ヨーロッパ・ニュース Vol.188
2012/10/30
● 女子バレー: ワクフバンクの木村沙織が欧州CL戦デビュー
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東レアローズを退団し、今季からトルコリーグの強豪ワクフバンク・イスタンブールへ移籍した全日本のエース木村沙織が、欧州ナンバーワンクラブを決定するチャンピオンズリーグ(CL)のグループリーグ初戦で欧州デビューを果たした。
プールAに入ったワクフバンクは、23日にイスタンブールでボレロ・チューリヒ(スイス)と対戦し、3-0のストレートで危なげなく勝利を挙げた。木村はこの試合に先発出場し欧州デビューを飾ると、7ポイントを決めて勝利に貢献した。なお、木村はその4日後に行われたトルコリーグの開幕戦では肩の痛みを訴え出場せず、リーグ戦デビューは次戦にお預けとなった。
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<欧州の舞台での日本人バレー選手の活躍に期待>
CLグループリーグ初戦でワクフバンクに敗れたボレロ・チューリヒには、今年JTマーヴェラスから移籍してきた橋本直子が所属しており、CL初戦で早くも日本人対決が実現した。
岡山出身の橋本は、就実高校からVリーグの久光スプリングスに入団。その後スウェーデンのエンゲルホルムに移籍して2年間プレーし、昨季はJTマーヴェラスに所属。今年5月の黒鷲杯ではチームの優勝に大きく貢献し、同大会のベスト6に選ばれている。
その他、今季はNECレッドロケッツから移籍した井野亜季子が所属するアゼルバイジャンのアゼレイル・バクーがCLに、同じくNECから移籍した松浦寛子が所属するアゼルバイジャンのアゼリョルサービス・バクーは欧州第二の大会CEVカップに出場するなど、欧州の舞台での日本人バレーボール選手の活躍が期待される。
● 女子サッカー: 女子ユーロ予選プレーオフの勝者が決定
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2013年7月にスウェーデンで開催されるUEFA女子ユーロ(欧州選手権)の最後の出場枠を争う予選プレーオフ(ホーム&アウエー)ラウンドが行なわれ、スペイン、ロシア、アイスランドの3か国が勝ち抜きを決め、本大会出場の切符を手にした。
スコットランドと対戦したスペインは、アウエーでの初戦を1-1で引き分けると、ホームでの第2戦ではロスタイムの劇的なゴールで3-2と勝利し、悲願のユーロ出場を決めた。また、アイスランドはウクライナに2連勝で、オーストリアと対戦したロシアは1勝1分でそれぞれプレーオフを突破し、これで来年のユーロ本大会に出場する12か国がすべて出そろった。
本大会の組み合わせ抽選は11月9日に行われるが、開催国スウェーデン、前回優勝国ドイツ、UEFAランキング最上位国のフランスが、それぞれグループA、B、Cのトップシードとなる。
<女子ユーロ出場国>
スウェーデン、ドイツ、フランス、イングランド、ノルウェー、イタリア、デンマーク、アイスランド、フィンランド、ロシア、オランダ、スペイン
● 男子ホッケー: ユーロホッケーリーグKO16ラウンド出場チームが出そろう
26日から28日にかけてイングランドのイースト・グリンステッドでユーロホッケーのラウンド1第2組が行われ、トップ16チームによって争われるKO16ラウンドに進む全チームが決定した。ロット=ウェイス・ケルン(ドイツ)、KHCドラゴンズ(ベルギー)、HCブローメンダール(オランダ)、ワーテルロー・ダックス(ベルギー)がそれぞれのプールで2連勝して首位追加を決めたほか、イングランドのレディング、開催地のイースト・グリンステッドなど8チームがKO16ラウンドに駒を進めた。なおこの結果、KO16ラウンドには、イングランド、ベルギー、オランダ、ドイツから3チーム、スペインから2チーム、スコットランド、アイルランドからそれぞれ1チームがエントリーすることになった。
● 女子ハンド: 女子CLグループラウンド第3節、王者ブドゥクノストが今季初黒星
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ハンドボールの女子チャンピオンズリーグ(CL)はグループラウンドの第3節が行われ、昨シーズンの王者ブドゥクノスト(モンテネグロ)がアウエーでテューリンゲン(ドイツ)に20-24で敗れ、グループDで今季初の黒星を喫した。一方、グループBに入った昨季準優勝のギョーリ(ハンガリー)、グループAのオルチム(ルーマニア)、グループCのレール・カーゴ・ウンガリア(ハンガリー)はいずれも勝利を収めて3連勝とし、グループ首位をキープしている。その一方で、同大会を3度制しているデンマークの名門ビヴォーは、強豪揃いで“死のグループ”と言われるグループDで苦戦。今節もホームでズベズダ・ズヴェニゴロド(ロシア)に27-28で敗れるなど3連敗を喫し、早くもグループラウンド突破が厳しくなってきた。
● 男子バスケ: ユーロリーグ第3節、前回覇者のオリンピアコスが早くも2敗目
男子バスケットのユーロリーグ・レギュラーシーズンの第3節が行われ、グループCで昨シーズンの覇者オリンピアコスがザグリス・カウナス(リトアニア)に69-71で敗れ、前節のエフェス・ピルゼン戦に続く連敗を喫した。一方、勝ったザグリスは3連勝とし、グループBのマッカビ・エレクトラ(イスラエル)、グループDのバルセロナ、CSKAモスクワとともに全勝の首位につけている。
● フットサル: W杯タイ大会2012がいよいよ開幕
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カズこと三浦知良が選出されたことで、にわかに注目度が高まっているフットサル日本代表が出場するフットサルのワールドカップ・タイ大会が11月1日に開幕する。
24の国が6つのグループに分かれて行われるグループステージで、日本はブラジル、リビア、ポルトガルと同じグループBに入ったが、勝ち抜き戦となるセカンドステージ進出を果たすためには、ここで2位以内に入ることが条件となる。日本は、これまで出場した過去3大会でまだグループステージを突破したことがないが、スペイン人の名将ミゲル・ロドリゴ監督の下、アジア大会で優勝するなど成長著しい日本代表の躍進に期待したい。
一方、優勝争いに目を移すと、前回大会の王者ブラジル、2004年大会まで3連覇を達成しているスペインの2か国が優勝候補の筆頭と言われるが、欧州の強豪イタリア、ロシア、南米の雄アルゼンチンといった国も優勝を狙えるだけの力を持っており、これらの国の戦いぶりにも注目だ。