ヨーロッパ・ニュース Vol.166
2012/01/24
● 女子バレーボール:CLリーグラウンド、栗原恵のD・カザン情報
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女子バレーボールの欧州チャンピオンズリーグ(CL)はリーグラウンド最終節が行なわれ、2010年世界選手権の最優秀選手エカテリーナ・ガモア、全日本の栗原恵を擁するプールCのディナモ・カザンはプロステヨフ(チェコ)に1-3で敗れた。
この試合、敗れたディナモ・カザンだが、すでにCL5連勝で早々とプレーオフ進出を決めており、スターティングメンバーを温存する余裕すらみせていた。また、この試合に出場した栗原は、レシーブなどを中心にまずまずの活躍を披露した。
● ラグビー:ハイネケンカップ、ベスト8が出揃う
欧州の24のクラブおよび地域代表チームが、欧州クラブ王者を争うハイネケンカップのプール最終戦が今週末行なわれた。5月19日にイングランドのトゥイッケナム・スタジアムで行なわれる決勝戦に向けて、激しい予選を勝ち抜いた8チームが出揃った。
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プール1は、ミュンスター(アイルランド)が1位で予選を通過しており、一方昨季2位のノーサンプトン・セインツ(イングランド)は、2勝4敗(勝点12)の3位で予選敗退となった。
プール2では、1995-96シーズンのファイナリストであるカーディフ・ブルーズ(ウエールズ)と、過去最高位の準々決勝進出(2003-04)以上を目指すスコットランドの強豪エディンバラが、ともに勝ち残りを決めた。
プール3はレンスター(アイルランド)が5勝1分けで、プール4は勝ち点で3チームが並ぶものの、クレルモン・オーヴェルニュ(フランス)が首位通過をそれぞれ決めている。
また、今大会で最多優勝4回を誇るフランス王者のトゥールーズは、4勝2敗(勝点18)でプール6のトップに立ち、ノックアウトステージの挑戦権を得た。
4月上旬から行なわれるノックアウトステージ、ベスト8の組み合わせは以下のように決定した。なお、開催地、日程の詳細は未定となっている。
(1) マンスター(アイルランド)VSアルスター(アイルランド)
(2) レンスター(アイルランド)VSカーディフ・ブルーズ(ウエールズ)
(3) エディンバラ(スコットランド)VSトゥールーズ(フランス)
(4) サラセンズ(イングランド)VSクレルモン・オーヴェルニュ(フランス)
● バスケット:ユーロリーグ、ラウンド16が幕開け
18日、男子バスケットのユーロリーグ、ベスト8進出をかけた「ラウンド16」が幕を開けた。予選を勝ち抜いた16チームが、4つのグループ(E、F、G、H)に分かれてグループリーグを戦う。なお、各グループ上位2チームが、3月下旬より開催される準々決勝トーナメントに進出する。
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グループEでは、CSKAモスクワ(ロシア)がオリンピアコス(ギリシャ)を86-78で破り順調なスタートをきった。グループFは、モンテパッシ・シエナ(イタリア)、レアル・マドリー(スペイン)の強豪が順当に勝利を収めている。グループGのパナシナイコス(ギリシャ)、グループHのバルセロナ(スペイン)、マッカビ(イスラエル)などが勝利を収め、幸先の良いスタートを切った。
また、グループGではUNICSカザン(ロシア)がウラジミール・ヴェレミエンコの大活躍もあり、難敵フェネルバフチェ(トルコ)を接戦の末76-71で下している。
● 男子ハンドボール:ユーロ2012・セルビア大会情報
15日に開幕された男子ハンドボールのユーロ2012(欧州選手権)・セルビア大会は、白熱した対戦の数々に注目したい。なお、今大会で優勝したチームは、ヨーロッパチャンピオンとして今年のロンドンオリンピックへの出場権が与えられる。
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グループA、開催国のセルビアはポーランドに続き強敵デンマークを24-22で破り、スロバキアと引き分けるものの、2勝1分けと好発進をきった。一方、デンマークはまさかの2敗を喫した。グループBでは、ドイツが2勝1敗と混戦のグループをリードした。
グループCは、前回ウイーン大会覇者のフランスが、スペインに初戦で破れるハプニングが起こり混戦が続いた。スペインは2勝1分けのままグループ首位を維持、ハンガリーが1勝2分けでその後を追う形となった。グループDは、クロアチアが3連勝で圧倒的な強さを見せ付けた。
また、20日から引き続き行なわれているメインロード(勝ち点を持ち越しての本大会)では、2つのグループに分かれて激戦が続いている。グループIでは北欧勢が苦しい展開を強いられており、ドイツ、セルビアがリードしている。また、グループIIでは好調を維持するスペイン、クロアチアとは対照的に、前回覇者のフランスが窮地に立つ状況が続いている。
● フットサル:元名古屋オーシャンズのリカルディーニョが古巣へ復帰
日本では、Fリーグの名古屋オーシャンズで大きな脚光を浴びたポルトガルの“リカルディーニョ”ことリカルド・フェリペ選手が、古巣のベンフィカへと復帰を果たした。
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リカルディーニョ選手は、2010年から11年まで日本の名古屋オーシャンズに所属し、リーグ戦4連覇に貢献し、得点王争いでは3位に終わったものの、MVP・ベストファイブにそれぞれ選出された。そして2011年からは、福島第一原子力発電所事故による影響などのために、ロシアのCSKAモスクワに期限付で移籍していた。
リカルディーニョの古巣であり、復帰先でもあるポルトガル1部の首位ベンフィカも、同選手の帰還を大きく報道して喜んだ。
その卓越したテクニックで、日本を始め多くの国々でもフットサルのシンボルとして人気を集めたリカルディーニョは、2007年にはUEFAフットサル選手権(4位)の最優秀選手賞にも選ばれている。2004年台北で行なわれたフットサル世界選手権で活躍した、元ブラジル代表のファルコンの“後継者”とも呼ばれた。その華麗なスタイルで、多くのアジアの国々でもサッカー、フットサルファンを魅了したスーパースターの1人である。