ヨーロッパ・ニュース Vol.190
2012/11/13
● 男子アイスホッケー: 日本がソチ五輪出場を逃す
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2014年のソチオリンピック出場権の世界最終予選出場をかけた男子アイスホッケーの一次予選は11日に最終戦が行われ、日光で開催されたグループJに出場した日本は3位に終わり、ソチ五輪出場を逃した。
各グループ1位のみが最終予選に駒を進める今回のリーグ戦で、日本は初戦でルーマニアに2-0、2戦目も韓国に3-2で連勝したものの、最終戦でイギリスに1-2で敗れた。この結果、イギリス、韓国、日本がともに2勝1敗で並んだが、延長戦なしで2勝を挙げたイギリスが勝ち点で上回り、最終予選進出を決めた。日本はこれで4大会連続の五輪出場を逃すことになった。
グループJ最終結果
1.イギリス 2勝1敗(勝ち点7) 2.韓国 2勝1敗(勝ち点6) 3.日本 2勝1敗(勝ち点5) 4.ルーマニア 3敗(勝ち点0)
イギリス、オランダ、ウクライナの欧州勢が最終予選へ
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3グループに分かれて行われた五輪一次予選ではイギリスの他、オランダ、ウクライナがそれぞれ1位通過を決め、来年2月7日から行われる世界最終予選の出場権を獲得した。
世界最終予選はドイツ、ラトビア、デンマークの3か国で行われ、各グループの優勝国が、IIHFの世界ランキング1位から9位までの国とともにソチオリンピックに出場する。なお、世界最終予選に出場する12か国のうち、カザフスタンを除く残りの国はすべて欧州勢となっている。
世界最終予選組み合わせ(男子) ※( )の数字は世界ランキング
<グループD> (ドイツ: バーテン・ビッシンゲン)
ドイツ(10)、オーストリア(15)、イタリア(16)、オランダ(24)
<グループE> (ラトビア: リガ)
ラトビア(11)、フランス(14)、カザフスタン(17)、イギリス(21)
<グループF> (デンマーク: ヴォイエンス)
デンマーク(12)、ベラルーシ(13)、スロベニア(18)、ウクライナ(20)
ソチ五輪出場決定国および組み合わせ (世界ランキング9位以内)
グループA: ロシア(1)、スロバキア(6)、アメリカ(7)、最終予選勝利国
グループB: フィンランド(2)、カナダ(5)、ノルウェー(8)、最終予選勝利国
グループC: チェコ(3)、スウェーデン(4)、スイス(9)、最終予選勝利国
● 女子アイスホッケー: 中国とデンマークがソチ五輪最終予選へ
男子と同時期に行われた女子アイスホッケーのオリンピック一次予選で、中国とデンマークがそれぞれグループ1位を決め、来年2月7日から始まる世界最終予選に駒を進めた。なお、世界ランキング11位の日本は自動的に世界最終予選への出場が決まっており、オリンピック出場権をかけてスロバキア、ノルウェー、デンマークの欧州勢と争う。
世界最終予選組み合わせ(女子) ※( )内の数字は世界ランキング
<グループC> (スロバキア: ポプラト)
スロバキア(7)、ノルウェー(10)、日本(11)、デンマーク(19)
<グループD> (ドイツ: ヴァイデン)
ドイツ(8)、カザフスタン(9)、チェコ(12)、中国(13)、
ソチオリンピック出場決定国および組み合わせ (IIFH世界ランキング6位以内)
グループA: カナダ(1)、アメリカ(2)、フィンランド(3)、スイス(4)
グループB: スウェーデン(5)、ロシア(6)、最終予選勝利国(2か国)
● ラグビー: 国際テストマッチでフランスがオーストラリアから金星
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10日に行われたラグビーの国際テストマッチでフランスがオーストラリアを33-6で破る金星を挙げた。
2年前にフランスで対戦した際には16-59と大敗を喫し、ここまでオーストラリアに対し5連敗中と分が悪いフランスだったが、地元スタッド・フランススタジアムで行われたこの一戦では序盤から終始優位に戦いを進め、オーストラリアに1トライも許さずに、33-6の大差で完勝した。この勝利でフランスは、2015年イングランドW杯で第1シードを得られる世界ランキング4位以内入りも見えてきた。また、先週末行われたその他のテストマッチでは、アルゼンチンがアウエーでウェールズから26-12の勝利を挙げたほか、南アフリカはアイルランドを16-12で、ニュージーランドはスコットランドを51-22で下している。
11月のテストマッチの結果がラグビーW杯のシード権に影響
11月の国際テストマッチは、世界ランキング上位国にとって例年以上に大きな意味を持つ。というのも、11月終了時点でのIRB世界ランキングが、2015年ラグビーワールドカップ組み合わせ抽選会におけるシード権に直接影響してくるからだ。
2015年のイングランドW杯ではIRB世界ランキング12位までが自動的に出場権を得るが、これらシード国は上位から4チームずつ第1、第2、第3シードに振り分けられる。第1シードに入った国同士はノックアウトステージまで対戦することはないため、早い時点で強豪国と戦わずに済むということになる。現在のランキングは1位がニュージーランド、2位がオーストラリア、3位が南アフリカ、4位がイングランドだが、この月のテストマッチの結果次第で、第1シードの4チームの顔合わせが変わる可能性は十分ある。現在、世界ランキング5位につけており、W杯で第1シード入りを狙うフランスが世界ランキング2位のオーストラリアに快勝したことで、今後の上位ランキング争いがますます白熱しそうだ。
2015年イングランドW杯の組み合わせ抽選会は12月3日にロンドンで行われる。
● フットサルW杯 : 日本が初のグループリーグ突破もベスト16で敗退
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タイで行われているフットサルワールドカップで日本代表がグループCの3位となり、史上初のベスト16入りを果たした。
日本はグループリーグでブラジルとの初戦を1-4で落としたものの、2戦目で強豪ポルトガルと5-5の引き分けを演じると最終戦でリビアに4-2で勝利し、1勝1敗1分けの勝ち点4で念願の決勝トーナメント進出を決めた。11日に行われた決勝トーナメント1回戦ではグループA1位のウクライナと対戦。0-6とリードされてからの反撃も及ばず3-6で破れ、ベスト8進出は果たせなかった。
なお、ベスト16その他の試合では、ポルトガルがパラグアイに4-1で、イタリアはエジプトに5-1で勝ち、準々決勝で対戦することが決まったほか、優勝候補スペインも地元タイに7―1で快勝し、準々決勝へ駒を進めた。
● 女子サッカーCL: 大儀見のポツダムがベスト16で敗退
女子チャンピンズリーグ(CL)は先週、ベスト16ラウンドのセカンドレグが行われ、大儀見優季が所属するポツダム(ドイツ)は、ファーストレグに続いてアーセナル(イングランド)に3-4で敗れ、2戦合計4-6でCL敗退が決まった。ポツダムでキャプテンを務める大儀見はこの試合に先発しフル出場し、1アシストを決めた。
なお大儀見は、先週末に行われたドイツ1部リーグでは勝ち越し点を含む2ゴールを決め、チームの勝利に貢献するとともにリーグ戦での得点を10に伸ばした。
フランス、スウェーデンの2チームがベスト8へ
女子CLはベスト16ラウンドを終え、フランスはリヨン、ジュビシーの2チーム、スウェーデンもマルメ、イェテボリの2チームが、それぞれベスト8へ勝ち進んだ。ファーストレグでロシアのゾルキーに9-0と圧勝していたリヨンはセカンドレグも2-0で危なげなく勝利し、2試合合計11-0で2連覇に向けてはずみをつけた。なお、リヨンの大滝麻未は後半62分から出場したものの、得点には絡めなかった。ベスト8にはその他、ドイツのヴォルフスブルク、ロシアのロシヤンカ、イタリアのトーレスが入っている。
女子CL決勝戦はチェルシーのスタンフォードブリッジで開催
来年5月23日にロンドンで行われる女子CL決勝の舞台が、チェルシーFCのホーム、スタンフォードブリッジに決まった。女子CL決勝は例年、男子CLと同じ都市にあるスタジアムで開催されるが、女子CL決勝の2日後に行われる男子CL決勝の開催地はすでにウェンブリースタジアムに決定している。
● 男子ハンド: スペインリーグ期間中に中東のチームへ選手を短期レンタル
スペインの男子ハンドボールトップリーグASOBALに所属する2人のプロ選手が、15日までカタールのドーハで行われているアジア・クラブリーグ選手権(※日本からは不参加)に出場している中東のクラブに2週間限定でレンタルされている。
欧州選手権(ユーロ2014)予選のためリーグ戦が1週間中断する期間を利用して、クウェートのアル・クウェートは、欧州外の国籍を持つチリ人のロドリゴ・サリナス(グラノジェールス)と、イランのサメン・アル・オジャジは、同じくキューバ人のホセ・ルイス・パヴァン(ナチュールハウス)と短期契約を結び、選手とクラブの双方に魅力的な補償金を支払うことで合意した。2週間の契約期間中にスペインリーグは再開されたが、2選手はいずれも欠場している。10日に行われたリーグ戦では、チーム内の得点王であるサリナスを欠いたグラノジェールスが首位のバルセロナに24-31で敗れているが、同クラブの監督は、サリナス不在の影響があったことを認めている。とはいえ、スペインでは中東のクラブに選手の短期レンタルが行われるのは今回が初めてではない。1年半前には、同じくASOBALに所属するバジャドリードが、当時スーパーグローブ(世界クラブ選手権)に出場したレバノンのクラブに監督をはじめ7選手を短期レンタルし、物議を醸した。こうした中東のクラブによる短期の選手契約はスペインだけでなく、欧州各国で行われているという。