ヨーロッパ・ニュース Vol.200
2013/02/12
● 女子アイスホッケー: ソチオリンピック世界最終予選で日本が出場権獲得
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スロバキアで行われていた女子アイスホッケーのソチオリンピック世界最終予選グループCは10日に最終戦が行われ、デンマークを下した日本が2勝1敗でグループ首位を決め、地元開催で出場した1998年の長野大会を除けば初となる自力でのオリンピック出場を果たした。
世界ランキング11位の日本は初戦で同ランキング10位のノルウェーと対戦。第2ピリオドまで一時は0-3とリードされる苦しい展開となるが、ここから1点を返すと、第3ピリオドに怒涛の攻撃を見せ、最後は4-3と逆転勝ちして好スタートを切った。だが次戦は、世界ランキング7位の地元スロバキア相手に苦戦。0-0のまま延長にもつれこむが最後は0-1と惜敗し、1勝1敗となり後がない状況に追い込まれる。そして、最終戦の相手となったのは、世界ランキングで19位のデンマーク。ランキングでは日本を下回るものの、ここまで格上のスロバキア、ノルウェーに勝利し、無傷の2連勝で最終戦に臨むだけに接戦が予想された。両者ともに勝てばオリンピック出場が決まるという大一番となったが、予想に反して日本のワンサイドゲームとなる。第1ピリオドの9分に獅子内のゴールで先制した日本は、その後も久保のゴールで追加点を奪いリードを広げる。日本は第2ピリオドに入っても2点、第3ピリオドにも1点を加え、守ってもGK中奥が20セーブの攻守でデンマークに付け入るすきを与えず、最後は5-0で快勝した。この結果、日本とデンマークの勝敗は2勝1敗で並んだが、勝ち点で上回る日本が念願のオリンピック出場を決めた。
なお、同じ時期にドイツで行われた世界最終予選グループDには、ドイツの他、チェコ、中国、カザフスタンがエントリーし、世界ランキング8位の地元ドイツが3連勝でオリンピック出場を決めている。これで、来年のソチリンピックに出場する女子の全8チームが決まったわけだが、北米、欧州以外のエリアから出場を決めたのは日本のみとなった。
<日本代表ソチオリンピック最終予選結果>
2/7 ノルウェー戦 4-3 ○
2/8 スロバキア戦 0-1(延長) ●
2/10 デンマーク戦 5-0 ○
<最終順位> ※勝=勝ち点3、延長勝=勝ち点2、延長負=勝ち点1
1.日本 2勝+1延長負(勝ち点7)
2.デンマーク 1勝+1延長勝1敗(勝ち点5)
3.ノルウェー 1勝+1延長負(勝ち点4) 1敗
4.スロバキア1延長勝2敗(勝ち点2)
<ソチオリンピック・予選ラウン出場チーム> ※( )は世界ランキング
Aシード : カナダ(1)、アメリカ(2)、フィンランド(3)、スイス(4)
Bシード : スウェーデン(5)、ロシア(6)、ドイツ(8)、日本(11)
● 男子アイスホッケー: オーストリアとラトビアがソチオリンピック出場権獲得
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ソチオリンピック出場権をかけた男子アイスホッケーの世界最終予選がドイツ、ラトビア、デンマークで行われ、グループDのオーストリア、グループEのラトビア、グループFのスロベニアがともに出場権を獲得した。
ドイツで行われたグループDには、世界ランキング10位の地元ドイツ、15位のオーストリア、16位のイタリア、24位のオランダがエントリー。予選突破が有力視されていたドイツだったが、第2戦でイタリアに足元をすくわれて敗れたのが響き、最終戦でオーストリアとの直接対決を制したにもかかわらず、勝ち点で及ばず、オリンピック出場を逃した。
また、最後まで混戦となったグループEでは、世界ランキング11位のラトビアがカザフスタン、フランスらを退けて出場を決め。グループFではスロベニアが3連勝でオリンピック出場権を手に入れた。
<男子アイスホッケー、オリンピック世界最終予選結果>
グループD: 1.オーストリア 2.ドイツ 3.イタリア 4.オランダ
グループE: 1.ラトビア 2.カザフスタン 3.フランス 4.ドイツ
グループF: 1.スロベニア 2.ベラルーシ 3.デンマーク 4.ウクライナ
<ソチオリンピック・予選ラウンド組み合わせ> ※( )は世界ランキング
グループA: ロシア(1)、スロバキア(6)、アメリカ(7)、スロベニア(18)
グループB: フィンランド(2)、カナダ(5)、ノルウェー(8)、オーストリア(15)
グループC: チェコ(3)、スウェーデン(4)、スイス(9)、ラトビア(11)
● ラグビー: シックスネーションズ第2ラウンド、フランスが2連敗で最下位に
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ラグビーのシックスネーションズ(6か国対抗戦)は第2ラウンドが行われ、イングランドがアイルランドに苦戦しながらも12-6で勝利を挙げ、開幕2連勝とした。一方、初戦でイタリア相手に不覚を取ったフランスは第2戦でも調子を取り戻せず、6-16でウェールズに敗れ、2連敗で最下位に転落した。また、初戦でフランスを破り大金星を挙げたイタリアはスコットランドに10-34で大敗している。
この結果、唯一連勝したイングランドと連敗したフランスを除き、スコットランド、ウェールズ、アイルランド、イタリアが1勝1敗で並ぶ混戦模様となっている。23日に行われる第3ラウンドではイングランドとフランスが対決するが、イングランドがこの試合に勝てば優勝とグランドスラムが見えてくる一方、フランスにとってはここで負ければ優勝の可能性が完全に消滅する背水の陣となる。
● 男子ハンドボール: 欧州チャンピオンズリーグでバルセロナが今季初黒星
男子ハンドボールの欧州チャンピオンズリーグはグループラウンドが再開し、グループDのフックス・ベルリン(ドイツ)が、国内リーグ戦、チャンピオンズリーグを通じて今季無敗を続けるバルセロナ(スペイン)を31-30の僅差で下し、無敗記録をストップした。一方、グループBのベスプレム(ハンガリー)、グループCのVive Targi Kielce(ポーランド)はいずれも勝ち、グループリーグ開幕以来の連勝を8に伸ばしている。
● 男子ハンドボール: カラバティッチがエクス=アン=プロバンスに移籍
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賭けサイトの不正操作に加担した疑いがかけられているフランス代表ニコラ・カラバティッチがモンペリエとの契約を破棄し、同じフランスリーグのエクス=アン=プロバンスに移籍することが決まった。
エクス=アン=プロバンスはカラバティッチと今季末までの契約を結び、同選手への報酬として50万ユーロ(約6200万円)を支払うという。エクス=アン=プロバンスは今季2部から昇格したばかりのチームだが、現在は降格圏に低迷しており、世界的な選手であるカラバティッチの加入で残留を確実にしたいとの意図がある。なお、エクス=アン=プロバンスはこれ以前に、自身の八百長への関与を認めてモンペリエを退団した弟のルカ・カラバティッチとも契約しており、再び、兄弟が揃って同じチームでプレーすることになる。
モンペリエの元選手5人らが関与を認めた八百長疑惑で、カラバティッチは一貫して容疑を否認していたが、モンペリエの会長は「クラブのイメージに傷をつけられた」として、スキャンダル発覚後、同選手をチームから隔離し、リーグ戦、チャンピオンズリーグへの出場を禁じていた。そのため、同選手がモンペリエから近々移籍するのは確実と言われ、移籍先としてバルセロナらの名前が挙がっていた。
<フランスリーグがカラバティッチに6試合の出場停止処分>
一方、この移籍が発表された後、フランスリーグ協会は、八百長に関与したことが明らかになった弟のルカら5選手に加え、無実を主張しているカラバティッチに対しても、リーグ戦6試合の出場停止処分を科すことを決定した。これによって、カラバティッチのエクス=アン=プロバンスでのデビュー戦は先送りとなった。
● 男子バスケット: バルセロナがスペイン国王杯を制す
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男子バスケットボールのスペイン国王杯は10日に決勝戦が行われ、バルセロナ・リーガルが 85-69でバレンシア・バスケットを下し、同大会23度目の優勝を達成し、レアル・マドリーが持つ同大会の最多優勝記録に並んだ。
バルセロナは今大会の準々決勝で昨シーズンの王者レアル・マドリーと対戦したが、延長の末111-108で下し、永遠のライバルとの直接対決を制している。