ヨーロッパ・ニュース Vol.173
2012/03/27
● 女子バレー欧州CL: フェネルバフチェが初優勝、MVPにキム・ヨンギョン
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24日と25日にアゼルバイジャンのバクーで行われた女子バレーボールの欧州チャンピオンズリーグ・ファイナル4決勝で、トルコのフェネルバフチェ・イスタンブールがフランスのRCカンヌを3-0のストレートで下し、同大会初優勝を飾った。
2年前のファイナル4決勝ではイタリアのベルガモに敗れ、昨年は準決勝で同じトルコのバキンフバンクの前に涙を飲んだフェネルバフチェだったが、3年連続のファイナル4でついに女王の座についた。女子ブラジル代表監督と兼任で昨年から同チー ームの指揮を執るゼ・ロベルト・ギマラエス監督にとっても欧州のクラブで初のビッグタイトル獲得となった。また、この試合では、昨年までVリーグのJTマーヴェラスでプレーしていた韓国代表のキム・ヨンギョンが両チーム最多の23ポイントを挙げる活躍を見せ、アジア人としては初となる同大会MVPに選ばれた。
なお、同日行われた3位決定戦では、栗原めぐみが所属するディナモ・カザン(ロシア)がカルナギ・ビラ・コルテッセ(イタリア)を3-1で破ったが、栗原はベンチ入りしなかった。
<女子CLファイナル4結果>
準決勝
3/24 フェネルバフチェ・イスタンブール(トルコ) 3-1 ディナモ・カザン(ロシア)
3/24 RCカンヌ(フランス) 3-1 MCカルナギ・ビラ・コルテッセ(イタリア)
決勝
3/25
フェネルバフチェ・イスタンブール 3-0 RCカンヌ
3位決定戦
3/26
ディナモ・カザン 3-1 MCカルナギ・ビラ・コルテッセ
● 男子ハンドボール欧州CL: バルセロナがモンペリエを下し逆転で8強入り
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男子ハンドボールの欧州チャンピオンズリーグベスト16ラウンドは先週、第2戦が行われ、モンペリエ(フランス)との第1戦を28ー30で落としたバルセロナが36-20で圧勝し、逆転で8強入りを決めた。また、ドイツ勢同士の対戦となったベルリン対ハンブルクは、第1戦目に続き第2戦もベルリンが勝ち(24-23)、準々決勝へ駒を進めたほか、THKキール(ドイツ)、アトレティコ・マドリー(スペイン)らも順当に勝ち上がった。 一方、ハンガリーの強豪ベスプレム対スペインのアデマール・レオンの対戦は両チーム1勝1敗のタイとなったが、得失点差でわずか1点上回ったレオンが念願のベスト8進出を果たした。
● 女子サッカーCL:永里の2ゴールなどでポツダムが準決勝へ、大滝もCLデビュー
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女子サッカーの欧州チャンピオンズリーグは準々決勝の第2戦が行われ、昨シーズン準優勝のポツダム(ドイツ)が永里優季の2ゴールなどで3-0でロシヤンカ(ロシア)に快勝し、2連勝で準決勝進出を決めた。
また、初戦を0-1で落とした熊谷紗希のフランクフルト(ドイツ)も第2戦でマルメ(スウェーデン)に3-0で勝利してベスト4入りしたほか、 <永里は2ゴールの活躍>
昨シーズンの王者リヨンは、第1戦に続き第2戦も4-0で大勝し、合計スコア8-0でブロンビー(デンマーク)を退けた。なお、この試合でリヨンの大滝麻未は57分から途中出場し、CLデビューを飾った。
<女子CL準々決勝結果>
第1戦 第2戦 合計
アーセナル(イングランド) 3-1 1-0 (4-1) ゴーテボリ(スウェーデン)
ポツダム(ドイツ) 2-0 3-0 (5-0) ロシヤンカ(ロシア)
リヨン(フランス) 4-0 4-0 (8-0) ブロンビー(デンマーク)
マルメ(スウェーデン) 1-0 0-3 (1-3) フランクフルト(ドイツ)
● 男子バスケユーロリーグ・プレーオフ: バルセロナとCSKAがファイナル4へ王手
男子バスケットのユーロリーグは、レギュラーシーズン、その後のトップ16ラウンドを勝ち抜いた8チームによるプレーオフが行われているが、先週行われた第2戦で、CSKAモスクワ(ロシア)とFCバルセロナ(スペイン)が早くも2勝目をあげ、ファイナル4進出に王手をかけた。5試合のうち先に3勝をあげれば勝ち抜けが決まるプレーオフラウンドで、CSKAはスペインのジェスクラップ(スペイン)を、バルセロナはロシアのユニックスを寄せ付けず、ともに2連勝。一方、モンテパッシ・シエナ(イタリア)対オリンピアコス(ギリシャ)、パナシナイコス(ギリシャ)対マッカビ・エレクトラ(イスラエル)は、ともに1勝1敗のタイで第3戦を迎えることになる。なお、ファイナル4は、5月11日から13日にかけてトルコのイスタンブールで行われる。
● 女子ホッケーOQT: ベルギーがロンドン五輪出場権獲得
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ベルギーのアントワープで行われた女子ホッケーのオリンピック最終予選第1ラウンドは25日に決勝戦が行なわれ、地元ベルギーが4-1でアイルランドを下し、この夏行われるロンドン五輪への11枚目の切符を手にした。
残る1枠は、4月26日から5月6日にかけて日本の各務原で行われる第2ラウンド(日本、アゼルバイジャン、チリ、ベラルーシ、マレーシア、タイ、トリニダードトバゴが参加)勝者に与えられる。
<女子ホッケーOQTベルギーラウンド最終順位>
ベルギー 2.アイルランド 3.スペイン 4.ロシア 5.フランス 6.メキシコ
● 男子バレー: 元イタリア代表ボボレンタ、試合中の心臓発作により死亡
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先週末、イングランドのボルトンに所属するプロサッカー選手ファブリス・ムアンバが試合中に心臓発作で倒れた(現在もなお入院中)ニュースは世界のスポーツ界に衝撃を与えたが、25日のイタリアリーグセリエBのバレー・フォルリ対ルカ・マチェラッタ戦でも、元イタリア代表のビゴル・ボボレンタが心臓発作を起こし死亡するという悲劇が起こった。
この試合、第3セットに入りボボレンタがサーブを打とうとしたところ、突然体調不良を訴えて倒れこんだ。救急班により、その場でただちに心臓蘇生処置が行われたが、その後搬送された病院で死亡が確認された。
享年37歳のポボレンタは、1996年にイタリア代表として出場したアトランタオリンピックで銀メダルを獲得。2008年の北京オリンピックにも出場したほか、ワールドリーグでも4度優勝、世界選手権でも優勝した経験があり、イタリアを代表するバレーボール選手のひとりだった。この悲報を知り、世界のバレーボール界は深い悲しみに包まれている。