2013/05/21

● アイスホッケー世界選手権：　地元スウェーデンが９度目の優勝

	<７年ぶりの優勝を祝うスウェーデンナショナルチーム>

　フィンランドとスウェーデンの共催で行われていたアイスホッケーの世界選手権トップディビジョンは１９日にストックホルムで決勝戦が行われ、地元スウェーデンがダークホースのスイスを５－１で破り、２００６年以来通算９度目の優勝を決めた。なお、３位決定戦ではアメリカがフィンランドをシュートアウトで下し、ここ３大会欧州勢が独占していたトップ３の牙城を崩した。これを受けて、ＩＩＦＨ（国際アイスホッケー連盟）の最新の世界ランキングでもスウェーデンは４位から一気に１位に躍進した。

＜スイスの健闘光る＞
　決勝で敗れたスイスだが、今大会の彼らの戦いぶりは称賛に値する。古豪としてかつては世界のトップ３に君臨していたスイスだが、世界選手権では１９５３年を最後に３位入賞から長らく遠ざかっていた。大会前の世界ランキングは９位で戦前の予想でも優勝候補とは無縁だったスイスだったが、グループリーグ初戦でいきなり優勝したスウェーデンを３－２で下すと、その後も、カナダ、チェコといった強豪を次々に撃破し、全勝でグループリーグを突破。一躍、今大会のダークホースに躍り出た。プレーオフラウンドに入ってもその勢いは止まらず、準々決勝で再びチェコを下すと、準決勝ではアメリカを破り、無敗での決勝進出を果たした。決勝戦ではグループリーグで勝利していたスウェーデンの返り討ちにあい、今大会初の黒星を喫して準優勝に終わったが、９連勝での決勝進出はまさに誰も予想していなかった快進撃だった。

＜２０１７年の世界選手権はパリとケルンの共同開催＞
　ストックホルムで行われたＩＩＨＦの年次総会で、２０１７年の世界選手権開催地がフランスのパリとドイツのケルンの共同開催となることが決まった。同大会の候補地には、コペンハーゲン（デンマーク）とリガ（ラトビア）も共同で立候補していたが、役員投票の結果、ドイツ、フランス連合の得票数が上回った。

＜世界選手権プレーオフラウンド結果＞
準々決勝

フィンランド　　４－３　スロヴァキア　　カナダ　２－３　スウェーデン　スイス　２－１　チェコ
ロシア　３－８　アメリカ

準決勝
フィンランド　０－３　スウェーデン　　　スイス　３－０　アメリカ

決勝
スウェーデン　５－１　スイス

３位決定戦
フィンランド　２－３　アメリカ　（ＳＯ１－２）

● ラグビー：　トゥーロンがハイネケンカップ初優勝

	<トゥーロンがフランス勢対決を制す>

　ラグビーの欧州クラブチャンピオンを決めるハイネケンカップは、１８日にアイルランドのダブリンで決勝戦が行われ、フランスのトゥーロンが同じく同国のクレモンを１６－１５で下し、初優勝を果たした。フランス勢同士の決勝となったこの試合、前半はともにＰＧ１本ずつの３－３でハーフタイムに入る。後半に入ると、キックオフ直後の４１分にナラガのトライとコンバージョン　でクレモンがリードを奪う。さらにその６分後にもジェームズのトライ、コンバージョンが決まり、クレモンは１５－６と一気にその差を広げる。しかし、トゥーロンはここから元イングランド代表ＦＨウィルキンソンのＰＧで小刻みに追い上げると、６４分にアーミテージがトライを決めて１４－１５と１点差に詰め寄る。これで得たコンバージョンをウィルキンソンがしっかりと決めトゥーロンが１６－１５と逆転すると、このまま最後まで１点差を守りきり逃げ切った。

	<キャリア晩年のタイトルに満面の笑み>

＜”ウィルコ”欧州年間最優秀選手に選ばれる＞
　ＥＲＣ（欧州ラグビークラブ協会）が毎年選出する欧州年間最優秀選手に、ハイネケンカップで優勝したトゥーロンの主将で元イングランド代表ＦＨジョニー・ウィルキンソン（通称ウィルコ）が選ばれた。
　怪我に苦しみながらも多くのタイトルを獲得してきたウィルキンソンだが、引退をまじかに控える３３歳での受賞は格別のようだ。

● 男子ホッケー：　ブローメンダールが地元優勝で欧州王者に

　男子ホッケーのユーロホッケーリーグは１９日にオランダのブローメンダールで決勝戦が行われ、地元のブローメンダールがベルギーのＫＨＣドラゴンズを２－０で破り、４年ぶり２度目の優勝を飾った。
前日の準決勝では、ブローメンダールはアムステルダム（オランダ）と、ドラゴンズはロートヴァイス・ケルン（ドイツ）と引き分けの末、ともにシュートアウトで決勝進出を決めるという劇的な展開となったが、この日の決勝戦ではブローメンダールのホフマンが前半と後半にそれぞれ１点ずつを決め、ドラゴンズを完封した。なお、３位決定戦ではアムステルダムが５－３でケルンを下している。

＜ユーロホッケーＫＯ４ラウンド結果＞
準決勝
ＫＴＨＣロートヴァイス・ケルン（ドイツ）　３－３　（延長４－４）（ＳＯ４－５）ＫＨＣドラゴンズ（ベルギー）
ＨＣブローメンダール（オランダ）　２－２　（延長０－０）（ＳＯ３－１）アムステルダムＨ＆ＢＣ（オランダ）

決勝
ＫＨＣドラゴンズ　　０－２　ブローメンダール

３位決定戦
ロートヴァイス・ケルン　３－５　アムステルダム

● 女子ホッケー：　デン・ボッシュが欧州女王に

	<欧州女王の座を射止めたデン・ボッシュ>

　女子ホッケーのユーロホッケークラブチャンピオンズカップ決勝が１９日にオランダのブローメンダールで行われ、オランダのデン・ボッシュが同じくオランダのクラブでディフェンディンチャンピオンのラーレンＭＨＣを４－２で破り欧州の頂点に立った。
　ラーレンは絶対的エースのナオミ・ヴァン・アスを怪我で欠きながら素晴らしいパフォーマンスを見せたが、デン・ボッシュの分厚い攻撃の前に屈した。この結果、今季のホッケー欧州ナンバーワンは男女ともオランダのクラブが制して幕を閉じた。

● 男子ハンドボール：　バルセロナのリーグ戦連勝記録が２８でストップ


　スペインのハンドボールプロリーグＡＳＯＢＡＬ第２９節が行われ、今季リーグ戦全勝で２８連勝中だったＦＣバルセロナが最終節を前にナチュールハウスに３１－３３で敗れ、今季リーグ戦初黒星を喫した。すでにリーグ戦優勝を決めているバルセロナは６月１日から行われる欧州チャンピオンズリーグのファイナル４ラウンドに焦点を絞って調整しており、リーグ戦全勝よりも２冠獲得が優先された結果ともいえる。