ヨーロッパ・ニュース Vol.193
2012/12/04
● スペインフットサル: 第7節情報
スペイン・フットサル国内リーグが第7節が開催され、熱戦が各地で繰り広げられた。前節に続き、バルセロナ、エル・ポソが無敗を守り充実の内容でトップ争いを続けている。また昨年2部から昇格したばかりのブレーラは、依然として全敗のまま降格の危機に直面している。
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この第7節だが、最も注目を集めたバルセロナ対インテル・モビスターの対決は、アリ、セルヒオ・ロサーノ、サアッド(それぞれブラジル代表、スペイン代表、イタリア代表でW杯を戦っている)ら主力選手の得点により、バルセロナが3-0で難敵のモビスターを下し6勝1分けとして首位を守っている。
ホームに最下位のブレーラを迎えたエル・ポソは、スペイン代表ミゲリンの3得点を含む9点を奪い、9-0で格の違いを見せつけ6勝1分けとし、得失点差で2位につけている。また依然として無敗を守る北部の強豪サンティアゴ・フットサルは、ホームにバルセロナのマルフィル・サンタコローマを迎えての一戦に11-4と快勝した。この試合、3得点の活躍を見せたサンティアゴのラウル・カンポスの活躍には今後も注目したい。
この結果、6勝1分けの首位バルセロナ、エル・ポソに続いて5勝2分けのサンティアゴ・フットサルが3位に順位を上げ、インテル・モビスターが5勝1敗1分けで順位を4に落としている。
● バレーボール: 2013年ワールドグランプリ情報
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世界バレーボール連盟(FIVB)は2日、来年の8月に日本の札幌で開催される予定の女子ワールドグランプリの開催国数を「20」に拡大することを発表した。追加される4か国は、その4枠ともが欧州枠となることと決定している。
この決定は男子大会の2枠拡大に伴うもので、ワールドカップ優勝国のイタリア、ワールドチャンピオンのロシア、グランプリ銅メダルのトルコ、そしてドイツを加えた4枠に決定した。2009年以来となる日本でのワールドグランプリの開催は、2013年8月28日の開催が予定されており、史上最大規模の20カ国の参加により大盛況となることが期待される。
<参加予定国>
*アフリカ
1枠(未定)
*アジア
AVCカップより2枠 (タイ、カザフスタン)
自動参加国2枠 (日本、中国)
*欧州
欧州リーグより4枠 (チェコ、ブルガリア、セルビア、オランダ)
FIVB指定国4枠 (イタリア、ロシア、トルコ、ドイツ)
自動参加国1枠 (ポーランド)
*北中米
パン・アメリカンカップより4枠 (米国、キューバ、ドミニカ、プエルトリコ)
*南米
パン・アメリカンカップより2枠 (アルゼンチン、ブラジル)
● ハンドボール: 欧州チャンピオンズリーグ情報
欧州チャンピオンズリーグは各地で第7戦が行なわれ、ベスト16へ向けてさらなる顔ぶれが次第に明らかになってきた。なお今週末の結果、ドイツ勢は4クラブともにベスト16進出を決めており、今大会における安定したパフォーマンスが際立っている。
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まずグループAでは、ハンブルク(ドイツ)、チェーホフ(ロシア)が共に勝利を挙げて5勝1敗1分けとしてグループを率先している。また、ドイツのフレンスブルクがフランスの強豪モンペリエを27-25で下し、3位に浮上グループリーグ突破を決めている。善戦を見せるモンペリエだが、この結果により勝ち点「5」のままで上位争いから遠ざかっている。
グループBでは、ヴェスプレーム(ハンガリー)が7連勝、無敗のまま首位を走っている。またTHWキール(ドイツ)が主力を休ませた古豪アトレティコ・マドリー(スペイン)を31-27で破って2位につけ、ベスト16入りを決めることに成功した。前半終了時点でキ-ル相手に15ー15と大健闘を見せたアトレティコ・マドリーだが、この敗戦で勝ち点は「6」のままとなり、同グループ首位を走るヴェスプレームに勝ち点差8をつけられ3位にとどまっている。
グループCでは、メタラーグ(マケドニア共和国)がシャンベリ(フランス)を26-21で振り切ると、ヴェレニエ(スロベニア)がサンクトペテルブルク(ロシア)を32-25で破り、それぞれ5勝目を挙げてベスト16への切符を手に入れた。そしてポーランドのキェルツェも順当に勝利を挙げ、バルセロナ、ヴェスプレームと並び予選無敗記録を守り予選通過を決めた。
その他グループDでは、セゲド(ハンガリー)がザグレブ(クロアチア)を相手の強固な守備にも安定した攻撃を見せつけ、26-24の接戦の末に下してベスト16入りを確定させている。
● バスケットボール: ユーロリーグ第8節情報
バスケット・ユーロリーグは第8節が各地で行なわれ、各グループ内での強弱関係が次第に明確になってきた。グループDではバルセロナ(スペイン)とCSKA(モスクワ)の2強体制となっているが、その他のグループでは好勝負が繰り広げられている。
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グループAは、レアル・マドリー(スペイン)がフェネルバフチェ(トルコ)をホームに迎え77-61で下し、6勝目を記録した。パナシナイコス(ギリシャ)はユニオン・オリンピア(スロベニア)を80-72で退けると、ドイツのヒムキもイタリアのカントゥ77-53で沈めてともに5勝目を挙げた。今季に向けて大幅な補強を行なったヒムキは、この勝利によりグループA3位に浮上した。
グループBでは、マッカビ・テルアビブ(イスラエル)がシャロン(フランス)との接戦を78-73で制して6勝目を確保した。またイタリアのモンテパッシ・シエナは、スペインのウニカハ・マラガに91-72で勝利した。この結果、マッカビ・テルアビブとウニカハ・マラガが6勝2敗でグループBをリードしている。同時にモンテパッシもこれで5勝目を挙げ、同組3位を確保している。
混戦の続くグループCでは、首位のジャルギリス(リトアニア)が2位のオリンピアコス(ギリシャ)に63-77で敗れたため、両クラブが6勝2敗で並ぶ結果となった。またエフェス・ピルゼン(トルコ)がザグレブ(クロアチア)を71-73で下し5勝3敗で3位につけると、敗れて3勝5敗となったエンポリオ・アルマーニ(イタリア)は4位となった。
また欧州を代表する2つのバスケットクラブが混在するグループDでは、相変わらずの2強体制が続いている。スペイン・バルセロナがトルコの強豪ベクシタスを78-48で一蹴して8戦全勝を守ると、CSKAモスクワ(ロシア)も新鋭のブローゼ・バスケッツを97-89で破り、7勝1敗としてその他を寄せ付けていない。この結果4勝4分けのベクシタスが3位のまま後を追いかける構造に変化は見られなかった。
● ラグビー: 欧州テストマッチ情報
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男子ラグビー・国際テストマッチが1日にロンドンで行なわれ、昨年のワールドカップ(W杯)を制したニュージーランドが敵地でイングランドに21-38で敗れ、連続無敗試合が「20」で止まる波乱が起こった。たとえテストマッチとはいえ、英国紙なども「歴史的勝利」と大きくこのイングランドの勝利を報じている。
ハーフタイムを15-0のリードで折り返すなど、序盤から好調を見せたイングランドに勝利の女神は微笑む結果となった。一方のニュージーランドも過去16カ月間、20戦無敗を誇る世界最強のプライドから猛反撃を繰り出してみせた。接戦となったが、イングランドはそれでも、対ニュージーランド戦では史上最多の「38」ポイントを奪う積極的なラグビーを展開、2003年以来続いた同国相手の連敗記録を「9」でストップした。
● ハンドボール: 女子欧州選手権情報
12月4日から16日までセルビアの首都ベオグラードで開催される女子ハンドボール・欧州選手権を控え、各国代表のコーチ、審判団が直前の合同セミナーに参加した。同セミナーでは大会のガイドライン、審判のスタンダード、ルールの詳細などが話し合われた。昨年セルビアで開催された男子ハンドボール欧州選手権では、30万人以上が試合会場に足を運ぶ成功に至っており、セルビアハンドボール協会の同競技への熱意と取り組みがうかがえる。
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また同時に、欧州ハンドボール協会のレオポド・カリン競技部長は、セルビアで行なわれる今年の女子大会も成功に終わらせ、欧州ハンドボールのさらなる発展に尽力することを表明している。
「欧州選手権は世界で最も大切な大会であると、セルビアをはじめとした欧州の各協会も十分理解してくれている。同大会はスペイン、ノルウェー、モンテネグロ、フランスといった強豪が一気に集う大会であり、次のオリンピックまでの数年間が欧州ハンドボールにとって素晴らしいものになるように努力、貢献したい。また同時に、女子ハンドボールの地位の確立にも尽力していきたい」