ヨーロッパニュース一覧

2011-10-18

ヨーロッパ・ニュース Vol.156

2011/10/18


ラグビーW杯、決勝はニュージーランド対フランス

<下馬評では断然優位のオールブラックス>

 ラグビーワールドカップは準決勝2試合が行なわれ、フランスとニュージーランドが決勝で顔を合わせることとなった。同大会決勝での両者の対戦は1987年の第1回大会以来となるが、その際はニュージーランドがフランスを29-9で破って優勝している。一方、ニュージーランドが勝てばこの大会に続く2度目の優勝、フランスが勝てば初優勝となる。ニュージーランドは準決勝で、この大会で過去一度も勝ったことがなかったオーストラリア相手に20-6で快勝するなど、これまで危なげない戦いで勝ちあがっており、地元優勝に向け波に乗っている。一方、予選ラウンドから苦しい戦いを強いられてきたフランスは、ウェールズとの準決勝でも、相手の反則により数的優位に立ったにもかかわらず最後は追い上げられノートライながら9-8で辛くも逃げ切るなど、満身創痍での決勝進出となった。さらに、過去6大会で欧州勢が優勝したのは2003年大会のイングランドのみと、フランスにとってはあらゆる面で分が悪いが、どこまで欧州の意地を見せられるだろうか。決勝戦は23日の現地時間21:00からオークランドで行なわれる。

<ラグビーW杯準決勝結果>
10/15 ウェールズ 8-9 フランス
10/16 オーストラリア 6-20 ニュージーランド

<3位決定戦>
10/21 ウェールズ vs オーストラリア

<決勝>
10/23 フランス vs ニュージーランド



男子ハンドチャンピオンズリーグ、バルセロナ、ハンブルグ、モンペリエが3連勝

<今大会注目のベルリン>

 男子ハンドボールの欧州チャンピオンズルーグは予選ラウンドの第3節が行なわれ、グループAのバルセロナ(スペイン)、グループCのハンブルグ(ドイツ)、グループDのモンペリエ(フランス)が勝ち、いずれも開幕3連勝とした。
 一方、グループB注目の一戦アトレティコ・マドリー(スペイン)対ベスプレム(ハンガリー)は、アトレティコが37-28で勝ち、ベスプレムに 初黒星をつけた。グループBではこの2チーム以外にも、昨シーズンのブンデスリーガでセンセーションを巻き起こしたベルリンやロシアのメデベディといった上位を脅かすチームがあり、混戦模様となっている。




女子ハンドチャンピオンズリーグ、イチャコはオルチムに敗れる

 女子ハンドボールの欧州チャンピオンズリーグは第3節が終了したが、早くも全勝はグループAのブドゥクノースト(モンテネグロ)とグループDのオルチム・バルセア(ルーマニア)の2チームだけとなった。昨シーズンの王者ラルビック(ノルウェー)はホームでスロベニアのクリムを寄せ付けず31-19で圧勝したが、準優勝のイチャコ・ナバーラ(スペイン)は好調のオルチム相手にホームゲームを22-25で落とし、連勝は2でストップした。

ユーロホッケーリーグ、8チームがKO16ラウンド進出決定

<ミュンハイムのドイツ代表ストラルコウスキ>

 欧州クラブナンバーワンクラブを決めるヨーロッパホッケーリーグ(EHL)は、KO16ラウンド進出をかけたグループラウンドがスタートし、プール1位、2位となった合計8チームが、決勝ラウンド(KO16ラウンド)への切符を手にした。
 10月7日から9日にかけてドイツのミュルハイムで開催されたプールB、C、G、Hのグループラウンド1.1では、3連勝でプールBの1位突破を果たした地元ミュンハイムの健闘が光った。ミュンハイムは最終戦で、過去ユーロカップ9度の優勝を誇るスペインの名門アスレティック・テラサを4-2で破る番狂わせを演じ、地元ファンを熱狂させた。
 なお、残る8チームは、21日から23日にベルギーのアントワープで行われるグループラウンド1.2で決定する。

<KO16進出決定チーム>

プールB: 1位 ミュンハイム(ドイツ) 2位 アスレティック・テラサ(スペイン)

プールC: 1位 ビーストン(イングランド) 2位 RCポロ・バルセロナ(スペイン)

プールG: 1位 イースト・グリンステッド(イングランド) 2位 ディナモ・エレクトロスタル(ロシア)

プールH: 1位 HCブローメンダール(オランダ) 2位 HCディナモ・カザン(ロシア)




男子バスケットユーロリーグ開幕へ、優勝争いは混沌

<R・マドリード入りしたフェルナンデス>

 男子バスケットボールのユーロリーグ2011-12シーズンが17日に開幕する。今季は24チームが4グループに分かれてレギュラーシーズンが行なわれ、各グループ4位までに入った16チームが2次ラウンドに進む。
 昨シーズンの大会で同大会6度目の優勝を果たしたパナシナイコス(ギリシャ)たが、連覇に向けて多くの難敵が立ちはだかる。中でも注目は、ファイナル4でパナシナイコスに敗れ3位に終わったイタリアのモンテパッシ・シエナだ。ユーロリーグ屈指のポイントガード、ボー・マッカレブを要すイタリア王者は、ユーロリーグで3度の優勝を経験したセンターのデイビッド・アンダーセンを新たに加え、雪辱に燃える。また、スペイン代表のナバーロを中心に王座奪回を狙う一昨シーズンの王者リーガルFCバルセロナ、ダラス・マーベリックスからルディ・フェルナンデスを獲得したレアル・マドリード、ユタ・ジャズからキリレンコが復帰したCSKAモスクワ、ファイナル4の開催地イスタンブールを本拠地とするガラタサライといったチームも着実に戦力アップしており、虎視眈々とファイナル4進出を狙っている。
 さらに、今季のユーロリーグの行方を大きく左右する要因となりうるのが、NBAのロックアウトの影響だ。現在もまだ解決の糸口が見えないロックアウトがこのまま長引き、NBAが長期にわたって中断されることになれば、ナゲッツのタイ・ローソン、ラプターズのソニー・ウィームズと契約を結んだリトアニアのザルギリス・カヌアスのように、プレー機会を求めてさらに多くの選手がNBAから欧州に活躍の場を移すことになるだろう。これらの選手の流入により、ユーロリーグ内でのパワーバランスが一気に変わる可能性もあるだけに、アメリカの動向からも目が離せない。




=ロンドンオリンピック情報=

バレーオリンピック欧州最終予選に向けたプレ予選の組み合わせが決定

 来年5月、男子はブルガリアのソフィア、女子はトルコのイスタンブールでそれぞれ行なわれるバレーボールのオリンピック欧州最終予選への出場権をかけて11月に行なわれるプレ予選トーナメントの組み合わせが決定した。プレ予選では、男女とも18チームが3つのグループに分かれて総当たり戦を行い、優勝したチームは欧州最終予選への切符を手に入れることができる。だが、欧州最終予選でのオリンピック出場枠は男女共に1チームにしか与えられず、長く厳しい戦いを勝ち抜かなければならない。

<男子欧州プレ予選組み合わせ>
トーナメント1: スロバキア(開催国)、トルコ、エストニア、オーストリア、スペイン、モンテネグロ
トーナメント2: フランス(開催国)、チェコ、ベルギー、ドイツ、ギリシャ、ラトビア
トーナメント3: クロアチア(開催国)、フィンランド、スロベニア、ポルトガル、オランダ、ウクライナ

<女子欧州プレ予選組み合わせ>
トーナメント1: ロシア(開催国)、スペイン、ルーマニア、ベルギー、スロバキア、オーストリア
トーナメント2: クロアチア(開催国)、オランダ、フランス、イスラエル、ギリシャ、スウェーデン
トーナメント3: アゼルバイジャン(開催国)、チェコ、ブルガリア、ウクライナ、ハンガリー、デンマーク