ヨーロッパ・ニュース Vol.170
2012/02/21
● 男子バスケット:ユーロリーグ「ラウンド16」情報
男子バスケットのユーロリーグ、ベスト8進出をかけた「ラウンド16」第4節が各地で行なわれ、接戦とサプライズの連続となり観衆を大いに魅了した。
まずグループEでは、ガラタサライ(トルコ)がもはや無敵かと思われたCSKAモスクワ(ロシア)を68-64と大接戦の末に破る快挙を果たした。
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そしてグループF、ビルバオ(スペイン)とレアル・マドリーの同国対決は、ビルバオがなんと24ポイントの大差をつけて優勝候補の一角から金星を奪った。なお、この試合ビルバオのアーロン・ジャクソンが大爆発、15ポイント、10アシストを披露するとミスショットも僅かに2本というパフォーマンスで勝利の立役者となった。
またグループGでは、強豪同士のパナシナイコス(ギリシャ)とフェネルバフチェ(トルコ)のライバル対決は好勝負の末、パナシナイコスに軍配が上がった。
グループHでは、BCジャルギリス(リトアニア)がバルセロナ(スペイン)に食らいつくものの、67-58で破れた。他にもエキサイティングな試合が続いた第4節となった。
● 男子ハンドボール、グループリーグ情報
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男子ハンドボール、チャンピオンズリーグのグループ予選が各地で行なわれた。残すところ各1試合ずつとなったグループ予選だが、ベスト16への顔ぶれが次第に明らかになってきた。
グループAは、8勝1敗のバルセロナ(スペイン)と7勝のザグレブ(クロアチア)が2強で早々とベスト16への勝ち抜けを決めた。グループBはアトレティコ・マドリー(スペイン)とMKBヴェスプレーム(ハンガリー)が混戦のグループをリードしている。
また、グループCではハンブルガー(ドイツ)が8勝1分けで圧倒的な強さを見せつけて、コペル(スロベニア)らが後を追っている。グループDでは、THWキール(ドイツ)とコペンハーゲン(デンマーク)らがベスト16入りを確定している。
● 男子バレー、ブラジル代表のジバが手術から復帰
2008年のオリンピックでは銀メダルに終わり、ロンドンオリンピックで金メダルを誓うブラジル代表の“ジバ”こと、ジルベルト・ゴドイフィリョ主将が左足の手術から復帰した。ジバは類まれなる才能でジュニア時代から活躍、1993年世界ユース選手権の優勝から2010年の世界選手権制覇に至るまで、輝かしい功績を収めている。35歳となったジバ本人にとって、2度目の金メダルがかかる2012年ロンドン五輪には特別な思い入れがあるようだ。
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13日に母国ブラジルでの手術を終えたばかりのジバは、本格的な練習に復帰するまでは約2ヶ月の時間が必要とされている。それでも、15日に国内のインタビューに応じたジバは、復帰への強い意欲を語った。
「思い切って手術に踏み切ったけれど、きっとこれが僕にとって最善の解決策だった。今年は全てをロンドンオリンピックに捧げるつもりだよ。体調もしっかり整えて夏を迎えたい。(準優勝に終わった)2008年は足首の調子が悪かった、今年は万全の状態で勝負したい」
なお、ジバは2004年アテネオリンピックで金メダルを獲得すると、最優秀選手賞も受賞している。また、金メダルを獲得した2006年世界選手権、同年ワールドリーグ、2007年ワールドカップにおいても最優秀選手賞を受賞するなどブラジルの大黒柱として活躍した。しかし、2008年にキャプテンとしてチームを牽引した北京オリンピックは、自身の不調もあり決勝でアメリカに敗れて銀メダルに終わっていた。今年のオリンピック、このジバの姿にも注目したい。
● ラグビーセブンス・USA大会、JAPAN情報
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HSBC・ラグビーセブンズ・ワールドシリーズの第5ラウンドとなる、USA大会が12日まで3日間、米国ラス・ベガスで行なわれた。ハイレベルなパス、トライの攻防が繰り広げられ、観衆を大いに盛り上げた。
大会初日の10日、日本は強豪ニュージーランドと対戦すると42-5、サモアとは33-0と大差をつけられての敗戦となった。ケニアやイングランドが華麗な攻撃を披露した。
2日目のスコットランド戦では粘り強い戦いで15-14と貴重な勝利をもぎとった日本だが、同日のオーストラリア戦では惜しくも10-7で破れている。最終日、日本はカナダ戦に21-5という結果で敗れてUSA大会を終えた。
なお、12日のUSA大会決勝戦では、サモアとニュージーランドが激しい決勝戦を披露した。勢いよく序盤こそリードを奪ったサモアだが、ニュージーランドも猛反撃をみせると、後半残り1分で同点に追いつく。試合は19-19の同点のまま後半ロスタイムへ突入するが、最後のワンプレーでドラマが起こる。粘り強いビルドアップからサイドチェンジ、右サイドを一気に駆け上がったサモアが相手DFを豪快にタックルで弾き決勝トライを決めて優勝を飾った。
この結果、ワールドシリーズ通算成績は1位がニュージーランド(92ポイント)、続いてフィジー(87)、南アフリカ(76)、イングランド(74)、サモア(69)と続いている。
● なでしこ情報、ポルトガル・アルガルベカップ情報
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サッカーなでしこジャパン(日本女子代表)は、2月29日から3月の7日までポルトガルで行なわれるアルガルベカップ2012に参加する。12カ国の代表チームが3グループに分かれて行なうこの大会には、世界の強豪が集いハイレベルな戦いも期待される。また、日本代表は3月5日には米国との戦いも控えており、キリンチャレンジカップ2012、ロンドン五輪に向けて貴重なマッチアップの連続となりそうだ。
ポルトガル現地紙などでは、「世界最高のセレックションが集う大会」、「いくつかの代表にとっては大切なリベンジを果たす機会となる」と報道しており、世界王者として臨む日本代表には大きな注目が集まりそうだ。
日本vsノルウェー* 2012/02/29 *ベラ・ビスタスタジアム
デンマークvs日本* 2012/03/02 *アルガルベスタジアム
アメリカvs日本* 2012/03/05 *アルガルベスタジアム
● スペインフットサル情報
15日、スペイン国王のフアン・カルロス1世、王女ソフィアらが揃ってスペイン代表フットサルの欧州選手権制覇を受けて、スペインサッカー連盟(RFEEF)に祝福のメッセージを送った。
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「スペイン代表の快挙を心からお祝いしたい。選手、監督、スタッフの全ての人々の活躍あってこその優勝です。私達の代表がこの快挙を成し遂げたことを心から誇りに思います」
スペイン国内では人気のあるフットサル競技だが、今欧州選手権2012.、ロシアとの決勝戦では、来賓席にスペイン王族の姿が見られなかったことを発端に、にわかに議論が繰り広げられていた。
多くのスペイン代表の選手達が「自分たちの苦労や活躍はもっと評価されるべき」との不満を述べると、サッカーの同国代表GKイケル・カシージャス主将も「国王はフットサル代表を祝福するべきだ」とコメント、同国フットサル界を代表するバルセロナのハビエル・ロドリゲスも「フットサル競技ということか、来賓席には王族の人は誰一人も来なかった」とメディアに不満を漏らしていた。
この議論に終止符を打つべく、フアン・カルロス1世らが早急にフットサル代表へ向けて祝福のメッセージを送ったようである。