ヨーロッパ・ニュース Vol.198
2013/01/29
● 男子ハンド: 世界選手権2013は、予想外の大差で地元スペインが優勝
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スペインで行われていた男子ハンドボールの世界選手権は 27日に決勝戦が行われ、地元スペインがデンマークを35-19という世界選手権史上最多得点差で破り、2005年チュニジア大会以来、2度目となる優勝を飾った。
この2日前に行われた準決勝では、スペインがスロベニアに26-22、デンマークがクロアチアに30-24でそれぞれ勝利し決勝進出を決めていたが、決勝前の予想では、グループラウンドからここまで無敗で圧倒的な強さを見せてきたデンマークが優位との見方が多かった。しかし、ふたを開けてみれば、大会最高のパフォーマンスを見せたスペインが全てにおいてデンマークを圧倒し、歴史的な大差をつけて快勝した。
センターバックのハンセンを軸にスピーディで多彩な攻撃を仕掛け、守っても大会最優秀GKに選ばれたランディンを擁するデンマークだが、スペインと互角に戦えたのは序盤の20分までだった。開始早々からリードを奪ったスペインは、一時は9-8まで迫られるが、ここから猛攻を開始。エンテリオス、リベラらのゴールで徐々に相手を引き離すと、GKステルビックがランディンのお株を奪うセービングを見せて相手の攻撃を封じ、18-10と8点もの大差をつけて前半を折り返す。後半に入ってもスペインは攻撃の手を緩めず、その後も両者の差は広がり続ける。予想外の劣勢で完全に戦意を喪失したデンマークは、得意のパスワークが影をひそめミスを連発。終わってみれば、世界大会の決勝戦としては異例の16点もの差をつけ、スペインが完全勝利を収めた。
なお、前日に行われた3位決定戦ではクロアチアが31-26でスロベニアを下した。
<優勝候補フランスの3連覇ならず>
世界選手権2大会連続中のフランスだが、準々決勝でクロアチアに23-30で敗れ、3連覇の夢はあっさりとついえた。また、2007年大会優勝ドイツも、同じく準々決勝でスペインに24-28で敗れた。
<オールスターメンバー>
今大会のオールスターメンバーは以下のとおりとなっている。
なお、デンマークのエガ―トが通算55得点でトップスコアラーに輝いた。
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● ホッケー: ユーロホッケー(欧州選手権)2013の組み合わせが決まる
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今年8月にベルギーで開催される男女ユーロホッケー(欧州選手権)2013の組み合わせとスケジュールが決まった。
男子では、前回2011年大会覇者のドイツ(世界ランキング1位)、オランダ(同3位)、イングランド(同4位)の3強が優勝候補の大本命だが、女子の方も、男子とはランキングの順位こそ異なるものの、オランダ(同1位)、イングランド(同4位)、ドイツ(同5位)の3強が優勝争いを繰り広げると見られている。
<ユーロホッケー2013 グループラウンド組み合わせ>
男子
プールA: ドイツ、スペイン、ベルギー、チェコ
プールB: オランダ、イングランド、アイルランド、ポーランド
女子
プールA: オランダ、ベルギー、アイルランド、ベラルーシ
プールB: イングランド、ドイツ、スペイン、スコットランド
● バレーボール: 木村沙織のワクフバンクが欧州CLプレーオフ6進出
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バレーボールの欧州チャンピオンズリーグ(CL)は男女ともにプレーオフ12ラウンドの第2戦が行われ、女子では、木村沙織が所属するワクフバンク・イスタンブール(トルコ)、ロシア代表のガモア擁するディナモ・カザン(ロシア)、ラビタ・バクー(アゼルバイジャン)らが2連勝して、プレーオフ6ラウンドに駒を進めた。ワクフバンクは次戦、ファイナル4入りをかけ、同じくイスタンブールをベースとするエジサーシュバッシュと、ディナモ・カザンはラビタ・バクーと対戦する。
一方、男子では、ディナモ・モスクワ(ロシア)とのアウエー第1戦を2-3で落としたトレンティーノ(イタリア)が第2戦は3-0のストレート勝ちするも、対戦成績1勝1敗のドローとなった場合に行われる15点マッチのゴールデンセットを12-15で落とし、今大会からの敗退が決まった。また、昨シーズンの同大会で準優勝に輝いた強豪スクラ・ベルハトゥフ(ポーランド)が、トルコの伏兵アルカス・イズミールに敗れ、敗退するという番狂わせがあった。スクラは初戦を3-1で制したものの、第2戦は2-3で競り負けると、その後のゴールデンセットも12-15で落とし、今季はファイナル4入りを前に姿を消すことになった。次ラウンドでは、ファイナル4入りをかけてロシア勢同士、イタリア勢同士が激突する。
<欧州CLプレーオフ12ラウンド結果> ※GS=ゴールデンセット
男子
ベルリン・バレー(ドイツ) 0-2 ゼニト・カザン(ロシア)
ディナモ・モスクワ(ロシア) 1-1 トレンティーノ(イタリア) ※GS
ザクサ・ケンジェジン・コジレ(ポーランド) 2-0 ノリコ・マーセイク(ベルギー)
アルカス・イズミール(トルコ) 1-1 スクラ・ベルハトゥフ(ポーランド) ※GS
ジェシフ(ポーランド) 0-2 ル-ベ・バンカ・マチェラッタ(イタリア)
ブレ・バンカ・クエノ(イタリア) 2-0 ACHバレー・リュブラナ(スロベニア)
女子
RCカンヌ(フランス) 0-2 ラビタ・バクー(アゼルバイジャン)
ディナモ・モスクワ(ロシア) 0―2 ディナモ・カザン(ロシア)
ヴィッラコルテッセ(イタリア) 0-2 エジサーシュバッシュ・イスタンブール(トルコ)
アトム・トレフル・スポト(ポーランド) 0-2 ワクフバンク・イスタンブール(トルコ)
シュベリンSC(ドイツ) 1-1 ブスト・アルティッツィオ(イタリア) ※GS
アゼライル・バクー(アゼルバイジャン)3-0 ロコモティフ・バクー(アゼルバイジャン)
● 男子バスケ: ユーロリーグトップ16ラウンド第5戦、レアル・マドリードらが5連勝
ユーロリーグのトップ16ラウンドは第5戦が行われ、グループEのレアル・マドリード(スペイン)、グループFのモンテパッシ・シエナ(イタリア)がそれぞれ勝利し、このラウンド無傷の5連勝を果たした。グループEでは、同じく4連勝中だったCSKAモスクワ(ロシア)がウニカハ・マラガ(スペイン)に敗れたため、全勝のレアル・マドリーが単独首位に立った。また、グループFでもカハ・ラボラルがバルセロナとのスペイン対決に敗れて同ラウンド初黒星を喫し、同じく無敗のシエナが単独首位に立つとともに、カハ・ラボラルは4勝1敗の2位に後退した。
● 女子フットサル: スペイン一部リーグで活躍する日本代表キャプテン中島詩織
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昨年タイで行われた男子フットサル世界選手権で、優勝したブラジルに決勝で惜敗したものの準優勝に輝いたスペインのフットサルが高いレベルを誇ることはよく知られている。
だが、スペインは女子のフットサルも世界最高レベルにあるのはご存じだろうか。実際、昨年ポルトガルで行われた女子フットサルワールドカップでも、ス
ペインはブラジル、ポルトガルに次ぐ3位に入賞している。
そのスペインの女子フットサル一部リーグで活躍する日本人選手がいる。彼女の名前は中島詩織。昨年の女子フットサルW杯で、日本はグループリーグで優勝したブラジルと準優勝のポルトガルに敗れ、決勝トーナメントに進めず6位に終わっているが、この時、日本代表のキャプテンを務めたのが彼女だ。
2011年4月、中島はスペイン女子一部の強豪アトレティコ・マドリーに入団。当初はBチームにテスト生という形で入団した中島だが、その能力が認められ、翌2011-12シーズンからアトレティコのトップチームに昇格すると、リーグ優勝とスペイン国王杯準優勝を経験。昨年からはスペイン北部ラ・リオハ州の首都ログローニョにあるディアマンテ・ログローニョに移籍し、今シーズンは心機一転、新チームで主力選手として活躍している。
一部リーグとはいえ、このチームではクラブからの収入で生活している選手は中島を含め3人のみで、あとの選手は普段は別の仕事をして収入を得ながらプレーしており、男子のフットサルプロリーグのように恵まれた環境にはない。そんな中、中島は周囲とスペイン語でコミュニケートしながら、主力選手としてチームを引っ張っている。
スペイン女子一部リーグは合計15チームで構成されており、毎年、最下位となった2チームが自動降格し、二部リーグの上位と入れ替わる。現在、ログローニョは4勝10敗1分けで15チーム中11位と低迷しているが、今シーズンはまだ中盤を折り返したばかりで、後半の巻き返しに期待したい。