ヨーロッパ・ニュース Vol.158
2011/11/08
● バレーボールW杯女子、アメリカがブラジルを下す、日本は1勝2敗で黄信号
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バレーボールのロンドンオリンピック出場権をかけた最初の大会となるワールドカップ女子大会が4日に日本で開幕し、早くも波乱が起きている。
第1ラウンド初日の試合では、いきなり世界ランキング1位のブラジルと2位のアメリカの対戦が実現し、アメリカが3-1でブラジルを退け、8月のワールドグランプリファイナル決勝以来となる、今季2度目の勝利を飾った。アメリカの勢いはなおも止まらず、翌5日にも欧州王者セルビアをストレートで下し強豪2チームを撃破すると、3日目の韓国戦では3セットで合計35ポイントしか与えずに圧勝。最も厳しい組み合わせとなった第1ラウンドで無傷の3連勝を果たした。一方、昨年の世界選手権で3位に入り、今大会でのオリンピック出場が期待される日本だが、初戦で今季勝ち越しているイタリアに1-3で敗れると、第2戦のアルゼンチン戦には勝利したものの、第3戦で中国にフルセットの末敗れ、第1ラウンド終了時点で1勝2敗と出遅れた。ブラジル、アメリカ、セルビアと強豪勢との対戦を前に3連勝で切り抜けたかった日本にとっては予想外の結果となり、今大会でのロンドンオリンピック出場権獲得に早くも黄信号が灯った。これ以上の取りこぼしができない中、第2ラウンド以降の巻き返しが期待される。
<イタリアの名セッター、ロビアンコが日本で代表500試合を達成>
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ワールドカップ初戦でイタリアが日本を3-1で下したこの日は、歴代最高セッターのひとりに数えられるイタリア代表エレノーラ・ロアビアンコの代表通算500試合目となった。
セッターとしてトップクラスの技術を誇るだけでなく、イタリアで最も人気があるバレー選手のひとりでもあるロビアンコは、2000年のシドニーオリンピックにチーム最年少の20歳で出場して以来、3大会連続でオリンピック出場を果たし、2007年の北京オリンピックでは見事チームを金メダルに導いた。その他にも、2002年の世界選手権、2007年のワールドカップなど数々の大会で優勝経験を持ち、2005年、2007年の欧州選手権では最優秀セッターにも選ばれている。また、所属するクラブチームでも数々のタイトルを獲得しているが、今年の夏からはイタリアのベルガモからトルコのガタラサライに活躍の場を移した。今年の冬に乳がんを患い一時休養していたものの、その後見事に復活し、自身4度目のオリンピック出場に燃えている。欧州選手権4位に終わった屈辱を今大会で晴らすべく、ロビアンコのトスワークがイタリアをオリンピック出場に導くか注目したい。
● 女子サッカーチャンピオンズリーグ、永里のポツダム圧勝、後藤のラジョはドロー
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女子サッカーの欧州チャンピイオンズリーグは、決勝トーナメント1回戦のファーストレグが行なわれ、なでしこJAPANの永里優季が所属するドイツのポツダムはスコットランドのグラスゴーシティを10-0の大差で下し、準々決勝進出をほぼ確実とした。この試合に先発出場した永里は後半2ゴールを挙げる活躍を見せ、チームの勝利に貢献した。また、同じくなでしこの熊谷紗希が所属するフランクフルト(ドイツ)もパリ・サンジェルマンに3-0で快勝、熊谷はフル出場を果たした。
一方、後藤史が所属するスペインのラジョ・バジェカーノも、強豪アーセナル相手に1戦目を1-1で引き分ける健闘を見せた。この試合、後藤はフル出場を果たしている。
● 男子ハンド欧州ネーションズ・スーパーカップはスペインが優勝
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ドイツのベルリンなどで行なわれていた男子ハンドボールの欧州ネーションズ・スーパーカップは6日に最終日を迎え、27-23で地元ドイツを破ったスペインが3連勝で優勝を飾った。
ドイツ、スペインの他、デンマーク、スウェーデンが参加し、6カ国の総当たり戦で行われたこのトーナメントは、ロンドンオリンピック出場権をかけて、来年セルビアで行なわれる欧州選手権の前哨戦の場となった。
● 男子バスケ、ユーロリーグ第3節
男子バスケットボールのユーロリーグはレギュラーシーズン第3節が行なわれ、CSKAモスクワ(ロシア)、バルセロナ(スペイン)、パナシナイコス(ギリシャ)、モンテパッシ・シエナ(イタリア)ら有力チームが順当勝ちを収め、いずれも3連勝を飾った。しかし、優勝候補の一角レアル・マドリー(スペイン)はマッカビ・エレクトラ(イスラエル)に88-82で敗れ、初黒星を喫した。
=ロンドンオリンピック情報=
● 男子ハンド、オリンピック・アジア予選は韓国優勝、日本は2位で世界最終予選へ
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男子ハンドボールのオリンピック・アジア予選は2日に決勝戦が行われ、韓国が26-21を下し、先日優勝した女子に続いてロンドンオリンピックへの出場権を獲得した。
グループリーグの初戦で韓国に18-31と大敗を喫した日本だったが、その後は中国、オマーン、カザフスタンに連勝して準決勝進出を果たすと、準決勝のサウジアラビア戦では苦しみながらも22-21で接戦をものにし、決勝へ駒を進めた。この日の決勝でも粘りを見せた日本は、前半終了時点で10-11と1点差まで詰め寄ったが、最後は力負けした。日本は、ブラジル、チリ、デンマーク、スウェーデン、スペイン、クロアチア、アイスランド、ハンガリーともに、来年4月に行なわれる世界最終予選に出場し、オリンピック出場に最後の望みをかける。
一方、韓国はこれで7度目のオリンピック出場を決めた。男子ハンドボールはすでに、開催国の英国、世界選手権優勝のフランス、中南米選手権優勝のアルゼンチンがオリンピック出場を決めている。なお、3位決定戦では、イランがサウジアラビアを21-20で下している。
<オリンピック・アジア予選最終順位>
1.韓国 2.日本 3.イラン 4.サウジアラビア 5.カタール 6.中国 7.クェート8.オマーン 9.ウズベキスタン 10.カザフスタン