ヨーロッパ・ニュース Vol.178
2012/05/15
● 男子フットサル、スペインリーグ情報
スペイン・フットサルリーグは国内各地で第30節が行なわれ、レギュラーシーズンの優勝クラブ、そしてプレーオフに進出する8クラブの組み合わせなどが明らかになった。
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ムルシア州に本拠地を置くエル・ポソ・ムルシアは、今シーズン25勝4引き分けというクラブ史上最高の成績でレギュラーシーズンを締めくくり、1位の座を確保するとともに、昨シーズンの覇者FCバルセロナを振り切ることに成功した。エル・ポソは勝ち点79、153得点という脅威の数字で同クラブの黄金時代でもあった10年前の勝ち点77の記録を塗り替えている。なお、38得点を挙げた“エスケルジーニャ”ことブラジル代表のレアンドロ・ロドリゲス、スペイン代表のキケ・ボネッドなどの活躍が光った。
30節を終えて上位8チームの顔ぶれが出揃い、トーナメント形式によるプレーオフにより総合優勝が争われることになっている。来週末から開催されるプレーオフであるが、決勝戦は6月12日から24日までの期間、5本勝負で完全決着をつけるようにスケジュールが組まれている。スペインのフットサルファンにとっては短期間で有力クラブの対戦が満喫できるとあって、目が離せないプレーオフとなりそうだ。
<プレーオフの組み合わせは以下の通りとなっている>
(1) ウマコン・サラゴサvsエル・ポソ・ムルシア
(2) カルニセル・トレホン vs FCバルセロナ
(3) トリマン・ナバラvsインテル・モビスター
(4) ロベジェ・サンティアゴvsカハ・セゴビア
● 男子バスケット、ユーロリーグ情報
男子バスケット、欧州最強のクラブを決定するユーロリーグのファイナル4の2試合が13日に行なわれた。17時に開始された3位決定戦、パナシナイコス(ギリシャ)対バルセロナ(スペイン)の一戦は、バルセロナが終始優勢に試合を進めて74-69で勝利した。
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そして20時に開始した注目のファイナルでは、オリンピアコス(ギリシャ)が優勝候補の筆頭であったCSKAモスクワ(ロシア)に19ポイントのリードを許したものの、必死の反撃から大接戦を演じ、試合時間残り0.7秒からギリシャ代表のジョルジオス・プリンテジスがショットを決め、62-61で劇的逆転優勝を果たした。
また、前日にはユーロリーグのファイナリストから選考されるMVPの表彰なども行なわれており、CSKAモスクワのアンドレイ・キリレンコ選手が今シーズンの同クラブの快進撃の原動力として認められ、自身11年ぶりとなるユーロリーグでの快挙を手にしている。
● 女子ハンドボール、チャンピオンズリーグ情報
女子ハンドボール、チャンピオンズリーグは13日、決勝第2戦(最終戦)が行なわれ、ホームでETOジェール(ハンガリー)を迎え撃ったブドゥチノスト(モンテネグロ)が27-25で勝利し、2戦合計のスコアを54-54の引き分けとした。しかし、この決勝戦はアウエーゴールの多いチームが勝利するため、ブドゥチノスト(アウエー得点27)の優勝が自動的に決定した。
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大観衆で埋め尽くされたモラカ・スポーツセンターで行なわれた最終戦、ホームのブドゥチノストが11分、ボジャナの得点、そしてラドミジャのカンウターによる立て続けの得点で試合の拮抗を破る。両チームともナーバスな展開が続き、なかなか得点に至らないまま13-12のブドゥチノストリードで前半が終了する。
迎えた後半も互角の展開を演じる両者だが、終始試合を1歩リードしたブドゥチノストが最後まで相手に主導権を渡さない。ETOジェールも大会得点王のアニータらを中心に猛攻を仕掛けるものの、ブドゥチノストは終始徹底した守備で隙を見せない。結局、試合終了間際も落ち着いてボールをコントロールしたブドゥチノストが2点差リードのまま27-25で勝利、EHF女子ハンドボール・チャンピオンズリーグの優勝を決めた。
● 男子ラグビー、欧州情報
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11日、12日にラグビー、セルティックリーグ「ラボダイレクト・プロ12」の準決勝2試合が行なわれ、決勝戦に向けてオスプリーズ(ウエールズ)とレンスター(アイルランド)の2チームが生き残った。なお連覇を狙うマンスター(アイルランド)は、準決勝でオスプリーズに10-45で完敗して姿を消した。
一方、ハイネケンカップ(欧州クラブ戦最高峰)との2冠を狙うレンスターは隙を見せずにグラスゴー・ウォーリアーズ(スコットランド)に19-15で手堅く勝利、3年連続の決勝進出および4年ぶりの王座に後一歩と迫っている。5月27日にダブリンで予定されているセルティックリーグの決勝戦だが、2年ぶりの組み合わせとなったレンスター対オスプリーズの対決は、ホームのレンスターにとって2年前のリベンジを果たす絶好のチャンスとなりそうだ。
● 女子サッカー、チャンピオンズリーグ情報
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5月17日にフランクフルト(ドイツ)とのチャンピオンズリーグ(CL)決勝戦を控え、オリンピック・リヨン(フランス)の攻撃の要でもあるスェーデン代表FWシェリン・ロッタ選手が同クラブとの契約を2013年一杯まで更新した。昨年のCLでもチームの優勝に貢献するなど、シェリンはこの数年間のリーグ戦61試合で59得点を決め、高い攻撃力を披露している。
なお、今週末にブルジュで行なわれたフランスカップの決勝戦のモンペリエ戦(2-1でリヨンが勝利)でも、シェリンは2得点を決める大活躍を見せて見事リヨンを優勝に導いている。そのリヨンといえば日本のFW大滝麻未も所属しているが、この試合ではベンチ外に外れており、ヨーロッパを代表するシェリンとポジションを争うようであれば、大滝選手にとては非常に大きな試練となりそうだ。
一方この試合リヨンに敗れたモンペリエだが、日本代表のDF鮫島彩とMF宇津木瑠美がそれぞれフル出場を果たしている。