ヨーロッパニュース一覧

2013-5-14

ヨーロッパ・ニュース Vol.213

2013/05/14


バスケット・ユーロリーグ情報

<大会2年連続優勝を果たしたオリンピアコス、トロフィーを挙げるのはMVPに選ばれたヴァシリス・スパヌリス選手>

 
バスケット・ユーロリーグは12日にロンドンのO2アリーナで決勝戦が行なわれ、ギリシャのオリンピアコスがスペインのレアル・マドリードを100―88で下して堂々2年連続の優勝を決めた。また3位決定戦に回った超強豪ロシアのCSKAモスクワは、スペインの宿敵バルセロナを74―73の1点差で振り切り3位に終わった。
 迎えた決勝戦、試合開始から勢いよく攻め立てるレアル・マドリーは一時リードを17点差まで広げることに成功する。しかし徐々に反撃のリズムを掴んだオリンピアコスが、セカンドクオーター終了時点で37―41と4点差に迫る。その後は互角の展開が続いたものの、ファイナルクオーターに入り一気に畳み掛けたオリンピアコスがレアル・マドリーを振り落とし終わってみれば12点差で勝利を収めた。
 またファイナル4に進んだ4クラブから選出されたMVPには、優勝の立役者となったオリンピアコス所属ヴァシリス・スパヌリス選手が表彰された。スパヌリス選手はCSKAモスクワのネナド・クリスティッチ、バルセロナのアンテ・トミッチ、レアル・マドリードのルディ・フェルナンデスなど輝かしい経歴を持つライバル達を抑え、MVPの座に輝いた。

<優勝の立役者となったスパヌリス選手、来季意向の動向にも注目が集まる>

 なおオリンピアコスで3シーズン目を迎えたスパヌリス選手だが、これで欧州2度目の優勝を達成、また2度目のファイナル4におけるMVPを獲得した。同選手は欧州選抜にも5度選ばれており、このMVP受賞を受けて以下のようにコメントしている。
 「僕がこうしてMVPになったのも、素晴らしい戦いを見せたオリンピアコスのみんなのおかげだ。個人賞はとても光栄なことだが、やはりチームが優勝したことが喜ばしいね」



スペイン・フットサル情報

<多くのサポーターで毎週埋め尽くされるブレーラの体育館”ビスタ・アレグレ”小さな港街にフットサルが活力を与える>

 フットサル・スペインリーグは11日に国王杯決勝戦が行なわれ、ムルシアの強敵エル・ポソを6―3で下して3度目の優勝を飾った。この偉業により、バルセロナは3年連続の同大会の優勝に加え、スペインフットサル史上最強クラブの地位を確立しつつある。

 スペイン代表、ブラジル代表から形成されるスター軍団・バルセロナはこのエル・ポソ戦、前半15分までに5―0として勝負を決めると、後半に反撃を試みるライバルにほとんど隙を与えず、ガブリエルの2得点などを含む6得点で6―3の勝利を収めた。プレーオフを控えるエル・ポソにとっては、準決勝以降で再びバルセロナとの顔合わせが予想されるだけに、不安要素の残る敗戦となった。

<1強時代を迎えたスペインフットサル、優勝のバルセロナはもはや敵なしだ>

 またスペイン・女子フットサルリーグは11日に残り1節を残しながら、ブレーラFSが1部昇格4年目にして優勝する快挙を果たした。好調を維持するブレーラは昨年のチャンピオンであるアトレティコ・マドリーをホームに迎えると、優勝をかけての直接対決を5―1で制して栄冠を手にした。スペインで唯一男女ともにフットサル1部を戦う”フットサルの港街”として知られる人口9500人足らずのブレーラは、溢れ返す観衆とともに歓喜に沸いた。
 なおブレーラは現在人口の10%の1000人がクラブの会員に属しており、2001年のクラブ発足から常に熱狂的なファンのサポートを受けて苦しい戦いを続けていた。同じくスペイン1部を戦うブレーラ男子もつい先日1部残留を決めており、この小さな港街のフットサル発展に対する情熱はスペイン全国でも大きく報道されている。




女子ハンドボール・CL決勝戦

<ジェールは攻守の要がかみ合って文句なしの優勝を果たした>

 女子ハンドボールの欧州チャンピオンズリーグ決勝は、ホーム&アウエーの第2戦目が行われ、ホームのジェール(ハンガリー)がラルヴィク(ノルウェー)に23-22で振り切り、アウエーに続き2連勝で悲願の初優勝を果たした。
 今季チャンピオンズリーグでもラルヴィクと3度対戦し、相手を知り尽くすジェールはホームに駆けつけた5000人を超す大観衆を味方に素晴らしい戦いを終始演じた。第1戦でも大活躍をみせた主砲のアニータ・ゴルビック、22セーブを記録したノルウェー人GKカトリン・ルンデらの活躍も際立ち、ジェールはまさに文句なしの優勝を飾った。
欧州チャンピオンズリーグ優勝の立役者の1人、GKカトリン・ルンデは優勝インタビューに応じて、謙虚な姿勢を貫きながらもその喜びを表現している。
 「試合の立ち上がりから私達は攻勢にでれた。特に守備は素晴らしく、ラルヴィクの攻撃を見事に封じてみせた。それが勝利につながったと信じている。多くのタイトルを手に入れたけど、やはり最高の勝利は今獲得したこのタイトルよ。そしてクラブにとっても、特別な意味を持つ今回の優勝にとても満足している」

ラグビーHSBC・アジア五カ国対抗2013

<最終戦では格下のUAE相手に猛攻を仕掛けた日本代表。強豪との戦いでどれだけ力が発揮できるかが課題となる>

 UAEのドバイで開催されたラグビーHSBC・アジア五カ国対抗2013は、日本が最終戦の第4戦・UAEに93-3と快勝、日本の6連覇で大会は幕を閉じた。
 このUAE戦、試合開始から20分が経過するまではわずか「7」ポイントに抑えられていた日本代表の攻撃だが、そこから一気に上昇気流に乗ると「15」トライを決める爆発などを見せた。終わってみれば「90」ポイント差をつけての完勝について、インタビューに応じた日本代表エディー・ジョーンズヘッドコーチは、代表のパフォーマンスに一定の満足を示しながらも以下のようにコメントしている。
 「日本ラグビーのいい部分をくつか披露することができた。しかし最終戦のUAEは世界ランキング96位の相手だ。決して自慢できるような勝利でもない。この先もっと強力なライバルとどう戦うかが問題だ。選手達は厳しい練習もこなしているが、この大会では日本のレベルを測定することはできない。機会があれば強敵に挑戦したい」

アイスホッケー:世界選手権開幕情報

<スイスは手堅い戦いが光り、Sグループをリードしている>

 フィンランドのヘルシンキとスウェーデンのストックホルムの共同開催で行われている男子アイスホッケーの世界選手権は今週末、リーグ戦第6試合が各地で行なわれた。
 グループHではアメリカが5勝、フィンランドとロシアの強豪が4勝としてグループをリードしている。なおグループ4位争いはスロベニア、ドイツ、フランスがそれぞれ2勝のまま並んでおり、混戦が続きそうだ。
 一方のグループSはスイス、カナダが手堅く5勝目を上げてグループを引っ張っている。3位、4位争だがスェーデン、ノルウェイといった北欧の強豪が4勝、3勝でそれぞれ予選突破を虎視眈々と狙っている。

 このアイスホッケー世界選手権、グループラウンドは14日まで各グループ総当たり戦で行われ、上位4チームがそれぞれ決勝トーナメントに進むシステムだ。グループリーグの戦いから見れば、やはりカナダ、アメリカ、そして北欧勢とロシアらが顔を揃えることになりそうだ。