ヨーロッパニュース一覧

2012-9-18

ヨーロッパ・ニュース Vol.182

2012/09/18


バレーボール: 2013年欧州選手権出場チームが出そろう

 バレーボールの欧州選手権は、2013年に男子がデンマークとポーランド、女子がドイツとスイスの共催でそれぞれ行われるが、   16日に欧州最終予選が終了し、男子は  ベラルーシ、オランダ、チェコ、フィンランド、 ドイツ、フランス。女子はスペイン、オランダ、アゼルバイジャン、クロアチア、ベルギー、ブルガリアの各6チームが予選を勝ち抜き、 本大会出場を決めた。これに加えて、すでに  <欧州選手権初出場を決めたべラルーシ>
本大会への出場を決めているシードチーム5チームと開催国2チームをあわせた全13チームが本大会を戦う。

<男子出場チーム>
デンマーク、ポーランド、セルビア、イタリア、ロシア、スロバキア、ブルガリア、ベラルーシ、オランダ、チェコ、フィンランド、ドイツ、フランス

<女子出場チーム>
ドイツ、スイス、セルビア、トルコ、イタリア、ポーランド、ロシア、スペイン、オランダ、アゼルバイジャン、クロアチア、ベルギー、ブルガリア

バレーボール: アメリカにプロリーグが誕生か

 バレーボールの国際大会では常に上位の常連に入る強豪国のひとつアメリカだが、国内では並いるプロスポーツの人気に隠れ、男女ともにリーグ戦はいまひとつ盛り上がっていない。
こうした流れを受けて、米バレーボール協会は、2018年までにプロリーグ設立を目指し、スポーツマーケッティングエージェントのグランプリスポーツ社と業務提携したことを発表した。この発表に際し、グランプリスポーツ社のウィリアム・ターザン会長は、「バレーボールは潜在人気を秘めた眠れる巨人だ」と表し、プロリーグが誕生することで、特に女子は、同国の団体競技トップリーグ史上、最高の成功を収める可能性があるとの見方を示した。




男子ハンドボール: THWキールの国内リーグ戦連勝記録が40でストップ

 16日に行われたドイツ・ブンデスリーガで、昨シーズンの覇者であるTHWキールがフクセ・ベルリンと26-26で引き分け、それまで501日もの間続いていた国内リーグ戦での連勝記録が40でストップした。

男子ハンドボール: 世界選手権2013スペイン大会のスケジュールが決定

 2013年の1月11日から27日までスペイン各地で行われる男子ハンドボール世界選手権の組み合わせおよびスケジュールが発表された。
11〜19日までの間行われる予選ラウンドは、24チームが4つのグループに分かれて行われ、各グループの上位4チームが決勝トーナメントに進出する。決勝トーナメントは、20日、21日のベスト16に続き、23日に準々決勝、25日に準決勝、26日に3位決定戦、27日に決勝戦がそれぞれ行われる。また、予選敗者によるプレジデントカップは、21日、22日の両日に行われる。

<世界選手権スペイン大会予選ラウンド組み合わせ>
グループA(グラノジェールス)
ドイツ、アルゼンチン、ブラジル、フランス、モンテネグロ、チュニジア
グループB(セビージャ)
チリ、デンマーク、アイスランド、マケドニア、カタール、ロシア
グループC(サラゴサ)
南アフリカ、ベラルーシ、韓国、スロベニア、ポーランド、セルビア
グループD(マドリード)
アルジェリア、オーストラリア、クロアチア、エジプト、スペイン、ハンガリー

※詳しい日程は大会HP参照

http://handballspain2013.com/en/Schedule/PreliminaryRound




ラグビー: ラグビー・チャンピオンシップ2012、ニュージーランドが4連勝

 ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ、アルゼンチンの4カ国がホーム&アウエーの総当たり戦を行うラグビー・チャンピオンシップ2012の第4ラウンドが15日に行われ、ニュージーランドがホームで南アフリカを21-11で破り、4連勝で首位を守った。また、オーストラリアはアルゼンチンを23-19で下し、対戦成績を2勝2敗として2位に浮上した。一方、敗れた南アフリカは1勝1敗1分で3位に順位を落とし、3敗1分のアルゼンチンが最下位となっている。

ホッケー: FIH主催の新国際トーナメント、ホッケーワールドリーグ概要

 今シーズンから、FIH(国際ホッケー協会)主催で新たな男女別の国際大会“ホッケーワールドリーグ”がスタートした。
この大会は、サッカーなどのワールドカップに相当する大会として創設され、2012年8月から2014年2月までの長期にわたり、4つのラウンドを経て優勝が争われる、ホッケー史上かつてない規模のビッグトーナメントになる。大会には、FIH主催大会初参加となる19カ国を含む加盟国述べ60カ国、2000人以上の選手が参加し、合計試合数は350試合にも上る。

<大会概要>
まず、世界ランキング17位以上のチームによる地域別の予選にあたる第1ラウンドが行われ、これを勝ち抜いたチームに開催国、世界ランキング9〜16位までの8チームを加えた24チームによる第2ラウンドが行われる。第3ラウンドは準決勝ラウンドと位置づけられ、世界ランキング1〜8位までの強豪国が登場。これに、第2ラウンドを勝ち抜いたチームと開催国を加えた全16チームが最終第4ラウンド(=決勝ラウンド)に進出する8つの枠を争う。

また、この大会で第3ラウンドに進出したチームのうち上位6チームには、世界選手権、リオ・オリンピックの出場権も与えられる。なお、日本は男子が世界ランキング16位、女子が9位で、ともに第2ラウンドからの出場となる。
第1ラウンドはすでに8月に開幕しており、男子ではベラルーシ、ウクライナ、バングラディッシュ、アイルランド、オーストリア、エジプトが、女子ではベラルーシ、チェコ、イタリア、スコットランド、ガーナが第2ラウンド進出を決めている。

財政難でスペイン人選手、コーチの海外移籍、人材流出が顕著に

 前回のヨーロッパニュースでもお伝えしたが、現在、未曾有の経済危機に直面しているスペインでは、スポーツ事業からのスポンサー撤退などによりクラブチームの経営が厳しくなっており、国内のトップリーグに所属する多くのクラブが活動停止に追い込まれたり、代表クラスの選手、コーチを維持するだけの給与を支払うことができない状況に陥っている。こうした中、とりわけこの影響を強く受けている競技では、代表クラスの選手たちの多くが、国内リーグでのプレーをあきらめ、海外に活躍の場を求めるようになっている。
たとえば、女子ハンドボールのスペイン代表は、今年のロンドンオリンピックで銅メダルに輝いたが、現在も国内のリーグでプレーする選手はわずか3人のみで、主力選手を含む13人が海外のクラブでプレーする道を選んでいる。また、女子バスケットのスペイン代表も、2009年のユーロバスケット(欧州選手権)、2010年の世界選手権で銅メダルを獲得するなど欧州の強豪のひとつとして知られるが、代表監督に加え、11人の選手が、キャリアップや生活の安定を求めて海外クラブへの移籍を余儀なくされている。こうした流れは他の競技にも広がり始めており、人材流出による国内トップリーグの衰退が懸念されている。だが、見方を変えて、国内事情が安定した他国のクラブから見れば、これまで獲得が難しかったスペインの優秀な人材が比較的安い費用で獲得できるこの上ないチャンスともいえるだろう。