ヨーロッパニュース一覧

2012-5-1

ヨーロッパ・ニュース Vol.176

2012/05/01


サッカー女子、チャンピオンズリーグ情報

 5月17日にミュンヘン(ドイツ)で行なわれるサッカー女子チャンピオンズリーグ(CL)の決勝戦は、2連覇のかかるFW大滝麻未の所属するオリンピック・リヨン(フランス)対DF熊谷紗希のFFCフランクフルト(ドイツ)の対決に早くも注目が集まっている。

 なおCL決勝への出場が期待されるFW大滝は、28日に行なわれたフランス・カップ準決勝のアラス戦でも3得点で勝利に貢献するなど、フル出場を果たしておりアピールも万全と言ったところだ。


<オリンピック・リヨン、連覇へと自信に満ち溢れている>

 CL準決勝でFW永里優季のFFCポツダム(ドイツ)を退け、3年連続の同大会での決勝進出を果たしたリヨンだが、悲願の連覇に向けて各選手が自信に満ちたコメントを残している。ここでは同クラブの主力でもある3選手のコメントを以下に紹介するが、リヨンの優勝を信じて疑わない姿勢が印象に残った。

「フランクフルトは手強いチーム。でもまだ1ヶ月の準備期間が残っている。わたし達リヨンが優れているとは思うけど、互角の勝負になると思う」 *MFカミーユ・ アビリー

「ドイツでの決勝戦だからフランクフルトには声援が味方するだろう。いい勝負になるとは思うが、わたし達リヨンの方が経験に長けているはず」 *DFソニア・ボンパストル

「わたし個人としては、フランクフルトと対戦するのは初めてになる。相手には個人能力の高い選手が揃っている。素晴らしい対戦相手だと思う。それでもチャンピオンズリーグでの経験などを考えれば、リヨンが優勝できるはず」 *FWロッタ・シェリン




男子ハンドボール、チャンピオンズリーグ情報

 男子ハンドボール、チャンピオンズリーグ準々決勝の第2戦が各地で行なわれベスト4の顔ぶれが明らかになった。

 まず注目の優勝候補対決は、バルセロナ(スペイン)相手に第1戦を29-23で制したAGコペンハーゲン(デンマーク)が、第2戦こそホームのバルセロナに33-36で破れたものの、相手の守備の隙をついた効果的なカウンターなどを見せて得点差でファイナル4へと駒を進めた。


<FUCHSEベルリンは前半からの猛攻で会場を大きく盛り上げ、準決勝へと勝ち進んだ>

 また、強豪のアトレティコ・マドリー(スペイン)は、高い決定力を見せ付けてRKコペル(スロベニア)に31-24と7点差で勝利、粘り強い戦いを見せた東欧のライバルを終盤に突き放してベスト4入りを決めた。

 そして今週末のサプライズとも言えるのが、ベルリンで行なわれたアデマル・レオン(スペイン)対FUCHSEベルリン(ドイツ)の試合だ。第1戦を9点差で落として後がないFUCHSEベルリンは、前半からGK(キーパー)に代えて7人目のフィ―ルドの選手を投入して猛攻撃に出ると、ホームの後押しを受けて29-18という圧倒的なスコアで準決勝に突き進んだ。

 そして今週末最後の組み合わせが、RKクロアチア・ザグレブ(クロアチア)対THWキール(ドイツ)の対決となった。クロアチアのザグレブで行なわれた第1戦を引き分けに終えた両クラブだが、第2戦はホ-ムのTHWキール(ドイツ)が33-27で勝利、そのためドイツ勢2チームがファイナル4に出揃う結果となった。

 なお、ファイナル4の組み合わせの抽選は、5月2日にケルン(ドイツ)で行なわれる予定となっている。




フットサル男子UEFAチャンピオンズリーグ決勝

 今週末にスペインのレイダで行なわれた、フットサル男子UEFAチャンピオンズリーグ・ファイナル4は、バルセロナ(スペイン)が準決勝のスポルティング(ポルトガル)に5-1で快勝した。また、決勝戦ではディナモ・モスクワ(ロシア)を3-1で破り、初のヨーロッパ制覇という快挙を成し遂げた。


<決勝でも先制点を記録したバルセロナのブラジル代表ウィルデ(右から2番目)>

 29日の決勝戦では、欧州選手権2012の決勝スペイン対ロシアを彷彿とさせる両国のクラブが、最後まで互角の戦いを繰り広げた。ボールの支配率、シュート数なども両者ともに譲らぬ決勝戦となったが、地元の声援を受けたバルセロナが激戦を制した。

 なお最優秀選手には、決勝戦でもセットプレーから貴重な先制点を記録したブラジル代表のウィルデ選手(13番)が選ばれている。




イタリア、男子バレーボール情報

 22日に行なわれたバレーボールセリエA男子は、ASバレー・ルーベ・マチェラータがトレンティーノ・バレーをフルセット(3-2)の末に下し、セリエA2度目の優勝を果たした。1万1000人以上の観衆を集めたこの一戦は、昨年のリーグ覇者でもあるトレンティーノと白熱の攻防を見せたマチェラータが、最初の2セットをリードされながらも粘りの逆転で優勝を決めた。


<2度目のイタリア国内リーグ優勝を決めたルーベ・マチェラータ。優勝トロフィーを抱えるイゴール選手(中央)>


 チームの主軸として大活躍を見せた、マチェラータのJi__ Kov__(ジリ・コバル)選手も、このリーグ優勝の喜びを以下のようにコメントしている。

「個人として、チームとしても喜ばしい優勝という結果となった。最初の2セットを落としたけど、僕たちはバラバラだった。第3セットからは、素晴らしい団結したグループとしての力を見せることができた」



ラグビー男子、ハイネケンカップ

 欧州最強クラブ決定戦のハイネケンカップは、28日、29日に準決勝2試合が行なわれた。連覇を狙うレンスター(アイルランド)が最有力優勝候補、2番手がクレルモン・オーヴェルニュ(フランス)との専門家の分析であった。また、アルスター(アイルランド)、エディンバラ(スコットランド)には優勝の可能性は低くとも、善戦が期待されていた。


<クレルモン・オーヴェルニュ、再びレンスターの前に破れ去った>


 まず28日に行なわれた準決勝第1試合は、アルスター対エディンバラというカードになった。今季の対戦成績ではアルスターが2戦とも制しており、有利が予想された。結果は前評判どおり、22-19でエディンバラに対しての相性の良さを見せたアルスターが13年ぶりの栄冠獲得に迫り、決勝進出を決めた。

 また、『事実上の決勝戦』と呼ばれる29日の第2試合は、2季連続3度目の優勝を狙うレンスターがクレルモンと対決した。レンスターは、クレルモンと過去5試合対戦して4勝1敗と相性がよく、この大一番でもやはり優勢に勝負を進めることに成功する。結局、両チームとも堅守が目立った注目の一戦だが、最後まで両者互角の戦いを繰り広げながらも、19-15とレンスターが貫禄の勝利を収めている。




フットサル男子W杯、南米予選情報

 今年の11月1日から開催されるフットサル・ワールドカップ(W杯)・タイ大会へ向けて、南米予選を兼ねたトーナメントがブラジル南部で開催された。


<グループ予選、4戦全勝、37得点1失点と脅威の実力は相変わらずのブラジル>

グループAでは過去に4度の優勝を誇り、現W杯王者でもあるブラジルが17日にアルゼンチンを3-0で下し、南米一番乗りでW杯本大会行きを決めた。また、ブラジルにこそ敗れたアルゼンチンだが、翌日にはペルーを4-0で下し同じく本大会への切符を手にした。

 グループBでは、最後まで4カ国が勝ち点6で並んだが、コロンビア、パラグアイが勝ち点9でW杯進出を決定した。この結果、ブラジル、アルゼンチン、コロンビア、パラグアイという南米の常連の顔ぶれが出揃った。

 なお、この南米予選はこの上位4カ国によるトーナメントも行なわれており、準決勝でブラジルがパラグアイに敗れる波乱が起こった。決勝戦では、アルゼンチンがそのパラグアイを1-1の同点からPK戦(7-6*)で破り、宿敵ブラジルの地で歴史的優勝を収めた。