ヨーロッパニュース一覧

2012-10-9

ヨーロッパ・ニュース Vol.185

2012/10/09


男子ハンドボール: フランスリーグ八百長事件にフランス代表スターが関与か

<ハンド界の大スター、カラバティッチに八百長疑惑>

 直近9シーズンで8回のリーグ優勝を誇るフランスハンドボール界の名門モンペリエをめぐる八百長事件が同国で大きなスキャンダルとなっている。
フランスのメディアによると、昨シーズンの王者モンペリエは、リーグ優勝を決めた後に行われた5月12日の試合で格下のセソン・セヴィニェにリーグ戦2度目となる敗戦を喫したが、この試合に先んじて、英国やアジアの賭博サイトを通じて通常ではありえない高額の掛け金が動いたため、警察当局が八百長の疑いありとして調査を開始していた。
 さらに騒動を大きくしているのは、この八百長疑惑にフランス代表のエースでハンドボール界の世界的スターであるニコラ・カラバティッチの関与がとりざたされているからだ。この疑惑により同選手は、9月30日に行われたPSGとの試合後、パリで警察によって身柄を拘束された。
 フランスとセルビアの国籍を持つ同選手は、フランス代表の主力選手として先のロンドン・オリンピックでも金メダルを獲得したほか、2008年の北京オリンピックをはじめ、世界選手権で2度、欧州選手権でも2度の優勝を経験している。また、クラブチームでもモンペリエ、ドイツの名門THWキールでプレーし、この間、数多くのチーム&個人タイトルを獲得しており、現役世界ナンバーワンプレーヤーの呼び声も高い。
 モンペリエの八百長事件では、このカラバティッチの他、同選手の弟で同じチームでプレーするルカ・カラバティッチら5選手、選手の妻、家族ら関係者計12名が関与しているとされるが、フランスメディアによれば、カラバティッチを除く全員が八百長に関与したことを認めているという。なお、この容疑が確定した場合、75000ユーロの罰金および最高で5年の懲役刑が科される可能性がある。
 警察当局はこの他にも、モンペリエのリーグ初敗戦となった4月26日の二―ム戦でも同様の八百長が行われた可能性があるとして調査を続けている。

女子バレー: イスタンブール国際大会はディナモ・モスクワが優勝

 欧州チャンピオンズリーグ開幕を前に3日にわたり4チームで行われた女子バレーのイスタンブール国際大会は8日に最終戦が行われ、ディナモ・モスクワが3連勝を飾り優勝した。この大会には、地元エジザージュバシュ・イスタンブール、ラビタ・バクー、TEDアンカラの4チームが参加したが、いずれも強豪チームでハイレベルの争いとなった。

<最終順位>
1.ディナモ・モスクワ 2.エジザ―ジュバシュ 3.ラビタ・バクー 4.TEDアンカラ



女子サーカー: 女子CL、大儀見のポツダム、大滝のリヨンがベスト16へ

 女子チャンピオンズリーグのベスト32ラウンドは10月3日と4日にセカンドレグ15試合が行われ、なでしこジャパンの大儀見優希が所属するポツダムはスタンダール(ベルギー)に5-0で勝利し、2試合合計8-1でベスト16ラウンド進出を決めた。なお、この試合で58分までプレーした大儀見は、前半ロスタイムにゴールを決め、チームの勝利に貢献した。また、大滝麻未が所属する前回王者リヨンもPK35(フィンランド)を寄せ付けず5-0で快勝。2試合合計12-0という大差で勝ち抜きを決めた。この試合、大滝は56分から途中出場した。また、男子なら注目の一戦となるアーセナル対バルセロナは、アーセナルがファーストレグ(3-0)に続きセカンドレグでも4-0とバルセロナを圧倒した。その他、マルメ(スウェーデン)、ボルフスブルク(ドイツ)らも順当に次ラウンド進出を決めている。11日に行われる残り1試合(スパルタ・プラハ対サラエボ)で勝者が決まれば、ベスト16進出チームすべてが出そろう。

男子ホッケー: ワールドリーグ(WL)スコットランドとポルトガルが2次ラウンドへ

<2次ラウンド進出を決め喜ぶポルトガル>

 男子ホッケーのワールドリーグ(WL)のポルトガルラウンドが9月25日から30日まで同国のロウザーダで行われ、1位となったスコットランドと2位ポルトガルの2カ国が2次ラウンド進出を決めた。
 このグループでは、FLHランキング23位のスコットランドが全勝で首位通過したのは順当な結果といえるが、サプライズだったのはランキング50位のポルトガルの2位通過だろう。あと1ポイントでグループ2位が確定するポルトガルは、最終戦で2位の座を争うジブラルタルと対戦。前半を2-0でリードしながら後半に追いつかれ、3-3のまま決着はシュートアウトへと持ち込まれる。この時点でポルトガルの2位は確定したものの、ポルトガルはこれを2-0で制して見事勝利し、堂々と2次ラウンドへの切符を手にした。一方、ランキング28位でスコットランドに次ぐ有力候補と見られていたイタリアは4位に終わった。

<ワールドリーグ・ポルトガルラウンド最終結果>

1.スコットランド(勝点12) 2.ポルトガル(勝点8) 3.ジブラルタル(勝点6) 4.イタリア(勝点4) 5.モロッコ(勝点0)