を結び、ロックアウト終結まで欧州でプレーすることになった。また、すでにトルコのベシクタシュと契約したネッツのデーロン・ウィリアムズは、欧州に到着するなりいきなりユーロカップのプレーオフに出場。チームは惜しくもプレーオフで敗退し、本選出場こそ果たせなかったものの、多くの話題を集めた。NBA選手の海外流出は欧州にとどまらず、中国リーグやオーストラリアリーグでプレーすることになった選手も多い。こうした選手の多くは、ロックアウトが終結した場合はNBAに復帰できるという特例条件を契約に盛り込んでおり、シーズンを通して海外でプレーするという保証はない。
 だが、もしこのままロックアウトが終結しなければ、今シーズンは欧州の舞台でも、本場NBAのスター選手たちによるハイレベルなプレーを楽しむことができるだろう。



=ロンドンオリンピック情報=

女子バスケット・アメリカ選手権はブラジルが優勝、アルゼンチンも五輪へ

 来年のロンドンオリンピック出場権をかけた女子バスケットのアメリカ選手権は1日に決勝戦が行われ、ブラジルが74-33の大差でアルゼンチンを下して優勝した。予選ランドをあわせてともに全勝で勝ち進んできた両チームだったが、決勝戦ではブラジルがアルゼンチンを圧倒し、大差をつけて優勝を決めた。この結果、優勝したブラジル、準優勝のアルゼンチンはともに、来年のロンドンオリンピック出場が決まった。
 なお、3位決定戦ではカナダがキューバを下している。



バレーボールW杯の出場国が出揃う

 11月から始まるバレーボールのワールドカップに出場する男女各12チームが出揃った。この大会で3位までに入ったチームには、来年のロンドンオリンピック出場権が与えられる。ロシア、キューバが出場しない女子は、世界ランキング1位のブラジル、今年のワールドグランプリ覇者アメリカが優勝候補の筆頭だが、日本にも上位3強入りするチャンスは十分にある。また、欧州選手権を制したセルビアもあなどれない。さらに、古豪イタリア、欧州選手権準優勝のドイツ、中国あたりがダークホースとなりそうだ。一方、世界ランキング10位のうち9チームが出場する男子の方は、より厳しい戦いになりそうだ。おそらく、アメリカ、ブラジル、セルビア、イタリアの4チームを中心に、若手中心のキューバ、ロシアらが上位進出を目指す展開となるだろう。

女子(11/4〜11/18) 男子(11/20〜12/4)
アルジェリア(アフリカ代表) アルゼンチン(南米代表)
アルゼンチン(南米代表) ブラジル(南米代表)
ブラジル(南米代表) 中国(アジア代表)
中国(アジア代表) キューバ(北中米代表)
ドミニカ共和国(北中米代表) エジプト(アフリカ代表)
ドイツ(欧州代表) イラン(アジア代表)
イタリア(主催者推薦) イタリア(欧州代表)
日本(開催国) 日本(開催国)
ケニア(アフリカ代表) ポーランド(主催者推薦)
韓国(主催者推薦) ロシア(主催者推薦)
セルビア(欧州代表) セルビア(欧州代表)
アメリカ(北中米代表) アメリカ(北中米代表)